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ラクトフェリンとは

母乳や哺乳動物の乳に多く含まれラクトフェリンは、デンマークの科学者によって1939年に発見されました。「ラクト＝ミルク」、「フェリン＝鉄と結合するたんぱく質」に由来して名付けられたとそうです。ラクトフェリンには、免疫力を高める、アレルギー症状を緩和する、鉄分の吸収を高める、内臓脂肪を減らすなど様々な効果があると言われています。

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ラクトフェリンの働き

１．脂質代謝改善作用 内臓脂肪の低減
２．鉄吸収調節作用 　　 貧血の改善
３．抗炎症作用　　 　　 関節炎、大腸炎の改善
４．免疫調整作用 　　 発がん予防、感染予防
５．ビフィズス菌増殖 大腸内のビフィズス菌を増やし腸内細菌のバランスを調整
６．抗菌・抗ウィルス作用 ピロリ菌や歯周病菌の抑制
※ 動物で確かめられた研究を含みます

１．脂質代謝改善作用 内臓脂肪の低減

1日 300 mg のラクトフェリン摂取により、蓄積内臓脂肪が有意に低下することが確認されています。
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２．鉄吸収調節作用 貧血の改善

ラクトフェリンの高い鉄結合・吸収作用は、貧血の改善・予防に効果があることが確認されています。レバーや納豆など、鉄分の多い食事を摂った時に体内にうまく鉄を吸収させる作用があるため、鉄吸収率が上がり、ヘモグロビン量の改善に役立つことが期待されています。

３．抗炎症作用 関節炎、大腸炎の改善

ラクトフェリンには、関節炎、大腸炎に対して抗炎症作用があることが、動物実験により報告されています。

４．免疫調整作用 発がん予防、感染予防

ラクトフェリンには免疫機能を高めて外部から細菌やウィルスなどが侵入して感染するのを未然に防ぐ働きがあります。また、ラクトフェリンには免疫細胞を活性化させる働きも認められています。この免疫細胞の活性化により、発がん予防やウィルス感染予防の効果が期待されています。

５．ビフィズス菌増殖　大腸内のビフィズス菌を増やし腸内細菌のバランスを調整

多くの細菌は生育のために鉄が必要ですが、腸内環境においてラクトフェリンは細菌より先に鉄と結合してしまうため細菌の増殖を抑制する可能性が指摘されています。一方、細菌の中でもビフィズス菌は生育の鉄要求性が低いため、抗菌活性を示さず増殖を促進するとされています。

６．抗菌・抗ウィルス作用 ピロリ菌や歯周病菌の抑制

ラクトフェリンに、ピロリ菌を包み込み、胃粘液に付着するのを防ぎ、体外に排出させる働きがあることが確認されています。ピロリ菌は、胃炎、胃潰瘍、十二指潰瘍の原因の一つであることが指摘され、胃がんと因果関係があるのではと疑われています。

ラクトフェリンの摂取の仕方

ラクトフェリンには、健康維持や様々な病気や疾患の改善に重要な役割を果たす働きがあります。しかし、効果的に摂取するには、工夫が必要となります。

加工食品や加熱処理されたような製品では、ラクトフェリンは、失活しています。また、ラクトフェリンは、胃酸や酵素に弱いという特徴があり、食べ物から摂ったとしてもその多くは胃の中にある酸(胃酸)やたんぱく質分解酵素(ペプシン)によって分解されてしまうのです。腸に達したラクトフェリンやその消化ペプチドは腸管免疫系に作用して全身に効果をもたらしますが、残念ながら、腸に達するラクトフェリンは一部です。

効果的な摂取の仕方

出来るだけ新鮮な状態で生乳やナチュラルチーズを意識的に摂取することが大切です。また、コーティングなどにより、ラクトフェリンが胃内の酸や消化酵素によって分解されることなく、腸まで届くように設計されたサプリメントがあるようです。

ラクトフェリンの副作用

ラクトフェリンには副作用はほとんどないとされています。しかし、ラクトフェリンを過剰に摂取すると腸の働きは活発になり過ぎてお腹がゆるくなる可能性があります。また、ラクトフェリンの原材料は乳製品ですので、乳製品に対してアレルギーがある人は特に注意が必要となります。副作用も少なく、安全性の高いラクトフェリですが、必要以上に摂取することは控えましょう。