『ジュール叔父さん』(10)
−−−−−−−−−−−【10】−−−−−−−−−−−−−−
Mon père, gardant son grand chapeau sur la tête, at-
tendait, en manches de chemise, que l'opération fût
terminée, tandid que ma mère se hâtait, ayant ajusté
ses lunettes de myope, et ôté ses gants pour ne pas les
gâter.
−−−−−−−−−−−− (訳) −−−−−−−−−−−−−−
父は大きな帽子を頭に載せたまま、上着を着ずに母の作業が
終わるのを待っていました.母は近眼のメガネのずれを直して、
汚さないよう手袋を脱いで、その作業を急ぐのでした.
−−−−−−−−−−− 《語句》 −−−−−−−−−−−−−−
gardant (現在分詞) <garder (他)
(服・装身具などを) つけたままでいる
Vous pouvez gardez vos sous-vêtements pour la médicale.
検診は下着を付けたままで結構です.
manche (f) 袖 refrousser ses manches 袖をまくり上げる
vêtement sans manches ノースリーブの服
chemise (f) シャツ、ワイシャツ
être en manches de chemise 上着を脱いでいる
opération (f) 作業
tandis que (接・句)[同時] 〜する間に、〜しているときに
Il s'amuse tandis que nous travaillons.
彼は我々が働いている間中遊んでいる.
Tandis que je me promenais, il a commené à pleuvoir.
私が散歩しているときに、雨が降り出した.
se hâtait (半過去) <se hâter 急ぐ
de + 不定詞 急いで〜する、〜しようと急ぐ
myope [ミョップ] (形) 近視の
gâter [ガテ] (他) 損なう、台無しにする
ôté (過去分詞) <ôter (他) (手袋などを) 脱ぐ
−−−−−−−−−≪語法・文法1≫−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
attendre + que + 接続法 〜するのを待つ
Attendez qu'on vous appelle. / 呼ばれるまで待って下さい.
Mon père attendait que l'opération fût terminée.
父は作業が終わるのを待っていた.
接続法では、主節が過去時制(単純過去、半過去、複合過去)
のときで、その同時もしくは未来を述べる時は従属節で接続法
半過去にします.ここではfût が 半過去.受け身表現です.
terminer は「終わる」という意味で使うときは se terminer にす
ることが多いのですが、このように受け身で使うこともありま
す.過去分詞を使っていても、ここは接続法大過去ではありま
せん.主節の時制が過去なら、その従属節がさらにその過去に
ならない限り、大過去は使いません.
似た形ですが次の例は大過去です.
Je ne croyais pas qu'il fût parti avant dix heurs.
私は彼が10時前に出発しているだろうとは思わなかった.
−−−−−−−−−≪語法・文法2≫−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ayant ajusté ses lunettes de myope, et ôté ses gants:
「近眼メガネを掛け、手袋を脱いでから」
ayant ajusté ... et et ôté は現在分詞の複合形で、
主動詞 se hâter の表わす時からみて、すでに完了
した行為を表わす.
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