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2020年09月24日

年金制度信じられない4つの理由

国の年金制度を信じられない理由は何でしょう?

今日は4つの理由を書きます。

保険加入者を対象としたアンケートでは

将来受け取るであろう国の年金額の水準

について、20歳代の17%、30歳代の11%が

「受け取れないと思う」

と回答しているそうです。

年金制度を若い人ほど信じられないのは

一般的に言われていることですが

そもそもなぜ信じていないのか

その信じない理由には根拠があるのか

と問われれば多くの人は

「なんとなくそう思う」

と答えるのではないでしょうか。

★理由1:今は負担しかしておらず
    実感ができない仕組みだから

そもそも論でいうと、年金制度ほど

若い人が実感できず不公平感を感じる

制度はありませんね。

というのも

「子ども〜学生の時代」
「社会人として働く時代」
「年金生活時代」

と3つに人生を分けたとき、社会人として

働く時代は「負担のみ」で制度に

負担感しか感じられないのは当然だからです。

しかも、保険料の負担をする期間は

とても長く、20歳から65歳までとすれば

45年間ひたすら払い続けるのに

もらうことはできないことになります。

実際に年金を受けられる年齢になると

「この制度があってよかったな」

と実感することになるのですが
(試しに祖父母が元気なら質問してみるといいでしょう)

とにかく20〜30歳代にとっては制度の

メリットについてリアリティがないのです。

若い時分に年金制度のありがたみを

感じることもありますが、これは障害年金の

受給であったり遺族年金の受給の対象に

なった場合です。

親が早く亡くなったとき遺族年金のおかげで

高校卒業まで苦労せずすんだ人や

事故やけがで障害年金を受けられたので

年収が下がっても生活が維持できるような人

はたくさんいます。しかしその割合はやはり少数です。

★理由2:いい話は報じられず、悪い話だけ報じられるから

年金については悪いニュースのほうが

ウケがいいので、悪いニュースはたくさん

報じられ、よいニュースはほとんど報じられない

傾向があります。

たとえば

「以前、年金運用が大損したとニュースを見たよ」

という人がたくさんいます。

今でも「年金の運用は下手だからじきに財源がなくなる」

と思っている人が多いのではないでしょうか。

実は今、年金運用は過去最高水準の残高を

積み上げているのですが、おそらくほとんどの人は

知らないことでしょう。

運用で儲かったことはかつて運用損が

報じられたと同じくらいには報じられません。

雑誌やテレビがさかんに「年金破たん特集」を

組んでいましたが最近はみかけなくなりました。

厚生労働省が徹底的なシミュレーション結果を

公表したので、まともな学者ほど破たんは

口にできなくなったからです。

「65歳から無職で年金は75歳受け取りになる」

というような記事は今でもありますが

「実は年金は破たんしなさそうです特集」

はありません。

もしかしたら、あなたの入手する情報が

偏っていることが、不信の一因となっている

のかもしれませんね。

★理由3:実は「損得」が一番分かりやすい制度だから

誰もが年金は「払い損」だと思っているわけですが

実は年金制度だけが、損得を計算しやすい制度

になっています。損得が計算しやすいことが

むしろ制度の不信感を高めている側面もあります。

例えば、住民税や所得税、消費税を払っていて

「これが払い損か得か」

実は誰もわかっていません。

なんとなく損だと思っていて不信感を持っていて

も、誰も「20代はマイナス」とか言ってくれない

ので、まあそんなものかなと思っています。

健康保険料で損得を考えたとき、得をする人は

保険料以上に病気やけがの治療費がかかっている

わけなので、これは損得が合致しません。

保険料で得をしても、日常生活上は闘病生活を

送っているわけで、あまりいい状態とは

いえないからです。

年金制度だけが

「年金をもらう=老後を元気に楽しく生きる」

という状態であり、仕組み上も保険料の負担と

給付額が明確にわかります。

損得が計算しやすいわけですね。

よく見えることが、制度の不信感になっている

というのは皮肉なようですが、一面の真実です。

★理由4:そもそも仕組みを知っていないから

そして最後の理由は

「知らないで不信を持っている」

です。これは根深い問題です。

実は世の中に

「知らないけど、まあそんなもんだろう」

と受け入れていることはたくさんあるからです。

先ほど住民税の損得、という話をしましたが

例えばゴミ処理にかかる費用や実務的な諸問題に

ついて不公平感を持つ人はほとんどいないで

しょう。住民税の一部が使われているのだろう

くらいにしか考えていないはずです。

実は国民ひとりあたり年18200円くらいが

ゴミ処理のための費用負担ですが

この費用でよく維持できていると思いませんか?

もしかしたら、年金記録問題のトラブルや給付の

トラブル、個人情報流出のトラブルがなければ

私たちは

「仕組みはよくわからないけど、まあそんなものだろう」

と年金制度を見守ることができたのかもしれません。

しかし、年金制度も制度の理解を深めるほど

よく考えられた仕組みであり、不公平をできるだけ

大きくしないように細かい工夫が凝らされている

仕組みであったりします。

知らない、が「不信」の原因だとしたらそれは

実にもったいないことです。

不信感そのものをゼロにすることはできません。

しかし根拠のない不信感は少しだけでもいいので

減らしてみてはどうでしょうか。

国民が疑いの目を向け、厳しく監督をしていくこと

も大切なことだからです。

しかし、個人レベルの未納者は、個人レベルで

将来に報いが来ますので絶対にやめておきましょう。

将来の年金がもらえなかったり、少額になって

しまうだけだからです。

文句も愚痴もいう、でも保険料もちゃんと払って

将来の年金受給の権利はなくさない。

これが年金との正しい付き合い方だと思います。

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 130万以上)
 「事業所得300万以上」

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連絡先:t.yokoi@imple.net
担当:横井
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