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2015年04月28日

恩師

俺はガキの頃から夢があった。

『野球選手』だ。
野球が死ぬほど好きで毎日野球をやっていた。


だけど、家庭環境が最悪で、
親父が暴力振るったり、
大麻に手を出したりなどで
入っていた野球チームを辞めさせられた。
高校は入れたけど、野球はやれなかった。
クラスでも、同じ中学の奴に家庭環境ばらされて、省かれて、常に一人だった。
だけど、そんな俺にいつも声をかけてくれた人がいる。
当時担任だった、S先生だ。
S先生はいつも俺の話を聞いてくれたり、お袋が忙しい時は一緒に飯食ったりもしてくれた。
若くて、弱そうで、情けないっぽい先生だったけど俺は大好きだった。
ある日俺は何気無く、先生に野球の話をした。
そしたら先生は
『お前はやれるならずっとやっていたいぐらい野球がすきか?』
って聞かれて、俺は頷いた。
先生はそうか・・・って感じだった。
ある日、学校に課題を忘れた時に職員室の前を通ったら、S先生の大きい声がした。
なんだろうと覗いてみたら、S先生が野球部の顧問の前で土下座していた。
何かしちゃったのかなって盗み聞きしてみたら・・・
『○○(俺)は凄く野球が好きなんです。彼は心から野球をしたがっています、
勝手かも知れませんが○○を野球部に入部させてやってください!』
って言ってたんだ・・・
もう俺おお泣きで、どうしていいかわかんなくなって職員室のドア開けて先生に
もういいよ・・・先生ありがとうって言ったんだ。
それでも先生は土下座をやめない。
『こいつに思い出を作らせてあげてください』って。。
俺は思わず何で赤の他人にここまでできんだよ!って先生を怒鳴っちまった
そしたら先生は
『その歳で夢を諦めんな!野球やりたいんだろ?』
こう言われて俺もいっしょに野球をやらせてくださいって必死で頼んだ
そしたら顧問がOKしてくれて、俺は晴れて野球部に入部できた。
レギュラーにはなれなかったけど凄く満足できる三年間だった。

S先生がいなければこんな満足できなかったし、きっと学校も辞めていたと思う。
S先生は白血病を煩っても、悪化して、もうこの世にはいないけど、先生が死ぬほど好きだ。
野球できない時は運動音痴なのに一緒にキャッチボールしてくれたり、ノックもやってくれた。

先生、本当にありがとう、俺の人生で一番の恩師だよ。
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