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2012年07月08日

若者ホームレスを見て

先日、TVで若者ホームレスのドキュメンタリーを放送していました。
北海道で20代〜30代のホームレスが増えている現状を、切々と語るのですが
それを見て他人事ではないなとつくづく思いましたね・・・



その若さでホームレスになる理由はリストラが多いのですが
実際問題、自分も親がいなければ完全にそうなっていたでしょう。
仕事をやめて国民健康保険になると、支払う金額が跳ね上がることなどは辞めた後に知りました。
以前にも書きましたが蓄えがないと、次の仕事見つける前に路上生活になっても
まったくおかしくありません。
本当にお金が無ければ家賃なども払いようがないですから・・・



とはいえ、ホームレスになる前に助かる道はあるのです。
本当に困っているなら市役所などに相談に行き、生活保護を受ければいいわけです。
頼れる親や親戚がいなければ仕方のない事。
それをやらずにホームレスになってしまう人というのは、残念ながら自己管理が
甘いと言わざるをえないでしょう。
自分の事を棚にあげて言いますが・・・



番組では、その若者ホームレスたちが再起するために
ある農場に行くという話になりました。
農場の責任者と最初の話し合いで、様々なことを確認します。

〇 必要なものは農場側でそろえるので、体一つで来てもらっていい

〇 20畳の部屋に3人で住む


こういったことを確認し若者たちは農場で働くことになりました。が・・・



農場に行って一週間、番組ディレクターが様子を見に行き、若者に話をきくと
「毎日がクソすぎて・・・1週間なのに1ヶ月ぐらい居る気分です」
と吐き捨てました。
そして彼らが住んでいる家へ。
そこはプレハブの建物で、中に入るとトイレから匂いがもれ
部屋中に悪臭をまき散らしています。
部屋にある食器や鍋などは廃旅館から集めてきた物で・・・
何に使うか知らされず、自分たちで集めさせられたそうです。
外にある洗濯機は放置されていたもので水アカとカビだらけで使えない。
20畳で3人の予定が、4人で暮らすことになっていました。
劣悪な環境です。



更に色々確認すると
「必要なものは農場側でそろえるから体一つで来てくれ」
と言われたのに、作業に使う長靴の代金が、勝手に時給から引かれていたり。
話が違う上に、お金を勝手に引かれるというのは精神的なダメージが大きいです。
その為、若者たちの不満は頂点に達して、責任者と話し合うことに。



話し合いになってもお互いに平行線で・・・
若者ホームレスたちは話が違ってもいいが、それなら事前に説明するべきだと主張。
責任者いわく
「必要なものはこちらで立て替えて揃えると言ったつもり」
と説明。
話し合いを見る限りでは、立て替えるなんて言葉は一つもなかったのに・・・
誰でもそれは誤解するよ、と思いつつ見ていました。
その他の問題に関しては謝罪。
ただ責任者からすると
「これだけやってあげているのに文句を言ってくるんじゃねえよ!」
感がありありと出ていました。
最終的には逆ギレして、その態度に若者ホームレスの一人が出ていこうとする始末。
悲しすぎる争いでした。



まあ冷静に考えてみれば、元ホームレスたちにそんな夢のような設備が与えられるなんて
ことはないわけで・・・
劣悪な環境がむしろ当たり前の世界。
良い環境なら働き手なんて、いくらでもいますし。
騙していいわけではないですが、責任者からすると充分に良い環境を与えたつもりだったのでしょう。
雇い主と働く側の気持ちの温度差。
この温度差は簡単に埋まるものではなく、難しい問題だと痛感しました。



結局、その元ホームレスたちは我慢して仕事を続けているようです。
4時〜18時の14時間労働。
作物が少しずつ育っている様子を見て、やる気をだしている様子。
番組ディレクターの元に、作物が育っている写メが送られてきて番組は終わります。
このまま頑張ってくれるといいのですが・・・
過酷な労働で安い賃金でも働かざるを得ない世の中。
その道を選ぶよりは、希望など抱かずホームレスをやっていたほうが良いと言う
若者がいてもおかしくないなと、番組を見て実感しました。
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