おはようございます。あるへです。
本日はこちら「フォーレジェリア」のレビューです。
BGMは聞き心地が良く、操作感も良好。近づくだけで調べるアイコンが出現するのでいちいちAボタン連打しながら歩く必要がないのは良いですね。
今回はKemcoゲーにしては意外と暗めのストーリーだったと思います。タイトルの通り伝説の四英雄にスポットを当てた王道のストーリーが展開する裏で、主人公の個人的な復讐を果たす旅として二つの軸が存在しているのがGood。
仲間になる人数が多めなので、ゲーム的なパーティー選択の楽しさから、ストーリー展開上別行動になるシーンもいくつかあり、結果的に勢いのある仕上がりになっています。
訂正:そこかしこにぶちまけられた有象無象の「細かいこと」に目を瞑れば、勢いがありストーリー主軸のRPGとして惹き込む力はありました(笑)
スマホでさくっと無料で、気軽に遊べるライトな、広告付きのゲーム。
なので私もそういった視点に立って、今更世界観がーとか、展開の矛盾がー、とか、人間のリアリティがーとか言うつもりはなかったのですが、どうしても、これは個人的な拘りで考え方が古いのかもしれませんが、どうしても見過ごせないことがあるんですよね。
それは、あまりに「ら」が行方不明な点でした。
直訳するとら抜き言葉が横行している、ということです。
そしてそれに次いで誤字が多かったです。
出れない、来れない、足元をすくわれる、追っ手を巻く……。
意外にも、タイプミスと思われるような単純な誤植のような表記は見られなかったんですよね。となればこれはもう、シナリオ製作者がこれが正しいと思って使ってるとしか思えないんですよね。
音としての会話の中でなら許せるけども、表記の時はせめて言葉遣いを意識してくれ〜。
どいつもこいつも、NPCのおじいさんや王様などメンツで飯食ってるはずのキャラさえこんな喋り方をするので笑っちゃいますよ。
いいから私に任せろ(笑) 私が校正する。
そう言いたくなるくらい徹底して「イマドキの若者」のようなセリフ回しでした。
とはいえ。
きっとKemcoも、そしてそれをプレイする主なプレイヤー達でさえ、きっとそんなもの求めてないんでしょうね。いくつかKemcoゲーをプレイしてきましたが、そういう意思みたいのはひしひしと感じてました。
昔懐かしいカタチのゲームだし、確かに気軽にプレイできるし、実績はおいしいし、たまにアタリもあるし……。
でもその裏で、このゲーム群をずっとプレイしていたら脳が腐る、そうも思っています……。
なんてね。
常に形を変え、意味するものさえ変容し、変化していくのが日本語の特徴ですから頭の中ではこれは仕方のないこと、止められないことなのだと理解してはいますが、やっぱり気持ち悪いんですよね。
そんなこと言いつつ、ら抜き言葉には敏感に反応しつつも他の若者言葉や間違った言葉は平然と使っていたり。
半人前が生意気言ってますよね。
百年前は法律みたいな書き方が正しい日本語の表記だとされているなら、今私が書いてる言葉なんて便所の落書きもいいところですよね。
言葉ってそういうものです。
わかってはいるんです。
でも「ら」付きで生きてきたんです。一度は作家も目指したんです。
だから日本語に対する違和の感じ方とか、自分なりの理想の言葉遣いとか、うるさいんです。大目に見てください。
あ、そうそう。
本作の作り手さん。これ絶対アークザラッド意識してるでしょ。
エルク、アーク、トッシュ、ウェインはポコかな。BGMはどことなくクロノトリガーみも感じるけど、メニュー画面のキャラ集合とか、あとはちょいちょいある別行動や、バリアの同時解除とか、なーんかね、もしかして真似しようとして真似してるわけじゃないのかもしれないけど、頭の片隅にずっと残ってて、作ってるとそれが出てきてしまうような、自分色のアークザラッドを作りたいみたいな、そんな匂い、感じました。
アークいいよね。私も好きだよ。1も2も鼻血でるほどやりこんだし、当然3もやり込んだし、モンスターゲームも遊んだし、何気にPS2の方も二つ遊んだよ。私の青春だ。
あ、最後に一つ語っておきたいことが。
それは、本作の秘宝システムについてです。
秘宝とかいいつつ空き缶や誰かの便箋まで秘宝になるので眩暈がしますが、そうではなくって。
この秘宝というアイテムを手に入れると、パーティー全体の特定のステータスが永久に微増するパッシブ効果を持っていて、手に入れれば入れるほどどんどん強くなる、という触れ込みです。
と思いきや、SP初期値やその回復量、敵からも装備や秘宝をドロップするのでそのドロップ率といった、割と攻略に重要な数値と、火属性やドラゴン、ボスに特攻効果といったたくさん集めても恩恵の薄いステータスなどが混在している中で、やはり前者のような重要なステータスアップの秘宝は厳重に管理されていて、ゲーム中に入手できる総量は固定でした。
アスデバシリーズのような、ゲームが進むにつれインフレが加速し、チート染みた強さになる……ということはなかったです。
なので、現実としてこの秘宝システムは本作の目玉とか、核と呼べるほどのシステムではありません。しかし、集めて損ではないし、ほんの少しでも確実に戦力増強に役立ってはいます。何より敵からのドロップだけではなく、お店で売ってたり、お土産としてもらえたり、宝箱に入ってたりと様々なバリエーションがあり、秘宝自体その数も種類も多いです。
そこには、んー、何か、期待しちゃうんですよね。あってもなくても別に困らないけど、手に入るとなんとなく嬉しい。このほのかな期待感、これが、良いなと思ったのでした。
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