2020年12月14日
【酸味と甘味の調和】果実の機能性
カリブ諸島で利用されてきたアセロラは、ビタミンCが極めて豊富な果実です。アメリカでビタミンCのブームが起こると、天然のビタミンCの供給源として、脚光を浴びました。日本でも、飲料やアセロラの粉末を配合したビタミンCの錠剤などが市販されています。
アセロラの果実は、100gあたり1,000mgを超えるビタミンCを含み、その含有量の多さは、ほかの果実に比べてずば抜けており、ビタミンCによるさまざまな効果が期待されます。
ビタミンCは、メラニンの生成抑制、細胞の結合組織コラーゲンの生成、シミの防止、肌のハリに関与しています。さらに免疫機能の向上により、風邪などへの抵抗力を高め、風邪を引いた場合でも回復を早めます。そのほかに副腎皮質ホルモンの生成、ストレスへの抵抗力、ニトロソアミンなどの有害な物質の生成抑制などの効果も注目されています。
アセロラは、合成のビタミンCの代替原材料として、天然のビタミンC源として栄養補助食品などに使用されています。アセロラの飲料は、強い酸味を和らげるため、味を糖分などで調整しています。不足症状が現れることがない成人の1日あたりのビタミンCの所要量は、100mgです。風邪の引き始めやビタミンCの消耗が激しい喫煙者、ストレスの多い人などは、多めに摂る方が良いとされています。
なお、ビタミンCを過剰に摂るとお腹がゆるくなること、ほかのビタミンの不足を招くことが指摘されています。
ツツジ科の多年生低木の果実ブルーベリーは、欧州では果実を生食するほかジャムやゼリーづくりに用いられてきました。野生種に含まれる色素成分の有効性が認められ、夜盲症や脳血管障害などの医薬品にも利用されています。
日本では、ブルーベリーの色素成分が目にいいことが注目され、飲料や機能性表示食品として製品化されています。
ブルーベリーの色素アントシアニンと目の機能については、主に欧州で研究されてきました。ものが見えるということは、目の網膜にあるロドプシンという成分が分解と再合成を繰り返して、光の刺激を脳に伝えるためです。アントシアニンは、ロドプシンの再合成を活発にする働きがあります。これにより、暗闇で目が慣れる暗順応を高めるなど、目の機能を高める効果があります。糖尿病性網膜症の眼底病変にも効果があったという報告もあり、日本でも眼精疲労への改善効果が期待されています。
このほかに毛細血管の保護作用や血栓をできにくくする働き、抗酸化作用など生活習慣病への効果が報告されています。これらの効用は、北欧産の野生種からアントシアニンを抽出し、動物実験あるいは臨床試験により確認されています。
冷凍輸入されたブルーベリーの果実から抽出、精製、乾燥させた粉末成分を用いた顆粒や錠剤などが市販されています。
プルーン(西洋スモモ)は、ローマ時代から薬効のある果実として、珍重されてきました。生果よりも乾燥果の方が、栄養価が高いことから、プルーンジュースはドライプルーンを加水抽出して調整したものです。
プルーンには緩下整腸作用があり、便秘の予防や改善に用いられてきました。これは水溶性食物繊維のペクチンによるものです。また、夜盲症の民間薬としても用いられ、これは他の果実に比べ豊富に含まれるビタミンAによるものです。果実としては、カリウムのほかに鉄分を多く含み、貧血の予防などにも使用されています。
羅漢果は、中国の江西省が原産地とされるウリ科の植物です。熟した実を自然乾燥させ、火であぶるとこげ茶色になります。
中国では、甘味料や生薬として用いられてきました。日本では、せき止めののど飴のほか、乾燥させた果実、濃縮液、乾燥粉末、ティーバックなどが市販されています。乾燥果実は、1個を粗く砕き、水2Lを加えて中火で約25分煮だして灰汁をとります。咳止めには煮出した液を1日に2〜3回飲みます。
羅漢果の甘味成分は、テルペングリコシド配糖体という成分で、砂糖の300〜400倍の甘味度があり、体内に吸収されないことから糖尿病患者やカロリーを気にしている人に対して使用されています。この甘味成分は、腸内でビフィズス菌の餌となり、ビフィズス菌の整腸作用による便秘の改善にも関与しています。羅漢果を煎じた液には、活性酸素を除去する作用も認められ、活性酸素が誘発する生活習慣病への予防も期待されています。
カリブ諸島で利用されてきたアセロラは、ビタミンCが極めて豊富な果実です。アセロラの果実は、100gあたり1,000mgを超えるビタミンCを含み、その含有量の多さは、ほかの果実に比べてずば抜けており、ビタミンCによるさまざまな効果が期待されます。
ブルーベリーの色素成分が目にいいことが注目され、飲料や機能性表示食品として製品化されています。ブルーベリーの色素アントシアニンと目の機能については、主に欧州で研究されてきました。ものが見えるということは、目の網膜にあるロドプシンという成分が分解と再合成を繰り返して、光の刺激を脳に伝えるためです。アントシアニンは、ロドプシンの再合成を活発にする働きがあります。
プルーン(西洋スモモ)は、ローマ時代から薬効のある果実として、珍重されてきました。プルーンは、便秘の改善、貧血の予防などに使用されています。
中国で羅漢果は、甘味料や生薬として用いられてきました。羅漢果の甘味成分は、テルペングリコシド配糖体という成分で、砂糖の300〜400倍の甘味度があり、体内に吸収されません。
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