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2021年03月14日

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(ネタバレなし)

2021年3月8日から「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が公開されています。
説明するまでもない作品ですが、一応念のために補足すると、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』全4部作の第4作目にあたる作品で、TVシリーズを含めた「エヴァンゲリオン」の完結編です。

sineva01.jpg制作/スタジオカラー
企画・原作・脚本/庵野秀明
監督/鶴巻和哉、中山勝一、前田真宏
総監督/庵野秀明


管理人は3月10日の水曜日の午後に、仕事を半日休んで観に行きました。
某イオンシネマでご鑑賞しましたが、平日の午後だけあって、場内はそれほどの混雑はありませんでした。
ご高齢の方とお子様はいなくて、10代から50代ぐらいの男女がバラバラと一人置きに着席していました。
内容に関しては、タイトルにも入れた通りネタバレしません。良いも悪いも書きません。
ただ無事に、生きているうちに鑑賞できたなあと、そういう深い感慨があったことを記しておきます。

「エヴァンゲリオン」は、ご承知かと思いますが、1995年にTVアニメとして放送されたのが始まりです。
「新世紀エヴァンゲリオン」というのがTVシリーズのタイトルです。
管理人は放送第1話からリアルタイムで追いかけてきた、いわゆる「古参」のファンです。
その後、旧劇場版を経て新劇場版が2007年から始まり、「序」「破」「Q」と続いて、今回の「シン・エヴァンゲリオン」でようやく完結に至りました。
TV版でも25-26話で一応物語は終わっていますが、あまりにも「斬新」すぎて皆がポカンとなったのは有名な話です。私も25話を見た時点で猛烈に不安になり、1週間先行して、すでに26話を見ている関東圏の友人に電話をしてしまったのですが、親切な友人は多くを語らず「とにかく1週間後に落ち着いて話そう」ということになりました。
ちなみにTV放送していた時期、特に23話以降は、終了後に猛烈に延々と電話で話し込んでいました。
多分、あの当時のエヴァファンだった人の「あるある」だと思います。

「エヴァンゲリオン」の監督は庵野秀明氏です。彼は大阪芸術大学の出身なので、映像計画学科の課題としてアニメを制作していますが、アニメ制作者になるきっかけになったのは、日本SF大会のオープニングアニメに関わったことだと思います。
日本SF大会は毎年全国を持ち回りで開催されていますが、1981年と1983年には大阪でDAICON3と4が開催されています。このときのオープニングアニメに庵野氏は参加しているので、あのときの拍手喝采が彼の進む道に大きな影響を与えたのではないかと思います。ちなみに管理人は、1983年のDAICON4に参加し、オープニングアニメに度肝を抜かれた一人です。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が完成して思うのは、40年近くにわたってSFが好きな人たちが、その初志を忘れずに、ずっと作品を作り続けているということが、いかに有難いかということです。
SFはジャンルとしてはずっとマイナーなままですが、そのポテンシャルはとても大きく、これだけ多くの人々を魅了できる力があるのです。
SFはあらゆるものを取り込むことができる空想的無限大のジャンルです。「エヴァ」という途方もないスケールの作品でさえも、その中に収めることができるのです。
庵野監督もようやく「エヴァ」を卒業することが出来ましたので、今後はさらに自由で奔放な作品を作り続けていただければと思います。
posted by ゆうすけ at 17:16 | TrackBack(0) | 映画・TV

2021年02月14日

追悼 鴨下信一氏

2021年2月10日に鴨下信一氏が逝去されました。享年85歳。
鴨下氏はTBSのテレビプロデューサーとして長く活躍された方です。
演出した作品も多く、「岸辺のアルバム」や「ふぞろいの林檎たち」などが有名です。
後年はTBSの役員となり、また日本のことばに関する著作も残されています。

管理人にとっての鴨下氏は、演出家としての活躍が思い出深い方です。
とくに、1992年(平成4年)から22年間にわたって、女優の白石加代子さんと組んで上演された「百物語」シリーズは、演劇界の金字塔といっても過言ではないかと思われます。
このシリーズは、明治から現代の日本の作家の小説を中心に“恐怖”というキーワードで作品を選び、白石加代子が基本的にひとりで「朗読」するというスタイルの舞台劇です。幻想文学の傑作作品から現代作家の人気作品まで、毎回2話〜4話ぐらいを上演します。
この舞台の構成・演出を手掛けたのが鴨下信一氏です。
星の数ほどある作品の中から、「何を選ぶか」「どう演じるか」という難題を、99話(百物語では、100話やってはいけないのはご存知ですね)やり抜くという偉業を達成されました。足掛け22年。すごいですね。
このシリーズは2014年に終了していますが、現在でもアンコール上演が行われている人気舞台です。

演者である白石加代子さんの迫力もさることながら、作品のチョイスが素晴らしいし、演出も最高でした。
上演作品のリストを抜粋で以下に並べてみましたが、如何でしょうか。
この中には載っていませんが、大沢在昌の「新宿鮫・毒猿」も演っています。あの長編を。どうやって。管理人はばっちり観ていますよ。ふふふ。
いちばん印象に残っているのは、初めてこのシリーズを観た【第三夜】の小松左京「くだんのはは」ですね。
ものすっごく怖かった。掛け値なしで。小松氏の短編を読んでいるだけのはずなのに、舞台からものすごい圧がかかります。場内の「緊張の糸」が見えるようでした。
「朗読劇」を甘く考えていたことを反省しました。録画ではなく、ライブで観る「演劇」の底力を知りました。あれを観ることができたのは幸運でした。
人の命は限りあるものと知りながらも、鴨下氏のような博覧にして強記の方を喪うのは、いつも寂しく感じます。
ほんとうにありがとうございました。

【第一夜】:1992年(平成4年)
 夢枕獏「堤灯が割れた話」「二ねん三くみの夜のブランコの話」
 筒井康隆「如菩薩団」
 半村良「箪笥」

【第二夜】
 夏目漱石「夢十夜のその一」
 南絛範夫「燈台鬼」(直木賞受賞作)
 城昌幸「ママゴト」
 永井龍男「青梅雨」

【第三夜】
 小松左京「くだんのはは」
 内田百聞「件」
 山川方夫「夏の葬列」
 星新一「おーいでてこーい」

【第四夜】
 小川未明「赤い蝋燭と人魚」
 泉鏡花「高野聖」

【第五夜】
 夢野久作「瓶詰地獄」
 渡辺温「兵隊の死」
 阿部定「阿部定事件予審調書」

【第六夜】
 坂口安吾「桜の森の満開の下」
 渡辺温「兵隊の死」
 川端康成品「片腕」

【第七夜】
 橘外男「蒲団」
 岡本綺堂「影を踏まれた女」「父の怪談」

【第八夜】
 江戸川乱歩「人間椅子」「押絵と旅する男」

【第九夜】
 山田風太郎「首」
 向田邦子「かわうそ」
 筒井康隆「五郎八航空」

【第三十三夜】第九十九話ファイナル 2014年(平成26年)
 第九十八話 三島由紀夫「橋づくし」
 第九十九話 泉鏡花「天守物語」

posted by ゆうすけ at 18:00 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年12月12日

ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん

ロングウェイノース.jpg『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』

少女は北極点を目指す─
お祖父様の名誉のために。

「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん 原題Tout en haut du monde」は、フランス・デンマークの共同製作による2015年のアニメ映画です。日本で公開されたのは2019年9月ですが、上映館が希少だったため、劇場でこれを見られた人はかなりのマニアです。そして見た人はみんな褒めています。幻の傑作。

そんなことで、2020年12月にようやく日本でDVDが発売になりました。ひそかにジブリのブランドから出ています。レンタルもされていますので、お店で確かめてみてください。
ストーリーは、19世紀ロシアが舞台です。大好きな祖父が北極探検の途中消息を絶ったことを悩む14歳の少女サーシャ。地に堕ちた祖父の汚名を晴らすべく一歩を踏み出した少女の行く先には・・・というお話。
最近のアニメはどれもCGバリバリですが、この作品はかつての「東映アニメ」を彷彿とさせます。あの「太陽の王子ホルスの冒険」とかね。高畑勲が絶賛したそうですが、実際は口惜しがっていると思います。
主線のない作画がアートな感じで素敵です。画面の完成度が異常に高くて、どのカットを切り取っても、一枚の絵画のようです。色彩といい構図といい、すっげーセンスですよ。
動画は日本の皆さんが好きなリミテッドアニメなので、フルアニメのぬるぬるした動きが苦手な人でも大安心です。

あらすじは、先にちょっと紹介しましたが、実は美少女が未踏の地を征くバリバリの冒険譚なのです。
美少女が極地を目指すお話といえば、もちろん「宇宙よりも遠い場所」がベストですが、あの作品と互角にわたりあえる傑作です。なぜか極地には美少女が似合うのですよ。
余談ですが、この映画には「犬」が登場しますが、なかなか重要な役割を果たします。
この冒険で、いちばんの功労賞はイッヌではないかしら。
ということで、観ない理由が見つからない傑作のご紹介でした。

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posted by ゆうすけ at 18:04 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年12月05日

全セーラームーン

管理人のゆうすけです。
明日は日曜でお休みなので、めずらしく夜更かししてTVを見ています。
NHK−BSの「全セーラームーンアニメ大投票」をな。
誰にも言っていませんが、わたくし、セーラームーンをほとんど見ています(スターズまで)。
特に幾原監督の演出作が好きで、劇場版ならダントツで「R」の劇場版ですね。
エピソード投票でも「劇場版R」が1位なのは、皆さん分かってらっしゃるからですね。
劇場版主題歌の「ムーン・リベンジ」も名曲でした。
キャラクターは迷うね。
基本はマコえもんこと「木野まこと」(ジュピター)推しかな。
あ、今8位だと判明しました。よしよし。今日が誕生日だって。おめでとう!
ほたるちゃんも捨てがたい。サターンに変身したのも良し。伊藤郁子さんのキャラデザインが好きでした。
ウラヌスとネプチューンはセットで大好物でした。
あ、ただいま「ウラヌス」が1位という結果が出ました。うむ、それもまた良し!
・・・いったい何を書いているんだ、オレは。

posted by ゆうすけ at 23:36 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年11月27日

どれみと魔女をやめた魔女

映画「魔女見習いをさがして」の公開を記念して、TVシリーズ「おジャ魔女どれみ」のエピソード総選挙が実施されました。ツイッターで1万を超える投票が寄せられ、全201話の中から以下のエピソードがベスト3に選ばれました。

第1位「ありがとう!また会う日まで」(第4期「おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」最終話)
第2位「どれみと魔女をやめた魔女」(第4期・第40話)
第3位「さよならハナちゃん」」(第2期「おジャ魔女どれみ♯(しゃーぷっ)」第49話)
(上位3エピソードは、東映アニメーションの公式YouTubeチャンネルで、2020年12月31日までの期間限定で無料配信されます)
doremi ep40.jpg「どれみと魔女をやめた魔女」(第4期・第40話)
佐倉未来とどれみ


管理人的にうれしかったのは、「どれみと魔女をやめた魔女」が第2位に輝いたこと。
今から15年も昔に出した「銀河大計画2005」という同人誌で、原田知世について書いた文章の中で、このエピソードを絶賛しています。
ということで、そこから一部抜粋してみます。
原田知世の出演作のベストは何か、という話の流れです。

・・・TVアニメの「おジャ魔女どれみ・ドッカ〜ン!」の第40話、「どれみと魔女をやめた魔女」がそれだ。
原田知世はゲスト出演で、「魔女をやめた魔女」である佐倉未来(さくら・みらい)という女性を演じている。アニメなので、「声優」としてのお仕事なのだが、この作品は細田守演出の回ということもあって、シリーズ屈指の出来である。
「おジャ魔女どれみ」は4年間にわたって放映された人気シリーズだが、そのラスト間近の重要なエピソードがこの作品である。
どれみの通う小学校の卒業も迫り、仲間たちもそれぞれの進路を考え始めた頃、未だに自分の将来を決めかねているどれみが、ある日偶然出逢った美しい女性が佐倉未来である。未来は、どれみ達の住む美空町に引っ越してきたばかりのガラス工芸職人で、どれみを一目見て「魔女」だと看破する。実は彼女も「魔女」だからなのだが、過去のあるときから魔法を使うことをやめ、人間界で普通の人として生きてきたという。魔女の寿命は永く、老いることもないので、その正体を見破られないように、いくつもの土地を短い期間ごとに渡り歩いているのである。それがいつからなのかは本編では語られない。
佐倉未来は、シリーズ中、一回しか登場しないゲストキャラなのだが、存在感は抜群で、その特別な役を、原田知世が好演している。私は彼女がこの役をやっているとは知らずに見ていたのだが、エンディングのクレジットでそれを知って大いに驚いた。見ている間、確かに違和感のようなものを感じていたのだ。それは、いわゆる普通の声優的な台詞読みではなく、アニメキャラとは少し異質な大人の魅力のある不思議な声だったからだ。原田知世が声優をやるのは初めてではない。ご存知の方も多いと思うが、20年以上前に、「幻魔大戦」「少年ケニア」などの角川アニメに出演した経験がある。当時のものは、とても聞けたものではないが…。
作品のなかで、未来がガラスについて語るシーンがある。
「ガラスってね、冷えて固まっているようにみえて、ほんとはゆっくり動いているのよ。この海の水みたいにね。ただし、何十年も、何百年も、何千年もかけて、少しずつゆっくりと… あんまりゆっくりなんで、人間の目には止まっているようにしか見えないだけ。でも、何千年も生きる魔女は、ガラスが動いているのを見ることが出来る。いずれ私も、それを見る…」
 永遠に近い時の中を生き続ける者の、透明な孤独感溢れる印象的な台詞を、気負わずに語れる資質を彼女はいつの間にか獲得していた。
 
・・・というような感じで、15年前のオレが熱く語っています。
どれみファンの皆さんも、なかなか良い目をしているのう、とご満悦のオレです。
ちなみにこの回は、「変身」も「魔法」も出てこないという、異色の回です。
こういうエピソードが出来る作品というのは、すごく豊かで深いということでしょう。

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posted by ゆうすけ at 19:15 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年11月21日

劇場版「鬼滅の刃」の監督さん

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は2020年の大ヒットアニメ映画ですが、その監督さんについてはあまり取り上げられていないので、ちょっとだけご紹介です。
この映画の監督は、外崎春雄(そとざき はるお)という方で、アニメ制作会社ufotableに所属する男性アニメーター、アニメ監督、アニメーション演出家、キャラクターデザイナーです。
キャリアは結構長くて、1994年の「Gガンダム」(!)からやってます。その後「ガンダムW」「ガンダムX」を経て、もの凄い数の作品の原画や作画監督、演出などをこなしています。
「テイルズ・オブ・」シリーズでの活躍が著名ですが、管理人は残念ながらみていないのです。
日本一ソフトウェアのゲーム「魔界戦記ディスガイア2」と「3」のアニメーション監督、キャラクターデザイン、演出、作画監督、原画もやっています。密かにファンが多いゲームです。
個人的に驚いたのは、「ノエイン もうひとりの君へ」(2005年)の作画監督をやっていたこと。第4話だけだと思うけど、よもやよもやだ。
「鬼滅の刃」のTVシリーズの方も外崎さんが監督をやっていますが、こちらもあまり名前が知られていません。
映画は基本的に「監督」の作品なので、その映画が評価される=監督が評価される、という図式になりますが、「鬼滅の刃」に関していえば、監督は黒子に徹しているようです。
マンガ原作をアニメ化する場合は、原作通りにするか、オリジナル演出を加えるか、制作会社や監督の判断で種々分かれますが、「鬼滅の刃」に関しては「原作通り」を貫いています。それだけ原作に強烈な力があって、余分な演出や追加エピソードなどを必要としない作品として完成しているからです。
あくまで原作に忠実に、そのうえで背景美術や動画、エフェクト、音楽などで、よりクオリティを上げる努力をして、あたかも原作マンガが活き活きと動き出したかのように見せる職人芸は、まさにプロの手腕と言ってよいかと思います。
世の中に「監督」は星の数ほどいますが、これだけの興行収入を上げながら、ほとんどマスコミにも取り上げられない方も珍しいかと思います。ぜひお見知りおきを。

posted by ゆうすけ at 20:17 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年11月14日

魔女見習いをさがして

映画「魔女見習いをさがして」は、1999年から4年間放送されたTVアニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの最新劇場版アニメです。ただし、本編の続編や番外編ではなく、「おジャ魔女どれみ」が大好きだった3人の女の子たちが大人になって、あるきっかけで出会い、自分たちの人生を見つめ直してゆくお話です。

管理人は「おジャ魔女どれみ」シリーズが大好きで、多分全話見ています。
このシリーズの後に始まった「プリキュア」シリーズは基本的に「敵」と戦いますが、「おジャ魔女」には特定の「敵」はいません。毎回、いろいろとモメるのですが、友人や家族やクラスのレベルでの揉め事で、世界の敵とは戦いません。その分解決も難しく、必殺技で倒して終了、ということはなく、長い場合は4年間かけてじっくりゆっくり取り組んでゆく問題もありました。
魔法少女ものなので、魔法でいろいろ解決することもあります。このシリーズで使われる魔法は、いわゆる「万能魔法」ですが、じつは禁止事項もあります。禁忌魔法は3つあって、
@死んだ人を蘇らせる魔法
A病気や怪我を治す魔法
B人の心を変える魔法
というのがそれです。これを使うと、使用者はその反動を受けてしまい、自らも怪我を負ったり深い眠りに落とされたりします。
じつはBが禁忌魔法でなければ、ほとんどの揉め事は当事者の記憶や感情を改変することで解決してしまうのですが、「それをやったらダメでしょう」ということで、NGです。逆に、これを魔法以外で解決してゆくのが「おジャ魔女」の見どころなのです。

という長い前フリからの、映画「魔女見習いをさがして」です。
シリーズ終了から20年目にして新作映画公開、というのがスゴイですね。それだけ多くのファンに支えられている作品ということです。
登場する3人の女性は、かつて「おジャ魔女」を見ていた貴方であり私です。
制作スタッフは当時のメンバーが揃っているので、作品世界はばっちり「おジャ魔女」ワールドです。
「現実」にいろいろと打ちのめされている3人組が、「聖地巡礼」などをしながら友情を育みます。
「現実」なので、当然魔法は使えないのですが、じつは禁忌魔法のBがゆっくりと発動しています。
それはかつて、どれみちゃんたちが辿ったのと同じ道なのです。
自分のうちにある力を信じて、仲間と共に、意志と行動で前へ進むこと。
失敗とか蹉跌とかいろいろあるけれど、それもすべて前に進むために必要な道筋だったんだよねって、後から笑える、そんなお話です。
「おジャ魔女どれみ」が好きでよかったなあ、と思える映画でした。
posted by ゆうすけ at 21:18 | TrackBack(0) | 映画・TV

2020年09月18日

「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

本日、2020年9月18日は、「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の公開日です。
管理人の手元には、前売りのムビチケがありますが、ここには「2020.1.10ロードショウ」と記載されています。
8カ月遅れての公開、ということになりますが、ここに至るまでのことを思うと、ただただ感無量です。

今日は午後から休みを取って、午後いちばんの上映に出かけました。
コロナの影響で劇場内はひとり置きに座席が指定されていて、約半分の「満席」、という状況でした。
平日の午後なので、学生服を着た人は見かけませんが、女性比率がやや高めです。私の横に座った人は、きちんとした着物をお召しになっており、この映画を観るための心構えが伝わってくるようでした。

物語は、TVシリーズと劇場版「外伝」のさらに先が語られます。
冒頭のシーンは、ある少女の祖母が亡くなり、その両親とのちょっとした諍いの場面から始まります。その祖母は、かつて「自動手記人形」に縁があったことが分かり、その「自動手記人形」が活躍した時代がすでに「過去」になっていることも分かります。
これからご覧になる方も多いかと思いますので、あまり詳しくは述べませんが、最初のシーンだけでも、この作品の持つ懐の深さが伺えます。ヴァイオレット・エヴァーガーデンというヒロインを中心にしつつ、それに連なる多くの人々を重層的に描いています。劇場版の「外伝」の副題が「永遠と自動手記人形」でしたが、その副題が示すように、命や時代を越えて繋がれてゆく「思い」や「愛」がこの物語の根底に流れています。

管理人は、じつはこの劇場版を観るのをためらっておりました。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品がとても好きなので、この劇場版を観てしまうことで、その長い旅が終わってしまうように感じたからです。
TVシリーズの最終話は、ひとつの作品としての終わり方として、とても良いと思います。
ただ、「彼女の人生」の結末は保留されています。
この劇場版では、間違いなく「彼女の人生」の結びが示される、と分かっていました。
それを見届けてしまえば、もう戻ることはできない、という逡巡がありました。こんなことを考える作品は、本当に稀有なので、自分でも驚いています。
結果として、公開初日に出かけていく自分がいたわけですが、後悔はありません。
長い長い旅路の果てにあるものは、ご自分の目でお確かめください。

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2020年09月15日

高慢と偏見とゾンビ

ジェイン・オースティンというイギリスの小説家が1813年に出版したのが「高慢と偏見」です。
18世紀末から19世紀初頭のイギリスの片田舎を舞台に、女性の結婚事情と、誤解と偏見から起こる恋のすれ違いを描いた恋愛小説で、昔も今もベストセラー。じつは昔からの少女漫画の王道パターンは、この小説が元祖です。日本でいえば江戸時代に、すでにラブコメのプロトタイプにして完成形が出来ていたのです。
この小説は何度も映像化されています。管理人が観ているのは「プライドと偏見」(2005年)だけですが、主演のキーラ・ナイトレイのアヒル口にやられちゃいました。
その「高慢と偏見」に、何を思ったのか「ゾンビ設定」を詰め込んだ小説が「高慢と偏見とゾンビ」
作者はセス・グレアム=スミス。2009年に出版され、気が付いたら2016年に映画化されていました。
以前から気になっていましたが、公開時には結局観に行かず、つい先日、宿直部屋でヒマをつぶすためにキャビネットの中を漁っていたら大量のDVDが出土し、その中の1枚がこれでした。
たぶん神様が安息日でも働いている人間を憐れに思い、無聊の慰めに「高慢と偏見とゾンビ」を与えてくださったのでしょう(そんな神様はイヤだ)。
ということで、日曜の午後に、ひとりで静かにご鑑賞してみました。
この映画、B級のパロディ映画だと思われそうですが、実は製作費が2800万ドルもかかっています。
日本円だとざっくり30億円。すげえ。あの「復活の日」や「男たちの大和」より高いぞ。
邦画で30億なんて、基本的にありえない。ハリウッド映画ならアリですが、決して安いわけではない。
それぐらいお金がかかっているので、美術や衣装がゴージャスです。「プライドと偏見」と遜色ない。というか、ゾンビが出てこなければ、見分けがつかない!主演がキーラ・ナイトレイだったらよかったのに!
ストーリーは、「高慢と偏見」の史実?に忠実で、その世界観にゾンビがちゃっかり加わっています。
ベネット家の5姉妹は、中国で武術(少林寺)を学んでいて、ゾンビを退治しながら婚活もしています。
ヒロインは次女のエリザベス(リリー・ジェームズ)です。リリーは、キーラ・ナイトレイほどではないにせよ、19世紀初頭の英国風ツンデレを見事に演じており、ダーシー大佐への愛を打ち明けるシーンでは、胸がきゅんときてしまうのですよ。
書き忘れていましたが、この映画、興行収入は1640万ドルです。日本円だとざっくり17億円。
うわ、13億円も赤字だっ! 大失敗じゃん。何がいけなかったのだろう。いろいろ思い当たるところが多すぎてうまく言えない。
個人的には興行的失敗も含めて愛しい映画。英国貴族とかツンデレとかゾンビとか、好きなものがいっぱい入っていてお得感満載。

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2020年07月13日

ストリート・オブ・ファイヤー

映画「ストリート・オブ・ファイヤー」は1984年製作のアメリカ映画です。
先日の土曜日、宿直でヒマだったので、持ち込んだDVDに録画されていたこの映画をぼんやり見ていました。
米国ではいまいちヒットしなかった映画ですが、なぜか日本ではファンが多い。映画館でもたまにリバイバル上映されたりしています。
管理人も、昔見たような気がしていましたが、どうも初見でした。
監督は我らがウォルター・ヒル。出演しているのは、マイケル・パレとかダイアン・レインとかウィレム・デフォー(すっげえ口がでかいぞ)とか。そして我らがリック・モラニス。
60年代風80年代な世界観で(時代も場所も特定されていません)、人気ロックシンガーになったダイアン・レインが故郷の街に凱旋ライブをやりに帰ってきたら、ストリートギャングの連中(親玉がウィレム・デフォーね)に拉致されて、昔の恋人だったマイケル・パレが助けに行くお話。我らがリック・モラニスはダイアン・レインのマネージャ兼現在の恋人(笑)だよ。
ロックで青春でアクションでバイオレンスなイカした映画です。銃をぶっ放したりバイクが爆発したり、でっかいハンマー振り回してタイマン勝負したりしますが、誰も死なない。わりとハッピーで、デートに最適な映画なのです。
管理人が観たのは吹替版だったので、主役のマイケル・パレを池田秀一があてていて、なんかこう、若かりし頃のシャア・アズナブルがイキリ倒してる感じがしてすごく楽しかったですよ。
また、管理人が好きなリック・モラニス(ゴースト・バスターズやリトル・ショップ・オブホラーズに出ている冴えないちびの兄ちゃん)がいつもの雰囲気を出していて、こちらもたまりません。
80年代の映画なので、その当時のファッションや色使いが随所に炸裂していて、こちらも懐かしくてうれしい。現在では禁止されているような配色の服を平然と着こなしてるのがしびれる。
この映画は、80年代のアニメにもかなり影響を与えているので、アニメが好きな人は、教養のひとつとして見ておくと損はないです。
冒頭のダイアン・レインのステージ衣装なんか、どこかのアニメから抜け出してきたようなデザインです。もちろんこっちが先なんですけど。物語の構成から、悪役を含めたキャラの造形、小道具に至るまで、すごい既視感に襲われますのでご注意ください。
できれば大きな画面で、みんなで見るのが楽しいかな。最後は「今夜は青春」を熱唱して締めくくりです。

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感想(3件)


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銀河大計画別館の管理人。 「銀河大計画」は、1993年から細々とやっている同人誌です。 ゆうすけが書いたネタや没ネタなどを、別館で細々と掲載します。どうぞよろしく。 アイコンコピーライトマーク卵酒秋刀魚さん。
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