2016年04月06日
私的怪談シリーズ4 見下す者達 冨田武市
その日、ゴリラはイライラしていた。
朝、職場に行くまではよかった。
しかし、職場についてから、どうにもイライラするのである。
原因はあった。
見えはしないのだが、ゴリラの背後に男性なのか女性なのか判然としない三体の黒い影がピタリと張り付き、ゴリラを馬鹿にしてヒソヒソ話している感じがするのだ。
ゴリラが歩いてはヒソヒソ。
ゴリラがしゃがんで作業をしていればヒソヒソ。
こいつらは一体なんなのだ!と更にイライライライラしてくる。
視界の端に揺らめく影が見え隠れするのだが、ハッキリ見えはしない。
ゴリラはイライラを沈める為に自販機で缶コーヒーを購入し、一服いれていた。
すると、あの「地下へ…」の話を教えてくれたSさんが、ゴリラに歩み寄ってくる。
Sさんは年下だが、職場の先輩である。
このSさん、相当に霊感が鋭い。
そのSさんがゴリラにこう尋ねてきた。
「冨田君、今日何かイライラしてへん?」
ゴリラは自分が感じている事は語らず、ただ、
「うん。何かイライラするのよね〜」
と答えた。
するとSさん、
「そうやろなあ…何か今日、冨田君の右後ろに黒い影三人ついて回ってるからなあ…」
という。
ゴリラは驚いて、
「何でわかるん?いや、ホンマ、オレもそれ感じてたんですわ!男か女かわからんけど、何かオレの事馬鹿にしてるんですわ、こいつ等!」
と後ろを指差しながらSさんの言葉に応えた。
「そうやな…男か女かわからんなあ…でも、そいつら冨田君に何もできんから無視しといたらええよ。」
とSさん。
「ありがとう。何か話したらちょっと気分楽になったっすわ!」
ゴリラはそう答えて仕事に戻った。
無視していたら、昼過ぎにはそいつ等を感じなくなった。
あいつ等が何だったのか、それを知る術はないが何も言っていないのに、Sさんがゴリラの感じているものに言及した時は本当にビックリした。
Sさんとは他にもこういう話があるので、また紹介したいと思う。
終わり
オンラインストアの開設は、お試し無料の カラーミーショップ で!
朝、職場に行くまではよかった。
しかし、職場についてから、どうにもイライラするのである。
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こいつらは一体なんなのだ!と更にイライライライラしてくる。
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すると、あの「地下へ…」の話を教えてくれたSさんが、ゴリラに歩み寄ってくる。
Sさんは年下だが、職場の先輩である。
このSさん、相当に霊感が鋭い。
そのSさんがゴリラにこう尋ねてきた。
「冨田君、今日何かイライラしてへん?」
ゴリラは自分が感じている事は語らず、ただ、
「うん。何かイライラするのよね〜」
と答えた。
するとSさん、
「そうやろなあ…何か今日、冨田君の右後ろに黒い影三人ついて回ってるからなあ…」
という。
ゴリラは驚いて、
「何でわかるん?いや、ホンマ、オレもそれ感じてたんですわ!男か女かわからんけど、何かオレの事馬鹿にしてるんですわ、こいつ等!」
と後ろを指差しながらSさんの言葉に応えた。
「そうやな…男か女かわからんなあ…でも、そいつら冨田君に何もできんから無視しといたらええよ。」
とSさん。
「ありがとう。何か話したらちょっと気分楽になったっすわ!」
ゴリラはそう答えて仕事に戻った。
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終わり
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