月とライカと吸血姫 最終回
史上初の宇宙飛行士を見ようと集まった市民はおよそ20万人。午後4時より行われる凱旋式は、建国史上初の全世界への同時生中継が予定されている…
アーニャは軍の病院からの脱走を企てる!
「明日は国中が大騒ぎです。見張りが手薄になりますし、群衆に紛れ込んでしまえば、簡単には見つかりません」「でも、私が逃げたら…」「命懸けで戦うイリナちゃんやレフさんを見てたら、私も何かしなくちゃって思ったんです」
監視を眠らせると、二人は病院を脱走!
人類初の偉業を成し遂げ、レフは国民から盛大な歓迎を受けるが、そこにイリナの姿はない。首都で行われる記念式典と検閲済みのスピーチ。本当にこれがレフの望んでいた結果なのか…
沈黙を破って、レフは真実を語り始める。
「私は史上初の宇宙飛行士ではありません。初めて宇宙に飛んだのは、17歳の少女です。彼女の名は、イリナ・ルミネスク
人間ではなく吸血鬼です!」
真実という弾丸で嘘塗れの国を撃ち抜く!
群衆に揉まれながら駆けつけたイリナを、レフは演壇に上げスピーチさせる。
「私は人間が大嫌い。ずっと恨んでた。あなた達人間は皆死ねばいいと思ってた。そんな私を、ここにいるレフが宇宙飛行士にしてくれた。私の夢を叶えてくれた!そんな私の新しい夢は…レフと月に行く!」
レフとイリナは連行される…ことなく、ゲルギエフ第一書記は二人を称え、吸血鬼を差別する連合王国を揶揄し、共和国が先進的な平和友好国家だと全世界に宣言する!
リュドミラはレフの真実の暴露を予期し、原稿を二つ用意していた!レフは彼女の手の平で転がされたのか…それでもいい!
月を見上げ二人はこれからを思う
「月に行く事は太古の昔から地球に住む皆の夢なんだ。だから、連合王国とだって手を取り合えばいい…やがて訪れる21世紀には、きっと多くの人が宇宙に暮らしているはずだ。人種も種族も関係なくね」「私、信じる。私たちがやった事は、未来に向かう小さな一歩だって」
「「さあ、行こう。私たちの未来へ」」
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