2014年07月08日
映画『悲しみのミルク』
昨夜の寝る前鑑賞はペルー映画『悲しみのミルク』。
中東とか中央アジアは好きなんですが、南米はこれまで興味関心の対象から外れていました。
でも、『悲しみのミルク』を観たら、やっぱり南米も気になってきました。
南米といえばワールドカップ中(もう終わった?)のブラジルとかチリ、アルゼンチンがすぐに思い浮かびますが、ペルーといえば・・・インカ帝国・・・?←本当にそのくらいの知識しかなかった
さて、あらすじですが、主人公の少女ファウスタ「恐乳病」という病気を患っています。
これは医学的な病名ではなく、いわば土着の伝承のようなもので、レイプされた妊婦の恐怖が母乳を通じて子どもに伝染する、というもの。
ここで、ペルーではそんなに頻繁に妊婦がレイプされるのか?という疑問が湧きます。
それを理解するには、作中で「テロの時代」と称される1980〜1992年のペルーの国内事情を知っておかなければならないらしい。
取り急ぎ、Wikipedia 英語版を訳して引用してみます。(スペイン語がわからないので・・・)
主人公の少女ファウスタの母が、まさにこのレイプ体験者であり、母の母乳と歌を通じてファウスタにも集団レイプのトラウマや恐怖が伝染しています。
そして、気味悪がらせてレイプから身を守る手段として、膣にジャガイモを入れるという民間伝承も。
写真左のヨーッロッパ版ポスターがジャガイモで埋め尽くされているのはそのせい。
でも、そのショッキングな行為よりも目を惹かれるのは、ファウスタが病気と恐怖以外にもうひとつ母から受け継いだと思われる即興の歌。子守唄のような、童謡のような、鼻歌のような・・・抑揚の少ない穏やかな歌声が、黄土色に乾燥したペルーの風景を彩ってくれます。
ファスウタの周囲の人間関係は十分に描かれていないのか、私の理解力が乏しいせいか、ちょっとまだ理解しかねるところもあるのですが、地球の反対側ペルーに生きる少女の歌声を聴けただけでも観た価値ありました。
そういえば、黄色の文字で示された字幕は一体何語なんだろう?白い文字はスペイン語だったけど、アンデスの言葉なのでしょうか?
もう少し掘り下げて調べてみようと思います。
いつか行ってみたい国リストがまた一つ増えました…。
中東とか中央アジアは好きなんですが、南米はこれまで興味関心の対象から外れていました。
でも、『悲しみのミルク』を観たら、やっぱり南米も気になってきました。
南米といえばワールドカップ中(もう終わった?)のブラジルとかチリ、アルゼンチンがすぐに思い浮かびますが、ペルーといえば・・・インカ帝国・・・?←本当にそのくらいの知識しかなかった
さて、あらすじですが、主人公の少女ファウスタ「恐乳病」という病気を患っています。
これは医学的な病名ではなく、いわば土着の伝承のようなもので、レイプされた妊婦の恐怖が母乳を通じて子どもに伝染する、というもの。
ここで、ペルーではそんなに頻繁に妊婦がレイプされるのか?という疑問が湧きます。
それを理解するには、作中で「テロの時代」と称される1980〜1992年のペルーの国内事情を知っておかなければならないらしい。
取り急ぎ、Wikipedia 英語版を訳して引用してみます。(スペイン語がわからないので・・・)
1980~1992年にかけてペルー(とくにアンデス一帯)は、毛沢東主義派グループのセンデロ・ルミノソの台頭と、それに伴う民兵組織、国軍による非常に武力的・暴力的な支配を経験した。1990年にはこの武力闘争が首都リマに到達。『悲しみのミルク』でクラウディア・リョサ監督は、治安部隊の兵士にレイプされた女性の恐怖が母乳を通じて子どもに伝染するという民間伝承を描いた。これはこの時代の暴力支配が当時のペルーだけでなく、次世代にまで影響を与えていることを示唆している。
リョサ監督は、あの武力闘争の12年間に心理的かつ社会学的にアプローチし、闘争のかけひきとしておこなわれた兵士による集団レイプを批判する。本作『悲しみのミルク』は『Entre Prójimos』(Kimberly Theidon 著)が原作となっている。著者のTheidonは、一度に30人以上の男から集団レイプされたという女性達の体験談を綴る。そうした残虐行為はときに妊婦にまで及んだという。Theidon は、「性的暴力から生き残った被害者がその体験を人に話すとき、その内容を聴いた者は、その体験談に対していかにふるまうべきかという重荷を負ってしまう。」
リョサ監督の作品は、まさにその体験談に対して映画という手法で応えること試みたものである。
主人公の少女ファウスタの母が、まさにこのレイプ体験者であり、母の母乳と歌を通じてファウスタにも集団レイプのトラウマや恐怖が伝染しています。
そして、気味悪がらせてレイプから身を守る手段として、膣にジャガイモを入れるという民間伝承も。
写真左のヨーッロッパ版ポスターがジャガイモで埋め尽くされているのはそのせい。
でも、そのショッキングな行為よりも目を惹かれるのは、ファウスタが病気と恐怖以外にもうひとつ母から受け継いだと思われる即興の歌。子守唄のような、童謡のような、鼻歌のような・・・抑揚の少ない穏やかな歌声が、黄土色に乾燥したペルーの風景を彩ってくれます。
ファスウタの周囲の人間関係は十分に描かれていないのか、私の理解力が乏しいせいか、ちょっとまだ理解しかねるところもあるのですが、地球の反対側ペルーに生きる少女の歌声を聴けただけでも観た価値ありました。
そういえば、黄色の文字で示された字幕は一体何語なんだろう?白い文字はスペイン語だったけど、アンデスの言葉なのでしょうか?
もう少し掘り下げて調べてみようと思います。
いつか行ってみたい国リストがまた一つ増えました…。
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