2022年12月03日
シースパローの吊るし方
中距離空対空ミサイルであるAIM-7は重量級ミサイルであるが故にF-15のLAU-106A/Aのような射出型ランチャーから発射されることが多いのですが、レール型ランチャーに搭載される場合もあります。我々にとって最も身近なのは、F-2に搭載されるCRL(Common Rail Launcher)ランチャーでしょう。
CRLに搭載されたAIM-7とAAM-3を各4発ずつ装備したF-2戦闘機
引用元: Jerry Gunner, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
以下の写真では翼下内側のパイロンに装着されている
引用元: Hunini, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
これは元々、英国フレーザー・ナッシュ社(当時。その後Flight Refueling社からCobham Mission Systems社、現在は米国EATON社)の製品であり、英国のシーハリアーやカナダのCF-18等に搭載されていたもので、本邦では日飛さんでライセンス生産されています。(当時、LAU-128と機種選定が行われ、AIM-7搭載能力の有無でCRLが選定されたとの話を聞きましたが、元々LAU-128にAIM-7搭載能力が無かったことを考えると、ちょっと眉唾な気がします)余り知られていませんが、このランチャーはレールを交換することによりAIM-7のようなMRMだけでなく、AIM-9やAAM-3のようなSRMをも搭載が可能です。機体に搭載されている時は余り感じませんが、間近で見ると結構ごつい代物です(w
このAIM-7をどうやってレールへ引掛けるのかというと、以下の写真にあるLAUNCH LUGとLAUNCH HOOKをそれぞれランチャーの内側と外側のレールへ引掛けるのです。
引用元: https://forums.vrsimulations.com/support/index.php/AIM-7_Sparrow
こちらの映像でその作業が確認できます。結構大変な作業です。
今回のお題は航空機のレール式ランチャーではなくて、AIM-7の艦載型であるRIM-7(Sea Sparrow)の艦船のランチャーのお話です。RIM-7の発射装置であるMk29箱型8連装ミサイルランチャーもレール式ですが、洋上で木の葉の如く揺れる艦上で上記のような精密な搭載作業は極めて困難です。
引用元: U.S. Navy photo by Ensign Kristin Dahlgren. - パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8201696による
では、どうやってランチャーへ搭載するのでしょう。これはそのものズバリの映像がありました。何とミサイルを装着したレール式ランチャーごと、ボックス型ランチャーへ装填するのです。
引用元: By Uploaded by Nova13 - http://www.navy.mil/management/photodb/webphoto/web_020216-N-5607S-001.jpg, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3013405
確かにこの方法なら、あまり精密な作業は要らないかもしれません。ただ、何れにしろ大変な作業であることは変わりありません。このRIM-7のランチャーとして異彩を放つのは、カナダのイロクォイ級ミサイル駆逐艦でしょう。こちらも映像がありました。
2:28辺りから始まる映像を見てください。このビックリドッキリメカぶりはヤッターマンも脱帽です(古い
一つ気になるのは、ランチャーを装着したミサイルがリロードされているシーンです。次弾4発がランチャーごと装填されるように見受けられますが、最初に発射した際に使ったランチャーはどうしたのでしょう。まさか海上へ投棄したんでしょうかね(^^)
この奇抜なランチャーも近代化改装の際にMk41VLSへ更新されたそうです。VLS登場以前のランチャーは百花繚乱で時代に咲いた徒花だったのでしょう。
まぁ本邦のこれも(2:40辺り)相当なもんだと思いますがね(w 故エバケン先生は戦場でこんなまどろっこしいことしてられるかと批判されていましたが、次作の11式では通常のボックス型ランチャーへ改められました。
<追記>
このリンク先の写真なら分かり易いんじゃないでしょうか。ボックスランチャーのレールにアダプターを介して挿入されるランチャー付きのミサイルです。(お金掛かるんで写真を直接貼れません(T_T))
https://www.alamy.com/stock-photo-020626-n-6268k-001-at-sea-aboard-uss-george-washington-cvn-73-jun-129991316.html?imageid=018A1240-0B8C-41A3-AF28-3FDC9A68FB66&p=370272&pn=1&searchId=e88a111e4f698210fa267c634f9753d8&searchtype=0
CRLに搭載されたAIM-7とAAM-3を各4発ずつ装備したF-2戦闘機
引用元: Jerry Gunner, CC BY 2.0
以下の写真では翼下内側のパイロンに装着されている
引用元: Hunini, CC BY-SA 4.0
これは元々、英国フレーザー・ナッシュ社(当時。その後Flight Refueling社からCobham Mission Systems社、現在は米国EATON社)の製品であり、英国のシーハリアーやカナダのCF-18等に搭載されていたもので、本邦では日飛さんでライセンス生産されています。(当時、LAU-128と機種選定が行われ、AIM-7搭載能力の有無でCRLが選定されたとの話を聞きましたが、元々LAU-128にAIM-7搭載能力が無かったことを考えると、ちょっと眉唾な気がします)余り知られていませんが、このランチャーはレールを交換することによりAIM-7のようなMRMだけでなく、AIM-9やAAM-3のようなSRMをも搭載が可能です。機体に搭載されている時は余り感じませんが、間近で見ると結構ごつい代物です(w
There are two Frazer Nash common rail launchers manufactured by Nippi. The aircraft is capable of deploying the Raytheon AIM-7F/M medium-range Sparrow air-to-air missile, the Raytheon AIM-9L short-range Sidewinder and the Mitsubishi Heavy Industries AAM-3 short-range air-to-air missile.
引用元: https://www.airforce-technology.com/projects/f-2/
このAIM-7をどうやってレールへ引掛けるのかというと、以下の写真にあるLAUNCH LUGとLAUNCH HOOKをそれぞれランチャーの内側と外側のレールへ引掛けるのです。
引用元: https://forums.vrsimulations.com/support/index.php/AIM-7_Sparrow
こちらの映像でその作業が確認できます。結構大変な作業です。
今回のお題は航空機のレール式ランチャーではなくて、AIM-7の艦載型であるRIM-7(Sea Sparrow)の艦船のランチャーのお話です。RIM-7の発射装置であるMk29箱型8連装ミサイルランチャーもレール式ですが、洋上で木の葉の如く揺れる艦上で上記のような精密な搭載作業は極めて困難です。
引用元: U.S. Navy photo by Ensign Kristin Dahlgren. - パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8201696による
では、どうやってランチャーへ搭載するのでしょう。これはそのものズバリの映像がありました。何とミサイルを装着したレール式ランチャーごと、ボックス型ランチャーへ装填するのです。
引用元: By Uploaded by Nova13 - http://www.navy.mil/management/photodb/webphoto/web_020216-N-5607S-001.jpg, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3013405
確かにこの方法なら、あまり精密な作業は要らないかもしれません。ただ、何れにしろ大変な作業であることは変わりありません。このRIM-7のランチャーとして異彩を放つのは、カナダのイロクォイ級ミサイル駆逐艦でしょう。こちらも映像がありました。
2:28辺りから始まる映像を見てください。このビックリドッキリメカぶりはヤッターマンも脱帽です(古い
一つ気になるのは、ランチャーを装着したミサイルがリロードされているシーンです。次弾4発がランチャーごと装填されるように見受けられますが、最初に発射した際に使ったランチャーはどうしたのでしょう。まさか海上へ投棄したんでしょうかね(^^)
この奇抜なランチャーも近代化改装の際にMk41VLSへ更新されたそうです。VLS登場以前のランチャーは百花繚乱で時代に咲いた徒花だったのでしょう。
まぁ本邦のこれも(2:40辺り)相当なもんだと思いますがね(w 故エバケン先生は戦場でこんなまどろっこしいことしてられるかと批判されていましたが、次作の11式では通常のボックス型ランチャーへ改められました。
<追記>
このリンク先の写真なら分かり易いんじゃないでしょうか。ボックスランチャーのレールにアダプターを介して挿入されるランチャー付きのミサイルです。(お金掛かるんで写真を直接貼れません(T_T))
https://www.alamy.com/stock-photo-020626-n-6268k-001-at-sea-aboard-uss-george-washington-cvn-73-jun-129991316.html?imageid=018A1240-0B8C-41A3-AF28-3FDC9A68FB66&p=370272&pn=1&searchId=e88a111e4f698210fa267c634f9753d8&searchtype=0
価格:2,300円 |
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コメントありがとうございます。
>あれは「ランチングレール」と言います。
ご教授頂きまして感謝いたします。今後ともよろしくお願いいたします
装填用レールの名称ですが
あれは「ランチングレール」と言います。
真ん中の羽については
「レールにつけたあと取り付け、半分を上下に向けて折りたたみ、それを人の手で保持(専用器具アリ)して押し込みます」
追記で写真をリンクしておきました。これなら分かり易いかと思います。
>外付けの装填用レール
これなんという名称なんですかね。あと、分からないのが羽の取り付け。後ろは兎も角、中央はどうするんでしょうか。
違います・・・・・・・
外に出てるのは外付けの装填用レールでして、1セル装填するごとに次のセルに付け替えです・・・・・
STIR化された「きり型」後期艦は再装填装置ありますけど、これも時間がかかるのは変わりません・・・