Windows8.1ユーザー必見!バックアップには回復ドライブが必須
2014年10月16日
Windows8.1プリインストール機のバックアップメディア
こんにちは。
ハニービーンが先日買った Lenovo G500 は、Windows8.1がプリインストールされたPCです。先代機を買った時は、一緒に初期化ディスクというものが、付いてきましたが、今回は何も付いてきませんでした。
バックアップメディアが何もないということは、もしHDDが壊れて、まっさらなHDDと交換した場合、OSのインストールすらできないということです。
それは不安ですね・・。今まで、いつもインストールディスクとか初期化ディスクが必ず付いてきましたから、それがないというのは実に不安です。実際、先代機で一度使いましたし・・。
最初に回復ドライブを作成する
メディアは付いてきませんが、Windows8.1 には、昔の初期化ディスクに相当するものを、作成する機能がついています。この機能を使ってバックアップメディアを作成する作業を、購入後なるべく早い時期に行う必要があります。
ハニービーンは最初どうすればいいのか戸惑いましたが、最初に行うべきは「回復ドライブの作成」ということがわかりましたので、説明したいと思います。
Windows8.1の2種類のシステムバックアップ
(※これから説明する内容は、Windows8.1プリインストール機の場合についての内容になります。Windows8.1にバージョンアップを行った場合は、異なりますのでご注意下さい。)
Windows8.1には、システムのバックアップを取る機能が、以下の2種類あります。なので、これを正しく使い分ける必要があります。
- 回復ドライブを作成する
- システムイメージバックアップを行う
[方法] コントロールパネル>システムとセキュリティ>ファイル履歴、と進みます。左下に「回復」「システムイメージバックアップ」の項目がありますので、それぞれの項目に進んで実行します。
では、「回復」と「システムイメージバックアップ」は、機能としてどのように違うのでしょうか。
回復ドライブの特徴
回復ドライブを作成するときに、Windows8.1プリインストール機の場合、HDD内にある「回復パーティション」をコピーすることができます。回復パーティションのコピーを含めて作成する回復ドライブが、従来の初期化ディスクに最も近いものになります。
ただし、作成はUSBメディア(USBフラッシュメモリーかUSB-HDD)にしかできません。初期化ディスクは光学メディアという先入観があると、勘違いしてしまいそうです。
我が家で購入した Lenovo G500 の場合、回復パーティションのコピーを含めた回復ドライブの作成時に、16GB以上の容量が必要と表示されました。近所で16GBのUSBメモリが999円で売っていたので、早速買って実行しました。これで一安心です。
回復ドライブに含めることができる復元用データは「回復パーティション」と呼ばれるものですが、これは最初からHDD内に用意されているもので、内容は購入時の状態にPCを戻すためのディスクイメージです。なので、これを使ってリカバリーを行うと、購入時の状態に戻ります。
最も根本的で確実なリカバリー手段ですが、以下の欠点があります。
- 受信したメール等、ユーザーファイルはもちろんない
- 後からインストールしたソフトウェアももちろんない
- 行ったカスタマイズ等も振り出しに戻る
- それまで行ったWindows Updateも全部やり直し
戻せないよりはマシですが、最後の手段といった感じです。Windows Updateのこともあるので、使用期間が長いと大変な作業です。
なお、「回復パーティション」のコピーを含めずに回復ドライブを作成した場合、USBは512MBあれば足ります。しかし、この場合は復元するためのデータがないので、これだけでは復元作業はできません。
そんなもの、作って意味あるんでしょうか? ご心配なく、次のシステムイメージバックアップと組み合わせると復元作業に使うことができます。
システムイメージバックアップの特徴
購入時に戻るのは戻りすぎでしょ、と思う方は、復元ポイントを使ったほうが良いと思うかも知れません。システムイメージバックアップはどちらかと言うと復元ポイントに近いものです。
復元ポイントと違うところは、システムイメージバックアップでは、システムだけでなくユーザーファイルもバックアップするという点です。
システムイメージバックアップでは、ドライブ全体がイメージ化されてバックアップされるのです。Windowsが入っているドライブ以外のドライブ(Dドライブなど)をバックアップに含めることもできます。
ユーザーファイルもバックアップされるので、以下のメリットがあります。
- 受信したメール等、ユーザーファイルも復元できる
- 後からインストールしたソフトウェアも復元できる
- 行ったカスタマイズ等も復元できる
- それまで行ったWindows Updateも復元できる
ただし、ドライブ全体をバックアップするため、容量がかなり大きくなります。作成先は、内蔵または外付けHDD (内蔵の場合、別パーティションまたは別ドライブ) 、DVD、ネットワーク上の共有フォルダー、の中から選択できますが、実用的にはUSBに外部HDDを接続し、そこへ作成するのが一番使いやすいでしょう。
[参考]
Windows8.1 システムイメージバックアップの手順
Windows8.1でシステムイメージがNASに作成できない謎
Windows8.1でNAS上にシステムイメージバックアップを作成する方法
システムイメージバックアップは、バックアップを作成した時点にユーザーファイルも含めて戻れるため、とても優れたバックアップ手段です。これを定期的に作成すれば万全のバックアップと言えるでしょう。
それなら、システムイメージバックアップだけしておけば、いいのではないでしょうか? 残念ながらそうではありません。
回復ドライブが必須な理由
システムイメージバックアップは万全のバックアップです。では、最初に回復ドライブの作成を、しなくてもいいのではないでしょうか? ところが、そうはいかないのです。
システムイメージバックアップは、システムが不安定になった場合など、まだWindowsが起動する場合には、Windowsの機能から復元作業を行えます。
しかし、HDDを新品に交換した場合など、Windowsが起動しない場合、システムイメージバックアップだけから復元作業を行うことはできません。なぜなら、システムイメージバックアップからはPCを起動することができないからです。
PCが起動しない状態からの復元作業には、回復ドライブを作成したUSBが起動のために必要になるのです。
Windows8.1 は光学メディアの起動ディスクが作成できない
Windows8.1では、起動できるUSB (=回復ドライブ) は作成できますが、起動できるDVDディスク(またはCD)は作成できません。昔ながらの古いユーザーとしては、若干違和感を感じます。
しかし、今どきは、スリムノートPCなど、光学ドライブのないPCも多くなってきました。我が家のサブPCもドライブがありません。
そうすると、一番広くカバーできる外部記憶メディアはUSBメモリということになりそうです。USBを起動メディアにするのは理にかなっている、と言えるかも知れません。思えば昔の起動ディスクはFDだった訳ですし、これはPCの進化とともに変わっていくものなのでしょう。
どうしてもディスクがいい人はこちら
Windows8.1 のリカバリーをDVDディスクから行えるようにする
まとめ
まとめますと、Windows8.1プリインストール機で、万全のバックアップ体制にするには、以下の2案が考えられます。
[案1]
- 購入してOSのセットアップが終わった直後に、回復パーティションのコピーを含めた回復ドライブの作成を行う
- その後、必要に応じてシステムイメージバックアップを行う
または
[案2]
- 購入してOSのセットアップが終わった直後に、回復パーティションのコピーを含めない回復ドライブの作成を行う
- その後すぐに、1回目のシステムイメージバックアップを行う
- その後、必要に応じてシステムイメージバックアップを行う
なお、回復ドライブ作成後に、回復パーティションを削除するかどうかを聞かれた場合、削除せずに残しておくべきです。削除してしまうと、回復パーティションを使った「PCのリフレッシュ」と「PCを初期状態に戻す」ができなくなるからです。
購入直後でなくても、まだ回復ドライブを作成していない方は、今からでもできますので、一日も早く回復ドライブを作成することをおすすめいたします。
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ファイルの拡張子の関連付けを解除して元に戻す方法 (Windows8.1)
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