本日はこちら「クロノスアーク」のレビューです。
先日宣言した通り、如く極2が終わってさぁ休憩だ、息抜きだーと思って始めた本作。
まさか二日持たずに休憩が終わるとは思ってませんでした……。
あれは……どのマップだったかな。
「さあ休憩時間だ! お前らしっかり休めよー? 321はい終了!さっさと仕事に戻れー!」
みたいなセリフ。ボーダーランズのね。2だったかなぁ。あったよね? プリシークエルじゃあなかったと思うけど。ハイペリオンの工場か、作業場みたいなところだったと思う。
どうでもいいね。
総合的にクソゲーかと問われると、クソゲーです。
個人的に一番の戦犯はシナリオライターだと思ってます。まさか前回レビューしたレブナントシリーズの上を征く無味乾燥さ。なんにも入ってこない。
いや実はね。このゲーム、見た目だけは良いんですよ。SFC時代を彷彿とさせる温かみのあるドット絵や、パターンは少ないものの戦闘中の敵グラも動きますし。
まだまだ数は少ないですが私が今までやってきたケムコゲーはどれも相手を執拗に叩きのめして塵も残さず滅殺するコンボ&オーバーキルゲーだったので、本当にSFC時代に戻ったかのようなしっかりしたターンベースの「ガワ」は結構好印象でした。
だからもうちょっと難易度バランスの曲線を緩やかにできたら。
もうちょっと世界が広かったら。
キャラグラで力尽きずにもっと作りこめていたら。
もっといい作品になり得たはずなんです。
その可能性を全てぶち壊しているのがシナリオただ一つ。これが本当にもったいなかったです。
他にも、本作には意外と侮れないバグがあって。
あれはどうだったかな。
たしか、仲間の一人を転職させて、レベル1の状態でセーブして、次の日に持ち越したんですよ。翌日ゲームを起動して、最初に戦ったのがストーリー上のボスで、運悪くそのキャラは戦闘不能状態で戦闘を終えたんだったかな。その後、オートでイベントが入り、別のキャラが一時的に離脱したのでした。
さて、いったいどのポイントがトリガーになったのかは定かではありませんが、例のレベル1のキャラが今までに覚えた全てのスキルと魔法を忘却してしまっていました。本作では多少作業が必要と言えど転職が自由に何回でも行えるので、実際このスキルリセットバグは大した痛手でもないのですが、気づいたときには果てしなくモチベーションを削られましたね。
昨日一日かけてしっかり育成してきたキャラの一人が、その努力を無に帰したんですよ?
その後のレベルアップの様子も見てみましたが、転職を重ねることによって積み増ししてきたステータスもどうやらリセットされているようでした。
他のキャラは転職を重ねて、表示上のレベルが50だとしても実質250くらいの強さを持っているのに比べて、このキャラだけは本当にただのレベル50のままの感じで、敵からの攻撃にも耐えられないもろさでした。
ここでえぐいのが、一度転職したら二度とオリジナルの、いわゆるすっぴんには戻れないのですが、すっぴんの時のみ覚えたスキルを二度と覚え直せない点。
このキャラに限っては特別な装備の必要なく手軽にぶっぱなせる全体攻撃や全体回復を持っていたのでなおさらがっくりきました。
オチとして、別にその時点から1時間も鍛え直せば全然問題なく取り戻せるほどインフレがすさまじいんですけどね!
そんな感じで薄くて短いシナリオ(メインストーリーの会話はもちろん町人のセリフの一つ一つが本当に手抜き)の帳尻を合わせるためか、敵の強くなり方、難易度の上がり方がかなりきつく、一つ前のダンジョンや現在攻略中のダンジョンを何度も行き来して素材を集め、装備を強化していく作業を強いられます。
むしろ今できる範囲で最大まで強化しておかないと、その先ではもう次の強化に必要な素材しか手に入らないので、永遠にそこから先の強化が進まないことにもなりかねません。
こんなところに過去のRPGの悪習っていうんですかね(ぶっちゃけ私はそこまで嫌いではないですけど)、経験値稼ぎで尺を伸ばすようなデザインもある意味懐かしいというか。
という感じで無味乾燥な物語、一日目はうっすいなーと思いながら作業的に、二日目は例のバグでがっくりきながら大した感情の起伏もなくエンディング。本当のところは、このグラフィック良い感じだし、これでもうちょっと遊びたいんだよなと思いつつもトントントンと残ったクエストを消化してはいコンプ。
私は……ちょっとKemcoを(本作の制作はHit-Pointなる会社だけど)買いかぶりすぎていたのかな……そう考えるようになってきた今日この頃です。
順番的には次のケムコゲーはアスデバ2の予定なので、汚名返上、名誉挽回を期待したいところです。
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