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2019年06月12日

60代は若手なんだと・・・。   〜加藤製作所 岐阜県・中津川市〜

高齢者であっても、職人の世界は、利用価値が高い。
経験がものを言う世界だからだが、若者とのコミュニケーションを
密に採ることは、なかなか難しい。

この会社のように、社長が志が高い所は、まだいいが
普通の会社は、そこが難しくて、どこも苦労していると聞いている。


高齢者雇用の開拓者・加藤製作所 60代人材はもはや若手
加藤景司社長に聞く


日経トップリーダー

政府は2019年5月、希望する高齢者が70歳まで働けるようにする高年齢者雇用安定法改正案の骨格を発表。一方でそれが通るなら、企業が終身雇用を維持するのは難しいといった議論も出てきた。また著しい人材難に見舞われている中小企業には頼みの綱という見方もある。17年前から高齢者採用を始めた加藤製作所(岐阜県中津川市)の加藤景司社長に、高齢者雇用のあるべき姿や高齢者採用のノウハウなどについて聞いた。


75歳でようやく高齢者らしいというレベル

ところで、加藤製作所は高齢者採用のパイオニアともいわれる存在ですが、その状況を教えてください。


加藤:そうですね。かれこれ20年弱、2002年から高齢者採用をしています。今では従業員114人のうち半分が高齢者です。

 人手不足、少子高齢化、生産年齢人口の減少、これを今私自身、痛感しています。中津川のような地方はどんどん人が少なくなっていて、採用は非常に難しくなっています。どうやって人材を確保するのかは高齢者採用に取り組む前から課題でした。

 不足する労働力をどこに求めるか。最近ではAI(人工知能)やIoT(もののインターネット)といわれ始めましたが、これらを有効活用できるのはまだまだ先でしょう。そうであるなら、外国人、女性、障がいのある方、高齢者はもっと積極的な採用の対象になってきます。当社では1つの解決策として特に高齢者を採用してきたのです。

 一昔前は、60歳というと大丈夫かなと思ってしまう時代だったと思いますが、今の60代は大変にお若いですよ。私は57歳ですが、最近は人材募集をして60代の方が来ると「“若い人”が来てくれたな」と感じます。当社では5〜6年前から70代の方も採用していますが、75歳ぐらいでようやく高齢者らしいというレベルで、60代はピカピカの1年生のようなイメージです。

 今、改めて高齢者雇用にスポットが当たっていると感じています。「加藤製作所はどうやって高齢者を採用し戦力にしているんだ」と全国の企業、労組、コンサルタント、自治体などに興味を持っていただいて、多くの方々が見学に来られます。


いわゆる「健康寿命」が延びたので、一昔前の60歳代とは違う。
10年は若返っているように思えるが・・・。

若手と高齢者のベストミックスのつくり方で意識していることはありますか。


加藤:若い人と高齢者が一緒に働くシーンを意図的に多くしようとしています。ものづくりの現場では、やはり日々OJTがありますので、教える立場、教えられる立場としてベストミックスになるように、コンビやトリオを組んでいます。

 若手には若いからこその良さ、やる気や熱意、あるいは多少の無理が利くといった性質があります。ベテランの高齢者には経験と知識、知恵があります。それらをうまく融合したいのです。高齢者には、常に若手を育てるという意識を持ってほしいし、若手には高齢者にもっといろいろ学んでほしい。もちろん、若手が高齢者に教えるケースもありますよ。



こういう会社が増えるといいですね。



            BY いいとこどり


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