管理人は「おジャ魔女どれみ」シリーズが大好きで、多分全話見ています。
このシリーズの後に始まった「プリキュア」シリーズは基本的に「敵」と戦いますが、「おジャ魔女」には特定の「敵」はいません。毎回、いろいろとモメるのですが、友人や家族やクラスのレベルでの揉め事で、世界の敵とは戦いません。その分解決も難しく、必殺技で倒して終了、ということはなく、長い場合は4年間かけてじっくりゆっくり取り組んでゆく問題もありました。
魔法少女ものなので、魔法でいろいろ解決することもあります。このシリーズで使われる魔法は、いわゆる「万能魔法」ですが、じつは禁止事項もあります。禁忌魔法は3つあって、
@死んだ人を蘇らせる魔法
A病気や怪我を治す魔法
B人の心を変える魔法
というのがそれです。これを使うと、使用者はその反動を受けてしまい、自らも怪我を負ったり深い眠りに落とされたりします。
じつはBが禁忌魔法でなければ、ほとんどの揉め事は当事者の記憶や感情を改変することで解決してしまうのですが、「それをやったらダメでしょう」ということで、NGです。逆に、これを魔法以外で解決してゆくのが「おジャ魔女」の見どころなのです。
という長い前フリからの、映画「魔女見習いをさがして」です。
シリーズ終了から20年目にして新作映画公開、というのがスゴイですね。それだけ多くのファンに支えられている作品ということです。
登場する3人の女性は、かつて「おジャ魔女」を見ていた貴方であり私です。
制作スタッフは当時のメンバーが揃っているので、作品世界はばっちり「おジャ魔女」ワールドです。
「現実」にいろいろと打ちのめされている3人組が、「聖地巡礼」などをしながら友情を育みます。
「現実」なので、当然魔法は使えないのですが、じつは禁忌魔法のBがゆっくりと発動しています。
それはかつて、どれみちゃんたちが辿ったのと同じ道なのです。
自分のうちにある力を信じて、仲間と共に、意志と行動で前へ進むこと。
失敗とか蹉跌とかいろいろあるけれど、それもすべて前に進むために必要な道筋だったんだよねって、後から笑える、そんなお話です。
「おジャ魔女どれみ」が好きでよかったなあ、と思える映画でした。
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