健康素材として広く利用されている「ウコン」は高温多湿を好み、南アジアを中心に、アジア、アフリカ、中南米の各大陸の熱帯から亜熱帯にかけて広く分布するショウガ科の多年草植物。その原産地は東インド地方と考えられており、3000年ほど前から既にその栽培が始まっていたようです。現在の日本におけるウコンの主な産地は沖縄ですが、その歴史は平安時代に中国から琉球へウコンが伝わった時にまで遡ります。江戸時代には幕府が創設した薬草園でも栽培され、その後、急速に庶民の生活にまで普及していきました。今日、ウコンは沖縄地方で食生活に溶け込んでおり、健康食品マーケットではサプリメントや健康飲料などとして広く愛用されています。
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古くから二日酔い防止などで民間療法的に利用
古くからウコンは、五臓(肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓)の中でも、特に肝機能を強くする働きがあるとされ、民間療法的に利用されてきました。また、ウコンには胃腸の働きを整えると同時に、老化防止効果があるといわれています。 ウコンの効用は、肝臓の働きを助けて、肝臓が分泌する消化液である胆汁を増やしていきます。このため、二日酔いや悪酔いを防ぐほかにも、体内の有害物質の排泄を助ける働きがあります。胆汁分泌を促すことにより、肝臓の機能を高めることになります。
ウコンに期待される効用
- ●胆汁の分泌を促進し、肝臓の機能を活性化させることにより、肝臓病を予防・改善する作用
→二日酔いの予防対策につながる - ●胃液や唾液の分泌を促進し、消化器系にかかる負担を軽くする作用
- ●活性酸素除去作用
- ●血中コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化、高脂血症を改善する作用
- ●メラニン色素生成抑制作用
- ●動脈硬化の予防
ウコンに含まれる主な成分とその働き
色素成分 | クルクミン | 胆汁の分泌を促進する利胆作用があり、肝臓機能に対して効果を発揮。また、利尿作用、殺菌・抗菌作用、胃・十二指腸潰瘍の原因とされるピロリ菌の繁殖を防ぐ働きがある。 |
---|---|---|
ミネラル | カルシウム | 心臓、脳、血管の働きを助ける。また、出血時の血液凝固作用や、各種ホルモンの分泌を助ける。 |
カリウム | 血圧降下作用、また、ナトリウムを排泄させる働きを持ち、それにより、血圧の上昇を抑える効果がある。 | |
鉄 | ヘモグロビンと酸素を結合し、体の末梢まで酸素を運ぶ働きがある。 | |
マグネシウム | カルシウムの働きを助ける。酸素の働きを助ける。鎮静作用や体温、血圧を調整する作用がある。 | |
リン | 筋肉・神経に働きかけ、正常な状態を維持する。また、骨や歯を造る材料としても利用される。 | |
その他 | フラボノイド | 毛細血管を保護する働きがある。 |
食物繊維 | 腸の働きを活発にし、悪玉菌が増えるのを抑える。 |
精油成分 | ターメロン | カレー粉に使われているスパイス名「ターメリック」から付けられた名前であり、利胆作用、殺菌・抗菌作用がある。 |
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シオネール | 胃液中のペプシンという消化酵素の分泌を促進して胃の働きを活発にする健胃作用がある。 | |
α-クルクメン | 利胆作用があるほか、コレステロールを溶解する働きがあり、結石、高脂血症、高血圧、動脈硬化などの予防・改善に効果がある。 | |
クルクモール | 抗腫瘍作用により、ガンなどの腫瘍に対する予防効果が期待される。 | |
β-エレメン | 抗腫瘍作用により、腫瘍の増加を防ぐ働きがある。 | |
パラ・メチトルイルカルピノール | 胆汁の排出を促進する作用がある。この働きにより、肝臓の機能を向上させることができる。 | |
アズレン | 炎症を抑える抗炎症作用、抗潰瘍作用、健胃作用がある。特に抗潰瘍作用が強く、胃や十二指腸潰瘍に対しての働きが高い。 | |
カンファー | 強心作用、健胃作用、殺菌・防腐作用がある。 |
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