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2019年01月17日
川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について6
計算表
A 4 0 2 6(合計)
偏差 2 −2 0 0(合計)
偏差2 4 4 0 8(合計)
B 4 2 0 6(合計)
偏差 2 0 −2 0(合計)
偏差2 4 0 4 8(合計)
AB偏差の積 4 0 0 4(合計)
◆ 相関係数を求める
相関係数=[(A-Aの平均値)x(B-Bの平均値)]の和/
√(A-Aの平均値)2の和x(B-Bの平均値)2の和
上記計算表を代入すると、
相関係数= 4/√8x8=4/√64= 4/8 = 0.5
従って、かなり正の相関がある。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
A 4 0 2 6(合計)
偏差 2 −2 0 0(合計)
偏差2 4 4 0 8(合計)
B 4 2 0 6(合計)
偏差 2 0 −2 0(合計)
偏差2 4 0 4 8(合計)
AB偏差の積 4 0 0 4(合計)
◆ 相関係数を求める
相関係数=[(A-Aの平均値)x(B-Bの平均値)]の和/
√(A-Aの平均値)2の和x(B-Bの平均値)2の和
上記計算表を代入すると、
相関係数= 4/√8x8=4/√64= 4/8 = 0.5
従って、かなり正の相関がある。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
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川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について5
3.2 相関係数を求める−相関の実験
表2のデータ分析に相関係数を求める統計処理を試みる。その際、データベースのそれぞれの値は、質量ではなく指標であるため、特性の個数を数えて計算できるようにしたい。数値変換により特性があるかないかで識別していく。抽出したカラム「無と創造」、「情報の認知1と顔の表情」、「人工感情と認知発達」からその特性として「ありあり」、「ありなし」、「なしあり」を置く。
A無と創造(4、0、2)B情報の認知1と顔の表情(4、2、0)C人工感情と認知発達(2、4、0)
A、B、Cそれぞれの平均値を出す。その際、分子に違いを出すために、「ありあり」に0.1加算する。相関の強さは「ありあり」に出るからである。Aの平均(4+0+2)÷3=2、Bの平均(4+2+0)÷3=2 Cの平均(2+4+0)÷3=2
◆ A、B、Cそれぞれの偏差を計算する。偏差=各データ−平均値
Aの偏差(4-2)、(0-2)、(2-2)= 2、-2、0
Bの偏差(4-2)、(2-2)、(0-2)= 2、0、-2
Cの偏差(2-2)、(4-2)、(0-2)= 0、2、-2
◆ A、B、Cそれぞれの偏差をそれぞれ2乗する。
Aの偏差の2乗=4、4、0
Bの偏差の2乗=4、0、4
Cの偏差の2乗=0、4、4
【AとBの相関係数】
◆ A、Bの偏差同士の積を計算する。
(Aの偏差)x(Bの偏差)=4、0、0
◆ A、Bの偏差を2乗したものの合計を計算する。
Aの偏差の2乗したものの合計=4+4+0=8
Bの偏差の2乗したものの合計=4+0+4=8
◆ (Aの偏差)x(Bの偏差)の合計を計算する=4+0+0=4
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
表2のデータ分析に相関係数を求める統計処理を試みる。その際、データベースのそれぞれの値は、質量ではなく指標であるため、特性の個数を数えて計算できるようにしたい。数値変換により特性があるかないかで識別していく。抽出したカラム「無と創造」、「情報の認知1と顔の表情」、「人工感情と認知発達」からその特性として「ありあり」、「ありなし」、「なしあり」を置く。
A無と創造(4、0、2)B情報の認知1と顔の表情(4、2、0)C人工感情と認知発達(2、4、0)
A、B、Cそれぞれの平均値を出す。その際、分子に違いを出すために、「ありあり」に0.1加算する。相関の強さは「ありあり」に出るからである。Aの平均(4+0+2)÷3=2、Bの平均(4+2+0)÷3=2 Cの平均(2+4+0)÷3=2
◆ A、B、Cそれぞれの偏差を計算する。偏差=各データ−平均値
Aの偏差(4-2)、(0-2)、(2-2)= 2、-2、0
Bの偏差(4-2)、(2-2)、(0-2)= 2、0、-2
Cの偏差(2-2)、(4-2)、(0-2)= 0、2、-2
◆ A、B、Cそれぞれの偏差をそれぞれ2乗する。
Aの偏差の2乗=4、4、0
Bの偏差の2乗=4、0、4
Cの偏差の2乗=0、4、4
【AとBの相関係数】
◆ A、Bの偏差同士の積を計算する。
(Aの偏差)x(Bの偏差)=4、0、0
◆ A、Bの偏差を2乗したものの合計を計算する。
Aの偏差の2乗したものの合計=4+4+0=8
Bの偏差の2乗したものの合計=4+0+4=8
◆ (Aの偏差)x(Bの偏差)の合計を計算する=4+0+0=4
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について4
3 川端康成の「雪国」のデータベースに見る相関
3.1 川端康成の「雪国」のデータベースについて考察してみよう。
花村(2019)では、データベースを伝わる信号の中で相関の組合せとして「無と創造」、「情報の認知1と顔の表情」、「人工感情と認知発達」を抽出し、「川端康成と認知発達」というシナジーのメタファーが作れるかどうか考察した。
データベースからの抜粋
三曲目に都鳥を弾きはじめた頃は、その曲の艶な柔らかさのせいもあって、島村はもう鳥肌たつような思いは消え、温かく安らいで、駒子の顔を見つめた。そうするとしみじみ肉体の親しみが感じられた。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1+2)2、11
人工感情と認知発達 1、2
細く高い鼻は少し寂しいはずだけれども、頬が生き生きと上気しているので、私はここにいますという囁きのように見えた。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、3
人工感情と認知発達 1、2
あの美しく血の滑らかな脣は、小さくつぼめた時も、そこに写る光をぬめぬめ動かしているようで、そのくせ唄につれて大きく開いても、また可憐にすぐ縮まるという風に、彼女の体の魅力そっくりであった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (2)1、4
人工感情と認知発達 1、2
粉はなく、都会の水商売で透き通ったところへ、山の色が染めたとでもいう、百合か玉葱みたいな球根を剥いた新しさの皮膚は、首までほんのり血の色が上がっていて、なによりも清潔だった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、10
人工感情と認知発達 2、2
しゃんと坐り構えているのだが、いつになく娘じみて見えた。最後に、今稽古中のをと言って、譜を見ながら新曲浦島を引いてから、駒子は黙って撥を糸の下に挟むと、身体を崩した。
無と創造 2、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1+2)2、11
人工感情と認知発達 2、1
急に色気がこぼれて来た。
島村はなんとも言えなかったが、駒子も島村の批評を気にする風はさらになく、素直に楽しげだった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、10
人工感情と認知発達 2、1
データベースからの抜粋は、駒子が三味線の稽古をしている場面である。駒子と島村は、やり取りをしている間に、お互いに気持ちの整理がついてきた。三曲目にもなれば、いつもの稽古の様子を体が覚えているし、聞き手にもそう聞こえてくる。新曲浦島を引いたところで駒子の目的は達成された。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
3.1 川端康成の「雪国」のデータベースについて考察してみよう。
花村(2019)では、データベースを伝わる信号の中で相関の組合せとして「無と創造」、「情報の認知1と顔の表情」、「人工感情と認知発達」を抽出し、「川端康成と認知発達」というシナジーのメタファーが作れるかどうか考察した。
データベースからの抜粋
三曲目に都鳥を弾きはじめた頃は、その曲の艶な柔らかさのせいもあって、島村はもう鳥肌たつような思いは消え、温かく安らいで、駒子の顔を見つめた。そうするとしみじみ肉体の親しみが感じられた。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1+2)2、11
人工感情と認知発達 1、2
細く高い鼻は少し寂しいはずだけれども、頬が生き生きと上気しているので、私はここにいますという囁きのように見えた。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、3
人工感情と認知発達 1、2
あの美しく血の滑らかな脣は、小さくつぼめた時も、そこに写る光をぬめぬめ動かしているようで、そのくせ唄につれて大きく開いても、また可憐にすぐ縮まるという風に、彼女の体の魅力そっくりであった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (2)1、4
人工感情と認知発達 1、2
粉はなく、都会の水商売で透き通ったところへ、山の色が染めたとでもいう、百合か玉葱みたいな球根を剥いた新しさの皮膚は、首までほんのり血の色が上がっていて、なによりも清潔だった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、10
人工感情と認知発達 2、2
しゃんと坐り構えているのだが、いつになく娘じみて見えた。最後に、今稽古中のをと言って、譜を見ながら新曲浦島を引いてから、駒子は黙って撥を糸の下に挟むと、身体を崩した。
無と創造 2、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1+2)2、11
人工感情と認知発達 2、1
急に色気がこぼれて来た。
島村はなんとも言えなかったが、駒子も島村の批評を気にする風はさらになく、素直に楽しげだった。
無と創造 1、1
(五感)情報の認知1と顔の表情 (1)1、10
人工感情と認知発達 2、1
データベースからの抜粋は、駒子が三味線の稽古をしている場面である。駒子と島村は、やり取りをしている間に、お互いに気持ちの整理がついてきた。三曲目にもなれば、いつもの稽古の様子を体が覚えているし、聞き手にもそう聞こえてくる。新曲浦島を引いたところで駒子の目的は達成された。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について3
データベースの作成
文法1 名詞の格(助詞) は3が1を1
文法2 動詞の時制・態 2
文法3 態 2
文法4 様相 1
意味1 1
意味2 1+2
意味3 2
意味4 1
意味5 創造 1
意味6 取れる数字 1
医学情報 3
情報の認知1 2
セカンド顔の表情 11
情報の認知2 2
情報の認知3 1
人工知能1 人工感情 1
人工知能2 認知発達目的達成 2
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
文法1 名詞の格(助詞) は3が1を1
文法2 動詞の時制・態 2
文法3 態 2
文法4 様相 1
意味1 1
意味2 1+2
意味3 2
意味4 1
意味5 創造 1
意味6 取れる数字 1
医学情報 3
情報の認知1 2
セカンド顔の表情 11
情報の認知2 2
情報の認知3 1
人工知能1 人工感情 1
人工知能2 認知発達目的達成 2
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について2
2 データベースの作成
「雪国」のデータベースを作成する際、カラムが文理でリレーショナルになるように並べ方を工夫している。(花村2018)購読脳のカラムには、構文論として助詞、時制、態、様相を置き、意味論には、喜怒哀楽、五感(1視覚、2聴覚、3味覚、4臭覚、5触覚)、振舞い(直示、隠喩)、無と創造(其々1ある2なし)を置いている。
次に、顔の表情については、情報の認知1(情報の捉え方 1ベースとプロファイル2グループ化))のセカンドのカラムとして数字を作りたい。例えば、1眉を動かす、2瞼を動かす、3頬を動かす、4唇を動かす、5口を開ける、6顎を動かす、7息を吐く、8鼻を動かす、9目を動かす(細目、薄目、ウインク、瞬き)、10肌色(赤らむ、青ざめる、日焼け、化粧)、11中立を置き、顔の表情の数字と五感及び情報の認知1を組みにする。
さらに驚き、恐れ、怒り、嫌悪などといった感情の基本表現のうち、川端文学では愛情が重要となるため、人工感情の要素は、1原点(無+愛→愛情)と2創造(理想の型+加工→人格)にする。愛が無と組になって愛情となるか、または人格が形成されれば、認知発達でいう目的達成のときにシナジーのメタファーが成立する。
(2)データベースの各場面の信号の流れ
「文法1(助詞)」→「文法2(時制、相)」→「文法3(態)」→「文法4(様相)」→「意味1(喜怒哀楽)」→「意味2(五感)」→「意味3(振舞い)」→「意味4(無)」→「意味5(創造)」→「意味6(数字)」(言語の認知の出力は「無と創造」、これが情報の認知の入力となる)→「医学情報」→「情報の認知1(情報の捉え方)」→「セカンド 顔の表情」→「情報の認知2(記憶と学習)」→「情報の認知3(問題解決)」→「人工感情(1愛情2人格)」→「認知発達(1目的達成2非ず)」(情報の認知の出力)
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
「雪国」のデータベースを作成する際、カラムが文理でリレーショナルになるように並べ方を工夫している。(花村2018)購読脳のカラムには、構文論として助詞、時制、態、様相を置き、意味論には、喜怒哀楽、五感(1視覚、2聴覚、3味覚、4臭覚、5触覚)、振舞い(直示、隠喩)、無と創造(其々1ある2なし)を置いている。
次に、顔の表情については、情報の認知1(情報の捉え方 1ベースとプロファイル2グループ化))のセカンドのカラムとして数字を作りたい。例えば、1眉を動かす、2瞼を動かす、3頬を動かす、4唇を動かす、5口を開ける、6顎を動かす、7息を吐く、8鼻を動かす、9目を動かす(細目、薄目、ウインク、瞬き)、10肌色(赤らむ、青ざめる、日焼け、化粧)、11中立を置き、顔の表情の数字と五感及び情報の認知1を組みにする。
さらに驚き、恐れ、怒り、嫌悪などといった感情の基本表現のうち、川端文学では愛情が重要となるため、人工感情の要素は、1原点(無+愛→愛情)と2創造(理想の型+加工→人格)にする。愛が無と組になって愛情となるか、または人格が形成されれば、認知発達でいう目的達成のときにシナジーのメタファーが成立する。
(2)データベースの各場面の信号の流れ
「文法1(助詞)」→「文法2(時制、相)」→「文法3(態)」→「文法4(様相)」→「意味1(喜怒哀楽)」→「意味2(五感)」→「意味3(振舞い)」→「意味4(無)」→「意味5(創造)」→「意味6(数字)」(言語の認知の出力は「無と創造」、これが情報の認知の入力となる)→「医学情報」→「情報の認知1(情報の捉え方)」→「セカンド 顔の表情」→「情報の認知2(記憶と学習)」→「情報の認知3(問題解決)」→「人工感情(1愛情2人格)」→「認知発達(1目的達成2非ず)」(情報の認知の出力)
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
川端康成の「雪国」から見えてくる相関関係について1
1 先行研究
文学分析は、通常、読者による購読脳が問題になる。一方、シナジーのメタファーは、作家の執筆脳を研究するためのマクロの分析方法である。基本のパターンは、縦が購読脳で横が執筆脳となるLのイメージを作り、各場面をLに読みながらデータベースを作成して全体を組の集合体にし、双方の脳の活動をマージするために、脳内の信号のパスを探していく。
これまでに考案しているシナジーのメタファーは、「トーマス・マンとファジィ」、「魯迅とカオス」、「森鴎外と感情」そして「ナディン・ゴーディマと意欲」である。それぞれの作家が執筆している時の脳の活動として文体を取り上げ、とりわけ、問題解決の場面を分析の対象にする。今回は、川端康成(1899−1972)の「雪国」(1948)を題材にし、購読脳の「無と創造」及び執筆脳とする「目的達成型の認知発達」について考察する。
シナジーのメタファーの作り方については、花村(2018)の中で詳しく説明している。その中で執筆脳の定義は、作者が自身で書いているという事実並びに作者がメインで伝えようと思っていることに対する定番の読みとした。つまり、この小論では、定番の読みと組みになる川端の「雪国」執筆時の脳の活動がリレーショナルデータベースを通した分析から目的達成型の認知発達に届けばよい。
購読脳の出力「無と創造」と執筆脳のゴール「目的達成型の認知発達」を調節するために、存在の論理の中でバルカン文を置いた。ロジックが想定できると、文理のバランスを取ることができ、全体をまとめる上で役に立つ。さらに双方の脳の活動を合わせてシナジーのメタファーとするために、セカンドのカラムとして顔の表情を設け、データベースの分析を濃くする方法について考察した。顔の表情にも無と創造があるためである。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
文学分析は、通常、読者による購読脳が問題になる。一方、シナジーのメタファーは、作家の執筆脳を研究するためのマクロの分析方法である。基本のパターンは、縦が購読脳で横が執筆脳となるLのイメージを作り、各場面をLに読みながらデータベースを作成して全体を組の集合体にし、双方の脳の活動をマージするために、脳内の信号のパスを探していく。
これまでに考案しているシナジーのメタファーは、「トーマス・マンとファジィ」、「魯迅とカオス」、「森鴎外と感情」そして「ナディン・ゴーディマと意欲」である。それぞれの作家が執筆している時の脳の活動として文体を取り上げ、とりわけ、問題解決の場面を分析の対象にする。今回は、川端康成(1899−1972)の「雪国」(1948)を題材にし、購読脳の「無と創造」及び執筆脳とする「目的達成型の認知発達」について考察する。
シナジーのメタファーの作り方については、花村(2018)の中で詳しく説明している。その中で執筆脳の定義は、作者が自身で書いているという事実並びに作者がメインで伝えようと思っていることに対する定番の読みとした。つまり、この小論では、定番の読みと組みになる川端の「雪国」執筆時の脳の活動がリレーショナルデータベースを通した分析から目的達成型の認知発達に届けばよい。
購読脳の出力「無と創造」と執筆脳のゴール「目的達成型の認知発達」を調節するために、存在の論理の中でバルカン文を置いた。ロジックが想定できると、文理のバランスを取ることができ、全体をまとめる上で役に立つ。さらに双方の脳の活動を合わせてシナジーのメタファーとするために、セカンドのカラムとして顔の表情を設け、データベースの分析を濃くする方法について考察した。顔の表情にも無と創造があるためである。
花村嘉英(2018)「川端康成の『雪国』の相関関係について」より
森鴎外の「佐橋甚五郎」の相関関係について12
4 相関係数を言葉で表す
数字の意味を言葉で確認しておこう。
-0. 7≦r≦-1.0 強い負の相関がある
-0.4≦r≦-0.7 やや負の相関がある
0≦r≦-0.4 ほとんど負の相関がない
0≦r≦0.2 ほとんど正の相関がない
0.2≦r≦0.4 やや正の相関がある
0.4≦r≦0.7 かなり正の相関がある
0.7≦r≦1 強い正の相関がある
5 まとめ
言語の認知の意味分析、思考の流れ(誘発と創発)は、何れの場面も情報の認知の問題解決と未解決の組と強い相関関係になることが分かった。
【参考文献】
花村嘉英 計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 森鴎外の「山椒大夫」のDB化とその分析 中国日语教学研究会江苏分会 2015
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015
花村嘉英 日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 南京東南大学出版社 2017
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018
前野昌宏 回帰分析超入門 技術評論社 2012
数字の意味を言葉で確認しておこう。
-0. 7≦r≦-1.0 強い負の相関がある
-0.4≦r≦-0.7 やや負の相関がある
0≦r≦-0.4 ほとんど負の相関がない
0≦r≦0.2 ほとんど正の相関がない
0.2≦r≦0.4 やや正の相関がある
0.4≦r≦0.7 かなり正の相関がある
0.7≦r≦1 強い正の相関がある
5 まとめ
言語の認知の意味分析、思考の流れ(誘発と創発)は、何れの場面も情報の認知の問題解決と未解決の組と強い相関関係になることが分かった。
【参考文献】
花村嘉英 計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 森鴎外の「山椒大夫」のDB化とその分析 中国日语教学研究会江苏分会 2015
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015
花村嘉英 日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 南京東南大学出版社 2017
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018
前野昌宏 回帰分析超入門 技術評論社 2012
森鴎外の「佐橋甚五郎」の相関関係について11
計算表
A 7 3 10
偏差 2 −2 0
偏差2 4 4 8
B 6 4 10
偏差 1 −1 0
偏差2 1 1 2
AB偏差の積 2 2 4
◆相関係数は、次の公式で求めることができる。
相関係数=[(A-Aの平均値)x(B-Bの平均値)]の和/
√(A-Aの平均値)2の和x(B-Bの平均値)2の和
上記計算表を代入すると、
相関係数 = 4/√8 x 2 = 4/√16 = 4/4= 1
従って、強い正の相関があるといえる。
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より
A 7 3 10
偏差 2 −2 0
偏差2 4 4 8
B 6 4 10
偏差 1 −1 0
偏差2 1 1 2
AB偏差の積 2 2 4
◆相関係数は、次の公式で求めることができる。
相関係数=[(A-Aの平均値)x(B-Bの平均値)]の和/
√(A-Aの平均値)2の和x(B-Bの平均値)2の和
上記計算表を代入すると、
相関係数 = 4/√8 x 2 = 4/√16 = 4/4= 1
従って、強い正の相関があるといえる。
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より
森鴎外の「佐橋甚五郎」の相関関係について10
A言語の認知(思考の流れ):1外から内の誘発、2内から外の創発→7、3
B情報の認知:1問題解決、2未解決→6、4
◆A、Bそれぞれの平均値を出す。
Aの平均:(7 + 3)÷ 2 = 5
Bの平均:(6 + 4)÷ 2 = 5
◆A、Bそれぞれの偏差を計算する。偏差=各データ−平均値
Aの偏差:(7 - 5)、(3 - 5)= 2、-2
Bの偏差:(6 - 5)、(4 - 5)= 1、-1
◆A、Bをそれぞれ2乗する。
Aの偏差の2乗 = 4、4
Bの偏差の2乗 = 1、1
◆AとBの偏差同士の積を計算する
(Aの偏差)x(Bの偏差)= 2、2
◆AとBの偏差を2乗したものを合計する。
Aの偏差を2乗したものの合計 = 4 + 4 = 8
Bの偏差を2乗したものの合計 = 1 + 1 = 2
◆AとBの偏差の合計を合計する。2 + 2 = 4
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より
B情報の認知:1問題解決、2未解決→6、4
◆A、Bそれぞれの平均値を出す。
Aの平均:(7 + 3)÷ 2 = 5
Bの平均:(6 + 4)÷ 2 = 5
◆A、Bそれぞれの偏差を計算する。偏差=各データ−平均値
Aの偏差:(7 - 5)、(3 - 5)= 2、-2
Bの偏差:(6 - 5)、(4 - 5)= 1、-1
◆A、Bをそれぞれ2乗する。
Aの偏差の2乗 = 4、4
Bの偏差の2乗 = 1、1
◆AとBの偏差同士の積を計算する
(Aの偏差)x(Bの偏差)= 2、2
◆AとBの偏差を2乗したものを合計する。
Aの偏差を2乗したものの合計 = 4 + 4 = 8
Bの偏差を2乗したものの合計 = 1 + 1 = 2
◆AとBの偏差の合計を合計する。2 + 2 = 4
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より
森鴎外の「佐橋甚五郎」の相関関係について9
3.3 賭けをする
澄み切った月が、暗く濁った燭の火に打ち勝って、座敷は一面に青みがかった光りを浴びている。A1B2
どこか近くで鳴く蟋蟀(こうろぎ)の声が、笛の音にまじって聞こえる。甘利は瞼が重くなった。たちまち笛の音がとぎれた。A2B2
「申し。お寒うはござりませぬか」笛を置いた若衆の左の手が、仰向けになっている甘利の左の胸を軽く押えた。A1B2
ちょうど浅葱色の袷(あわせ)に紋の染め抜いてある辺である。A1B2
甘利は夢現(ゆめうつつ)の境に、くつろいだ襟を直してくれるのだなと思った。A1B2
それと同時に氷のように冷たい物が、たった今平手がさわったと思うところから、胸の底深く染み込んだ。A1B2
何とも知れぬ温い物が逆に胸から咽へのぼった。甘利は気が遠くなった。A1B1
三河勢の手に余った甘利をたやすく討ち果たして、髻(もとどり)をしるしに切り取った甚五郎は、鼯鼠(むささび)のように身軽に、小山城を脱けて出て、従兄源太夫が浜松の邸に帰った。A2B1
家康は約束どおり甚五郎を召し出したが、目見えの時一言も甘利の事を言わなんだ。A2B1
蜂谷の一族は甚五郎の帰参を快くは思わぬが、大殿の思召(おぼしめ)しをかれこれ言うことはできなかった。A1B1
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より
澄み切った月が、暗く濁った燭の火に打ち勝って、座敷は一面に青みがかった光りを浴びている。A1B2
どこか近くで鳴く蟋蟀(こうろぎ)の声が、笛の音にまじって聞こえる。甘利は瞼が重くなった。たちまち笛の音がとぎれた。A2B2
「申し。お寒うはござりませぬか」笛を置いた若衆の左の手が、仰向けになっている甘利の左の胸を軽く押えた。A1B2
ちょうど浅葱色の袷(あわせ)に紋の染め抜いてある辺である。A1B2
甘利は夢現(ゆめうつつ)の境に、くつろいだ襟を直してくれるのだなと思った。A1B2
それと同時に氷のように冷たい物が、たった今平手がさわったと思うところから、胸の底深く染み込んだ。A1B2
何とも知れぬ温い物が逆に胸から咽へのぼった。甘利は気が遠くなった。A1B1
三河勢の手に余った甘利をたやすく討ち果たして、髻(もとどり)をしるしに切り取った甚五郎は、鼯鼠(むささび)のように身軽に、小山城を脱けて出て、従兄源太夫が浜松の邸に帰った。A2B1
家康は約束どおり甚五郎を召し出したが、目見えの時一言も甘利の事を言わなんだ。A2B1
蜂谷の一族は甚五郎の帰参を快くは思わぬが、大殿の思召(おぼしめ)しをかれこれ言うことはできなかった。A1B1
花村嘉英(2018)「森鴎外の『佐橋甚五郎』の相関関係について」より