コミックマーケット105が開催された2024年12月29日です。
管理人は自宅でのんびり過ごしています。
年越しに当たり、近所の図書館で何冊か本を借りてきたのですが、そのなかのひとつが標題の「コミティア30thクロニクル」です。
コミティアの30年の歴史を紐解くような名作・傑作・実験作が全3冊にまとめられています。
「コミティア」というのはマンガ同人誌の展示即売会です。
他と違うのは「オリジナル作品だけの同人誌即売会」であるということです。
参加は自由で、プロ・アマを問いません。
1984年に第1回が開催され、2014年に30周年を迎えました。今年は2024年なので、もう40周年ですね。
30周年を記念して編集されたのがこの「クロニクル」で、30年間に集められた見本誌から選ばれた作品が、ぎっしりと詰まっています。
管理人が好きな作家のかなり多数がコミティア出身だと分かり、驚きを隠せません。
各巻600頁超で、全3巻。電話帳ぐらい(この比喩って分かります?)のボリュームです。
管理人は1993年頃から細々と同人誌を出していました。
というのはウソで、じつは中学生ぐらいから漫画の同人サークルに所属していたので、同人誌歴は40年以上です。コミティアより長いんです、なんかすみません。
ただし、それほど熱心にマンガを描く人ではないので、描いた作品はほんのわずかです。
ただ、こういう作品集を読むと「もっと必死にマンガ描いてたらよかったかも」という気持ちが湧いてきますね。
いや、漫画家になりたかったわけではなくて。マンガを描く、という行為が尊いのです。
ひとりでお話を考えてキャラクタを作り、背景の美術から人物の衣装・小物に至るまで用意して、演出や効果も全部やる。小説などに比べて、圧倒的に情報量が多いので、作るのもそのぶん手間なのです。
日本のマンガが世界で注目されるのも、こんなめんどくさいことを自発的にやる人々が驚くほどたくさんいるからです。この分厚い作品集は、いわばコミティアの頂点に近い部分なので、その裾野はものすごく広大なのです。
図書館で借りてきた、と書きましたが、じつはこの本は図書館に寄贈するプロジェクトがあったのです。
なかなか素晴らしいアイディアだと思います。
希望があった全国の図書館や学校の図書室に贈られたようです。
これを読んだ若い人たちが、自分も何か描いてみようと思ってくれたら嬉しいですね。
マンガは読むけど一度も描いたことがないという人は、料理を一度もしたことがない人と同じぐらい人生を損していると思うので、何歳からでもチャレンジしてみるといいですよ。
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