アメリカ生まれの飲み物、「バターコーヒー」をご存じですか?「バレットプルーフ・コーヒー(完全無欠コーヒー)」とも呼ばれるバターコーヒーは、日本でも健康志向の人を中心に人気があります。しかし高カロリーなバターやココナッツオイルなどが入ったバターコーヒーは、本当に健康に良いのでしょうか。その科学的根拠や理論を探ります。
バターコーヒーとは?
アメリカでバターコーヒーが広まったのは、1冊のベストセラー本が影響しています。IT企業家デイヴ・アスプリー氏が著した『THE BULLETPROOF DIET(完全無欠ダイエット)』という書籍で、著者が約30万ドルの私財を投じ、15年かけてあらゆる健康法を試した結果がまとめてあります。この中で、ダイエットにも効果のあるバレットプルーフ・コーヒーとしてバターコーヒーが紹介されており、人気に火が点いたのです。
日本でも『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』(デイヴ・アスプリー著・ダイヤモンド社)がベストセラーになり、同時にバターコーヒーも一般に広まっていきました。SNSでも話題を呼び、コンビニなどで市販品が販売されるようになったり、バターコーヒー専門店ができたりと、人気は今も続いています。
バターコーヒーのレシピと期待される効果
この本の著者が提唱するバターコーヒーのレシピは、「良質なコーヒー」+「無塩のグラスフェッドバター」+「MCTオイル」のみとシンプル。これをミキサーで攪拌し、きちんと溶かし合わせることで、栄養が体内に吸収されやすくなるそうです。
材料のひとつグラスフェッドバターとは、自然放牧で牧草だけを食べて育った牛のミルクからつくられるバターのこと。グラスフェッドバターは「普通のバターよりオメガ3脂肪酸が豊富」であると著者は述べています。オメガ3脂肪酸は青魚に含まれるEPAやDHAなどでお馴染みの必須脂肪酸で、さまざまな健康効果が期待されている栄養素です。
もうひとつの材料であるMCTオイル(中鎖脂肪酸油)は、ココナッツやパームフルーツなどヤシ科植物の種子から採れる油です。MCTには、オリーブオイルなどの植物油(長鎖脂肪酸油)と比べて体内で消化・吸収されやすく、エネルギーになりやすい性質があります。体脂肪として蓄積されにくいともいわれており、アスリートやケトジェニック(糖質制限)ダイエットをする人などにも注目されています。
バターコーヒーが体にいいって本当?
著者は、朝食をバターコーヒーに置き換えると体に嬉しい効果が得られると述べています。では、グラスフェッドバターやMCTオイル入りのコーヒーは本当に健康に良いのでしょうか。
ではMCTオイルはどうでしょうか。ココナッツオイルは体脂肪として蓄積されにくく、抗酸化作用のあるパーム油ともども健康に良いとされています。しかしココナッツオイルは、バターほどではありませんがLDL(悪玉)コレステロールを上昇させることがわかっています。
バターコーヒーは体に嬉しい効果がたくさんあるといわれていますが、飲みすぎには注意した方が良さそうです。
まとめ
バターコーヒーは健康に良いとされ、ダイエット効果もあると期待されています。しかし現時点で医学的なエビデンスは完全には揃っていないため、過度の期待は禁物です。バランスのとれた食事を摂るように心がけ、バターコーヒーはあくまでも食事の補助として楽しむようにしましょう。
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