2014年07月15日
映画『KIKA(キカ)』
1993年のスペイン映画『KIKA』。主人公はメイクアップアーティスト、衣装担当はジャン=ポール・ゴルチエと聞けば、少なくとも目の保養にはなりそう!と思って借りたものの、ヴィジュアルのインパクトは想像より控えめ。
ストーリーの荒唐無稽に振り回される感覚は嫌いではないけど、ペロド・アルモドバル監督作品では、私はやっぱり『バッド・エデュケーション』(ブログ記事)が好きです。
Wikipediaのあらすじでは、不倫、レイプ、殺人などめちゃくちゃ暗そうな映画に思えますが、実際はそんなことないです。
むしろ明るいシーン9割、暗いシーンが1割くらい。
英語版Wikipediaが詳しいので手なりに訳しておきます。
私が好きなのは、可愛らしいスペイン男子ラモンが自分より年上のキカ(どう贔屓目に見ても“オバチャン”)にプロポーズする場面と、ちょっと頭の弱いキカとレイプ犯ポールのツッコミ不在のやりとりのシーン。
キカも自分が年増でお股がゆるくて頭も弱い自覚があるんですが、そんなキカがラモンに愛されてるシーンは、「慈しみ」みたいな感情が湧いてきます。キカ可愛いよ、キカ。
何よりレズビアンのメイド、フアナの謎の存在感。
レズであること、そしてキカへの好意を一切隠さない堂々っぷり。実はレイプ犯ポールの姉でもあり、かつてはポールの性処理もしていたという強キャラです。
フアナ役の女優(ビクトリア・アブリル)の個性的な見た目と演技も相まってちょっとハマってしまいそう。
というか、全体的にスペインの貞操観念はどうなっているんだ・・・と思わせられる奔放な作品でした。
最もゴルチェらしい衣装をまとったアンドレアのキャラがいまいち弱々しかったのは残念ですが、舞台となる「ユーカリ館」の前に広がる、一面のヒマワリ畑は、やっぱりペロド・アルモドバル監督の「スペインの夏」って感じで爽快な気分になりました。
ストーリーの荒唐無稽に振り回される感覚は嫌いではないけど、ペロド・アルモドバル監督作品では、私はやっぱり『バッド・エデュケーション』(ブログ記事)が好きです。
Wikipediaのあらすじでは、不倫、レイプ、殺人などめちゃくちゃ暗そうな映画に思えますが、実際はそんなことないです。
むしろ明るいシーン9割、暗いシーンが1割くらい。
英語版Wikipediaが詳しいので手なりに訳しておきます。
メイクアップアーティストのキカ(役:ヴェロニカ・フォルケ/陽気な若手女優)はある日、狩猟に関する取材のためスペインに滞在している米国のフリー作家ニコラス(役:ピーター・コヨーテ)のコテージ「ユーカリ館」に呼ばれる。ニコラスは、キカに、義理の息子ラモン(役:アレックス・カサノヴァス)の死に化粧を依頼していた。ラモンの死は警察などに通報されておらず、彼の死に方は疑わしいものだったが、キカは特に疑問を抱かず、ラモンにメイクを施していく。ラモンは実際には気絶していただけで死んではいなかった。キカが彼の顔色に注意していたおかげで、ラモンは「生き返る」ことができた。
その後、ラモンはキカに彼のこれまでの人生を語っていく。
ラモンは女性用下着のカメラマン。実母の不審死を受け入れられず、父ニコラスに疑いを抱いている。母が生きているところを最後に目撃したのはニコラスだったし、母の日記にはニコラスの暴力が綴られていたからだ。
キカはラモンに共感を覚え(それに性的な下心もあって)キカはラモンと同棲することに。
しかしラモンとの同棲生活を送りながらもキカはニコラスとも関係をもっている。ラモンには申し訳ないと思いつつもラモンの憂鬱な空気に嫌気がさすこともあるからだ。さらに複雑なことに、ラモンは彼のかつての精神科主治医であり、現在はTVキャスターを務める“頬傷のアンドレア“からの、執拗な監視から逃げ回っていた。なお、アンドレアはニコラスの元愛人でもある。ニコラスと別れてから、アンドレアはラモンを追いまわし続けている。彼女の頭は、番組で取り上げる世の中の狂ったニュースを集めることでいっぱいだ。そんなジャンニ・ヴェルサーチがデザインしたアンドレアの衣装は、作中の場面を切り替える要素にもなっている。アンドレアは、ニコラスとラモンの周辺を張っていれば、そのうち何か美味しいネタに巡り合えるだろうと信じているのだ。ちなみに、番組VTRで使われている、女性が共同墓地で撃たれる映像は、1993年に米国フォートローダーデールで発生したキューバ人女性射殺事件(犯人は別離中の夫)をTVクルーが撮影したもの。
さて、キカとラモンが雇っているパートのメイドは「ポール・バッソ」の姉である(ポール・バッソはスペイン語で"great fuck"を意味する。)。元ポルノ男優で頭は少し弱い。彼は少し前に刑務所から脱獄した。ポールは刑務所での品行方正具合から、スペインの小さな村サン・ビエンタ・デ・ラ・ソンシエラでの聖金曜日祭に参加することを許可される。その村は、"Los Pica'os"と呼ばれる悔悟者達が、自分の体に鞭打つ神事で有名な場所だ。ポールは神事への参加者のフリをして(白いフードとマント、いかにもスペインの宗教行事といった風貌)で監視の目をかいくぐり、姉の職場(つまりキカとラモンの家)に逃げ込んだ。キカはちょうどベッドで昼寝中。ポールは姉に金を打診しながら胸を乱暴に揉む(フアナはかつて、ポールがほかの女性を襲ったり、トラブルを起こさないために、「ガス抜き」と称してポールの性の相手をしていた。その後彼女はレズビアンに)。
パンティもつけずにベッドに寝そべるキカを発見したポールは、キカが眠っている隙に彼女をレイプするが、目を覚ましたキカは当然ポールを拒絶する。やる気のない警官二人のもとに匿名の通報者から、今まさに犯行が起こっているレイプ現場に捜査に行けとの電話が入る。二人がレイプ現場に到着したとき、ポールとキカは合体中。警官2人がポールをキカから引きずり離すと、ポールは射精しようと、屋根の上に出て自身を開放してマスターベーションを続ける。部屋の下、マンションのエントランスには絶妙のタイミング(理由は後述)でアンドレア。ポールの精液がアンドレアの顔にポタポタと・・・。
レイプで辱めを受けたキカは、アンドレアが入手したレイプシーンのビデオを彼女の番組で放送したことで、更なる屈辱を受けることになる。キカは安静のため街を離れる計画を立てる。一方、ニコラスとラモンは、その映像を撮影したと思われる匿名の通報者(であり覗き犯でもある)を明らかにしようとするがうまくいかない。
その頃、アンドレアはレイプ事件の前に撮影したビデオをチェックしていた。ビデオに映っているのはマンションのバルコニーにいるキカだ。アンドレアは、キカの真上の部屋でニコラスとスサナが関係を持っていることを知る。
(続きは時間次第で訳します)
私が好きなのは、可愛らしいスペイン男子ラモンが自分より年上のキカ(どう贔屓目に見ても“オバチャン”)にプロポーズする場面と、ちょっと頭の弱いキカとレイプ犯ポールのツッコミ不在のやりとりのシーン。
キカも自分が年増でお股がゆるくて頭も弱い自覚があるんですが、そんなキカがラモンに愛されてるシーンは、「慈しみ」みたいな感情が湧いてきます。キカ可愛いよ、キカ。
何よりレズビアンのメイド、フアナの謎の存在感。
レズであること、そしてキカへの好意を一切隠さない堂々っぷり。実はレイプ犯ポールの姉でもあり、かつてはポールの性処理もしていたという強キャラです。
フアナ役の女優(ビクトリア・アブリル)の個性的な見た目と演技も相まってちょっとハマってしまいそう。
というか、全体的にスペインの貞操観念はどうなっているんだ・・・と思わせられる奔放な作品でした。
最もゴルチェらしい衣装をまとったアンドレアのキャラがいまいち弱々しかったのは残念ですが、舞台となる「ユーカリ館」の前に広がる、一面のヒマワリ畑は、やっぱりペロド・アルモドバル監督の「スペインの夏」って感じで爽快な気分になりました。
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