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2021年03月12日

441.Shadow of the Tomb Raider

Shadow of The Tomb Raider: Definitive Edition (輸入版:北米) - XboxOne



↑日本仕様のディスク版は無さそう。

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」のレビューです。

 無印、Rise ofに続く新生トゥームレイダー三部作の最後の作品です。
 無印ではマルチプレイ、ライズではカードシステムとローグライクモードと、斬新ではありつつも迷走していたのですが、今作ではその辺のことはばっさりと諦めて、ブランドとなったアドベンチャー一本での勝負になりました。

 今回もまたストーリーは派手で、現実ではありえないIFを混ぜながらも、かなり没頭して楽しめる映画のような出来で、ここは一作目からまったくブレてませんね。安心してい見ていられます。
 驚きだったのは今作になって、戦闘をするシーンというのがかなりピンポイントになったこと。ゲームの八割、いや体感的に九割は探索している感じでした。サバイバル要素もかなり形骸化していて、なんというか拠点をベースに古代文明を暴いて回る様はかなり職業人として板に付いてきているというか、過去作の、自然や環境に翻弄され振り回されながらもとにかく生き抜いてやるっていう野性的な臭いが消えて、ずいぶんとおしとやかになったなぁという印象は受けました。

 良くも悪くもB級探検映画のようなテイストは残しつつも、今回の「ありえない展開」はスケールや迫力が先に来ているので、映画やゲーム的な手法としてはかなり成功しているはずです。前作ライズの自然な馴染ませ方とはまた別の切り口で、けっこうワクワクする展開でした。
 また、このシリーズ作品の良い所として、ドラマが面白かったですね、やっぱり。
 今回は敵方にも感情移入を許せる確固とした信念が見え、ララやジョナ、ラスボスの人間的な機微や、感情の揺れ動きがよく表現されていたのがとても面白かったです。
 本編ストーリーだけだとアビーはなんやらよくわからんポッと出のキャラなのですが、DLCストーリーをやると彼女の心理なんかも垣間見えてきてよかったです。もうちょっと活躍の場を作ってあげても良かったよなぁとは思いますが。

 このDLCそれぞれが、たかがチャレンジトゥーム一個追加だけかよと甘く見ていましたが、それに付随するサブクエストのストーリーが意外とよくできていて、大変おいしかったです。DLCトゥームクリアの特典である特殊なスキルの解放は、どれも使い勝手はイマイチながらも、新しいことができる、という新鮮さがあったので不満ではありませんでした。

 実績の大部分は楽しく解除できたのですが、ストーリーを難易度ベリーハードで一周するのはさすがにストレスでしたね。
 はじめから+はいわゆる強くてニューゲームなのですが、これも新しく二週目を始めると新しいスキルや装備が解放されたりして、もう一度狩りをしたり探索をしてお金や経験値を集めるモチベーションになり好感触でした。
 逆に、ベリーハードのみの制約として基本的に死ぬと最後のベースキャンプまで戻されるという仕様が、なんというか思った通りの極悪さで私の胃を苦しめました。
 案外、辛いのは戦闘ではなくアクションの方かもしれません。
 見方を変えれば山登りや津波に追いかけられての大脱出とか、QTEの連続ですからね。次に押すべきボタンがわかっていても、見た目とは裏腹にボタン入力受付時間が過ぎていれば問答無用で失敗、ゲームオーバー。
 あれ絶対フック届いてたやろ!なんでやー!っていう理不尽な死亡が結構ありました。
 そんな時に牙を剥くのがベースキャンプまでの巻き戻り。
 本編とは違って、ベースキャンプ以後の進行が手に入れたアイテム等も含めて全て巻き戻るので、実質マップデータ読み込み直しなんですよ。
 ハード以下の難易度ならば全て持ち越しでキャラの位置だけが直近のセーブに巻き戻るのでロードはほとんどないのですが、この難易度だけは死ぬ度に1分近いロードが挟まり、かなり強めに意欲を削ってくれました。
 こいつは許せねぇ。
 山を一つ登ってから戦闘とかあったりすると、一度失敗してからここまで戻ってくるのが辛い。

 まぁなんだかんでさっくりシンプルに楽しめました。長すぎず短すぎず、ぬる過ぎず、言うてそこまで難しいわけでもなく。
 本作はドラクエ11の後にプレイしたのでちょうどいい気分転換になりました。




妄想的追記

 ララとジョナの性を感じさせない友情がすごくいい味出してました!(だからこそアビーの演出的なフォローがもっと必要なんだけど)
 逆に言うとここまで性別を感じさせない友情の在り方はちょっと不自然じゃないかな、なんて。初代プレイステーションでララ・クロフトが産声を上げたときから、ララはある意味(欧米)男性にとって魅力的で理想の女性として描かれてたんですよね。厚い唇、ぼん・きゅ・ぼんとか、行動力があって、機転も利く、強くて格好良い、そして当然美しい女性。ま、めちゃくちゃポリゴングラフィックですけど。本作のシリーズである新生トゥームレイダーでも、ララって素直に美人ですよね? それだけじゃなく、たとえば今作に多いのですが水中から出てきたときの水の切り方。手を後ろにやってポニーテールをしゅるって、物凄く女性っぽくないですか? あと覚えてるのは初作で同級生に片思いされてたり。こういった演出などから、ララは単なるキャラクター、単なる主人公ではなく、ララ・クロフトというブランドを持った魅力的な女性として、彼女が女性であるという点をも踏まえて入念に作られていることが察せられます。だからこそ、彼女の相棒で彼女のことをよく知っている男性のジョナには、別に表に出さなくてもいいからララに下心の一つでも抱いていた方が、よりドラマチックになったんじゃないかなぁって。ちょっとうろ覚えなんで違ってるかもしれないですけど、確かジョナってこの三部作を通してララには一切そういった接し方をしなかったように思うんですけど、あーどうしよ、自分で言っててなんか不安になってきた。ライズあたりでバッサリ振られて今の関係になったのならしっくりくるんだけど、今更遊び直すわけにもいかないし……。ジョナってもしやゲイなのか、と思いきや今回地元の女の子と仲良くなって終盤かなりいちゃついてるし、うぁー、なんで私が妬いてるんだ(笑) この野郎、ジョナ!w
 無印とライズ遊んだのかなり昔なんで、この辺飛んでるんです。情報求むぅぅぅ。


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