“ゲーミング”というと「ゲームをしないので関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、一般的には高いグラフィックス処理性能を誇るパソコンを便宜上“ゲーミングパソコン”と呼び表しているだけで、実際は“高性能なパソコン”と呼び変えてしまっても何ら問題ないでしょう。
ゲーミングノートパソコン選び:搭載するCPUをチェック
ゲームを動作させるための処理性能は、高負荷がかかる画像編集や動画編集といったクリエイティブな作業にも生きてきました。高スペックなパソコンが必要ならゲーミングパソコンを用意しておけば対応できるというわけです。
現行のゲーミングノートパソコンでは、モバイル向けCPUよりも消費電力が大きくパワーのあるIntelの第9世代Core Hプロセッサ「Core i7-9750H」の採用が目立ちます。
ハイパワーでゲームや動画・画像編集に高い適性があるぶん、PC全体のバッテリー消費も速くなりがちですが、最近はさまざまな工夫で駆動時間を伸ばしたモデルも増えています。型番末尾に「H」が付くタイプのCPUを搭載していれば、ひとまずメインの処理能力は問題ないと思っていいでしょう。
また、ごく一部のハイエンドゲーミングノートパソコンではデスクトップ向けのCPUをそのまま搭載しているモデルも存在します。処理能力自体はきわめて高いのですが、ボディが冷却のために大きく、重くなりがちなのがネックと言えます。
ゲーミングノートパソコン選び:グラフィックス性能をチェック
冒頭で述べたように、ゲーミングパソコンを“ゲーミング”とたらしめているは、その高いグラフィックス性能です。
近年の一般的なノートパソコンは、グラフィックス処理を担うプロセッサ「GPU」がCPUに内蔵されていますが、ゲーミングパソコンはそれとは別に独立したGPUを備えていることがほとんど。CPUと独立した高性能なGPUを搭載することで、コストはかかるものの、グラフィックスの処理能力を大きく高めているわけですね。
ゲーミングノートパソコンに搭載されるGPUは、NVIDIAの「GeForce」シリーズが主流です。最新世代のノートPCを選ぶなら、型番に2000番台の数字が使われるミドルハイ〜ハイエンド向けの「RTX 20」シリーズ、もしくは1600番台の数字が使われるエントリー〜ミドル向けの「GTX 16」シリーズが搭載されていることでしょう。
型番の数字が大きいほど性能が高くなりますが、ある程度長く使いたいのであれば、現行ミドルクラスの「GTX 1660」や「RTX 2060」、あるいはそれ以上のGPUを搭載したノートPCがおすすめです。
ゲーミングノートパソコン選び:ディスプレイのスペックをチェック
ゲーミングノートパソコンにおいては、搭載するディスプレイのスペックにもしっかり気を配りたいところです。画面サイズに関しては、「頻繁に持ち運ぶ」あるいは「必ず外部ディスプレイに接続して使う」というわけでない限り、なるべく大きめのものを選ぶほうがいいでしょう。
ゲームへの没入感の問題もありますが、ボディが小さくなることにより、コンパクトなゲーミングパソコンは冷却面でも不利になりがちです。ミドルクラスの性能であれば15型以上、ハイスペックモデルなら17型以上のモデルが理想的と言えます。
また、高性能なGPUを生かすためには、「1秒間に画面が何回更新されるか」の指標となるリフレッシュレートが高いディスプレイが適しています。
一般的なノートPCのリフレッシュレートは60Hz(1秒間に画面を60回更新する)ですが、ゲーム向けではよりなめらかに見えやすい90Hzや144Hzといったスペックのディスプレイが採用される場合があります。特に、競技性が高いシューティングゲームをプレイする場合は気にしておきたいところです。
ゲーミングノートパソコン選び:スペック別おすすめモデル3選
Dell「NEW ALIENWARE AREA-51M スプレマシー VR」
Dell(デル)の「NEW ALIENWARE AREA-51M スプレマシー VR」は、デスクトップパソコン向けのハイエンドCPU「Core i7-9700K」を搭載したモンスターゲーミングノートPCです。
GPUはNVIDIAの「GeForce RTX 2080」、ディスプレイは17.3型の144Hz対応で、最大性能では他のゲーミングノートPCの追随を許さないパフォーマンスを発揮します。ただし、標準構成ではメモリ容量が4GB、ストレージ容量が256GBと少々心もとないため、追加予算はかかるもののアップグレードを行うほうが無難でしょう。
デュアルファンや合計7本のヒートパイプを採用した大がかりな冷却機構「Alienware Cryo-Tech v2.0」により、ボディサイズが大きいぶん冷却にも注力しています。直販価格は34万5980円(税別、以下同)からとお値段もモンスター級ですが、ノートパソコンタイプでハイスペックなゲーミングPCが欲しいユーザーには魅力的な製品と言えるでしょう。
マウスコンピューター「G-Tune H5」
マウスコンピューターの「G-Tune H5」は、GPUに「GeForce RTX 2070」を搭載し、15.6型液晶を採用したハイエンドゲーミングノートパソコンです。
最大の特徴は液晶ディスプレイのリフレッシュレートで、ノート型ながら240Hzの超ハイリフレッシュレートを実現しています。人気の高い「フォートナイト」「レインボーシックス シージ」などのシューター系ゲームをメインでプレイするなら、勝敗を分けかねない画面更新頻度の高さは大きなメリットとなるはずです。
加えて、CPUは第9世代のインテル製「Core i7-9750H」、メモリ容量は16GB、ストレージは高速な512GB NVMe SSDを搭載し、さらに1TBのデータ用HDDを併載するスペックの充実ぶり。現行のパソコンゲームのほとんどを最高設定で快適にプレイできるため、迷ったらコレを選んでおけばOKと言えます。直販価格は21万9800円からです。
ドスパラ「GALLERIA GCR1660TGF-QC」
ドスパラの「GALLERIA GCR1660TGF-QC」は、ゲーム・クリエイティブ向けをうたう15.6型ディスプレイを搭載したミドルスペックのゲーミングノートパソコンです。
CPUに第9世代Coreプロセッサの上位モデル「Core i7-9750H」を採用し、GPUとしてNVIDIAの「GeForce GTX1660 Ti」を採用するなど、3D描画のパソコンゲーム、高度な画像・動画編集などに対応するポテンシャルを備えています。
メモリ容量は16GB、ストレージは512GB NVMe SSDを採用。ディスプレイは取り回しのよい144Hzの高速リフレッシュレートに対応しています。重量は1.87kgと、他のハイエンドゲーミングノートPCに比べれば軽量なため、性能と可搬性をどちらも取りたいのであれば魅力的な選択肢となりそうです。直販価格は14万5380円からです。
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