第1位「ありがとう!また会う日まで」(第4期「おジャ魔女どれみドッカ〜ン!」最終話)
第2位「どれみと魔女をやめた魔女」(第4期・第40話)
第3位「さよならハナちゃん」」(第2期「おジャ魔女どれみ♯(しゃーぷっ)」第49話)
(上位3エピソードは、東映アニメーションの公式YouTubeチャンネルで、2020年12月31日までの期間限定で無料配信されます)
「どれみと魔女をやめた魔女」(第4期・第40話) 佐倉未来とどれみ |
管理人的にうれしかったのは、「どれみと魔女をやめた魔女」が第2位に輝いたこと。
今から15年も昔に出した「銀河大計画2005」という同人誌で、原田知世について書いた文章の中で、このエピソードを絶賛しています。
ということで、そこから一部抜粋してみます。
原田知世の出演作のベストは何か、という話の流れです。
・・・TVアニメの「おジャ魔女どれみ・ドッカ〜ン!」の第40話、「どれみと魔女をやめた魔女」がそれだ。
原田知世はゲスト出演で、「魔女をやめた魔女」である佐倉未来(さくら・みらい)という女性を演じている。アニメなので、「声優」としてのお仕事なのだが、この作品は細田守演出の回ということもあって、シリーズ屈指の出来である。
「おジャ魔女どれみ」は4年間にわたって放映された人気シリーズだが、そのラスト間近の重要なエピソードがこの作品である。
どれみの通う小学校の卒業も迫り、仲間たちもそれぞれの進路を考え始めた頃、未だに自分の将来を決めかねているどれみが、ある日偶然出逢った美しい女性が佐倉未来である。未来は、どれみ達の住む美空町に引っ越してきたばかりのガラス工芸職人で、どれみを一目見て「魔女」だと看破する。実は彼女も「魔女」だからなのだが、過去のあるときから魔法を使うことをやめ、人間界で普通の人として生きてきたという。魔女の寿命は永く、老いることもないので、その正体を見破られないように、いくつもの土地を短い期間ごとに渡り歩いているのである。それがいつからなのかは本編では語られない。
佐倉未来は、シリーズ中、一回しか登場しないゲストキャラなのだが、存在感は抜群で、その特別な役を、原田知世が好演している。私は彼女がこの役をやっているとは知らずに見ていたのだが、エンディングのクレジットでそれを知って大いに驚いた。見ている間、確かに違和感のようなものを感じていたのだ。それは、いわゆる普通の声優的な台詞読みではなく、アニメキャラとは少し異質な大人の魅力のある不思議な声だったからだ。原田知世が声優をやるのは初めてではない。ご存知の方も多いと思うが、20年以上前に、「幻魔大戦」「少年ケニア」などの角川アニメに出演した経験がある。当時のものは、とても聞けたものではないが…。
作品のなかで、未来がガラスについて語るシーンがある。
「ガラスってね、冷えて固まっているようにみえて、ほんとはゆっくり動いているのよ。この海の水みたいにね。ただし、何十年も、何百年も、何千年もかけて、少しずつゆっくりと… あんまりゆっくりなんで、人間の目には止まっているようにしか見えないだけ。でも、何千年も生きる魔女は、ガラスが動いているのを見ることが出来る。いずれ私も、それを見る…」
永遠に近い時の中を生き続ける者の、透明な孤独感溢れる印象的な台詞を、気負わずに語れる資質を彼女はいつの間にか獲得していた。
・・・というような感じで、15年前のオレが熱く語っています。
どれみファンの皆さんも、なかなか良い目をしているのう、とご満悦のオレです。
ちなみにこの回は、「変身」も「魔法」も出てこないという、異色の回です。
こういうエピソードが出来る作品というのは、すごく豊かで深いということでしょう。
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