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2016年09月01日

267.紫影のソナーニル Refrain :-what a beautiful memories-

紫影のソナーニル Refrain ?What a beautiful memories-



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「紫影(しえい)のソナーニル」のレビューです。

 実は実は、本作の360版発売予告としてPVが配信された時に、このPVを見てから一目惚れし、ずっとストーカーのように狙い続けてきた作品でした(笑)
 スチームパンク、というほどでもありませんが、こういった蒸気機関の発達した世界観とノスタルジックなBGMが私の心にはグッとくるものがありまして、「レイトン先生」とか「ハガレン」とか、みんな好きでしょ?
 そんなわけで「これ面白そうだなぁ、いや絶対面白いって」とか思いつつ、でもなかなか値段が落ち着かないばかりか、中古ショップではついにパッケージを見かけなくて……。
 最近いろいろあってようやく駿河屋で取り寄せたのでした。

 なんだ、これ。これなに。片想いかっ!

公式サイト
サイト内の用語解説には本編では特に語られない設定が書いてあったりするので、一読しておくと更に楽しめるかも?

 さてさて、本作の出来ですが、私の嗅覚に間違いはありませんでした。

 欲を言えば、本作の世界観はスチームパンク(=蒸気機関がそのまま発達し続けた架空の未来)なのですが、作中では単なる便利な代物「機関(エンジン)」としか描写されず、重要なのはその代償として膨大な排気ガスが空に溜まってしまった、ということの方でした。
 個人的にはもう少し「機関」についての細かい蘊蓄を楽しみたいところではありました。

 自動で歩く鞄や、自動車はもちろん、懐中電灯にさえ「機関(エンジン)」の名がついており、この世界における機関の重要さ、浸透感は十分に伝わってくるのですが、エンジンといえば私たちは主なところで車のエンジンを思い浮かべます。
 エンジンとは燃料を燃やして出来た圧力などを力に変換する機器のことですから(合ってるよね?汗)、小型の懐中電灯にさえ「機関灯(エンジンライト)」などと名前が備わっていると、どうにもイメージしにくいんですよね。

 リリィの歩く地下世界は、それこそ不思議な世界として一両だけの地下鉄が動力も人もなく勝手に走り出したり、獣人がいたり、ルフランがあったりと、「なんでもあり」な設定が逆に魅力を引き出していたのですが、それと対をなすように現実世界でも、偉大な発明である「機関」についてもっと掘り下げてリアリティを出して欲しかったです。
(あとで知ったのですが、この辺の世界観設定がシリーズ通してのものらしく、本作を制作するにあたって用語集などを収録するのが難しかったために削られたそうです。公式HPなどに各都市や用語などの詳しめな解説があるのは、そのためなのでしょうか)

 本作はテキストアドベンチャーです。
 突然の「大災害」により一夜にして崩壊してしまった街(架空のニューヨーク)を舞台に、主人公エリシアが想い人を探して旅する現実パートと、もう一人の主人公リリィがかつてのニューヨークが歪に残る広大な地下世界を旅する地下世界パートと二つの視点を行き来しながら、それぞれの目的と事件の謎を追うことになります。

 また、本作は人を選ぶとは思います。
 たとえば、文体はイラストやBGMなどからも想像できると思いますが、あえて寓話色の強い味を出しており、詩的な表現、同じ意味の文章を言葉を変えて繰り返すリフレインなどを多用しています。
 また、本作は登場人物の心情表現をとても大切にしており、彼らの心の中での反芻、自問自答などが多いです。
 なので実は地の文が少ないのも特徴でしょうか。

 たとえば謎が謎を呼ぶサスペンスであったり、キャラたちの明確な成長や臨場感溢れるバトルなど派手な展開などを期待していると、いつまでたっても進展しない(しているように見えない)展開に苛立つかもしれません。
 「7体の御使い」と呼ばれるモノと戦うこともありますが、後に紹介する大樹さん曰く、「儀式的」です。
 そこがいいんですけどねっ。

 ただ、私の見る限り、本作のライターさんはかなり腕の立つ人だと思いますよ。というか尊敬しちゃいます(笑)
 本作は童話的、詩的な世界観を持つのですが、それは文体にも十分に表れており、そこに「言葉」に対して非常に真摯な姿勢を見られます。
 本作には別人が書いたと思われるEXシナリオ(おまけシナリオ・詳細は後述)があるのですが、こちらもなかなか達筆ではあるものの、これと比べると、言葉の選び方、リフレインへの持っていきかた、そして何より出だしや心理変化のきっかけとなる言葉のとっかかりなど、うまく言えないのですが、目の付け所が独特なのです。
 これは感心しました。
 そしてそれが、全編に渡ってブレずに続いていくので、地下世界の不思議な世界観と相まって、どこか不思議で、それでいて違和感がなく、だんだん心地よくなっていくんですよね。
 それこそ童話のように。

 そんな中で「地下の寓話」と呼ばれる、ある意味魔法の言葉なんですが、これの演出が素晴らしく、これこそテキストゲーならではの、紙媒体の小説には出せない魅力だと感じました。
 たいした仕掛けではないのですが、これが発動(笑)するとゾクッとなって、ついつい耳を傾けてしまいます。
 セリフに合わせて表示される文章も、あえて平易なものを選んでいるところも分かりづらいけれども確かな工夫です。

 秘匿された情報や伏線などもきちんと張ってあり、モチーフや元ネタも豊富ですが、全体的にはシンプルな冒険譚です。
 リリィと一緒に感情を取り戻しながら、ゆったりと不思議なおとぎ話の世界を楽しめると思います。

 残念ながら、全てに決着が着く、プレイヤーの知りたいことが知れる、わけではありません。
 世界観設定的に矛盾は発生しにくいですが、結局あれは? これは? といった小さな疑問も残ると思います。特に現実世界での街崩壊の真相は若干消化不良気味です。

 さてさて、こちらで紫影のソナーニルをもうちょっとだけ楽しめる考察をされている方を見つけました。ネタバレも含まれますのでタイミングに注意ですが、私なんかよりよっぽど深く物語を見ていて、羨ましいです(笑)
 物語もさることながら、リリィとAの会話も目玉ですよね。
 終始ニヤニヤさせてもらいました。萌える、ってこういう時に使いたいよね!

だから、探すなって。
 嬉しいことに相互リンクまでさせてもらいました。これからよろしくお願いします!


 以下、EXシナリオについて。
 当初、私はこのおまけシナリオについてはほぼ無視する勢いで期待しませんでした。マブラブの警告劇場とか、クロスチャンネルのアフターストーリーなど、おまけシナリオで良い思いをした記憶がないです(笑)

 が、それは嬉しい誤算でした。
 調べたところによると、本編発売後に公開された二つの短編が収録されていたようです。
 前述のとおり、一つ目のシナリオは文体の雰囲気が少し異なるのですが、よくよく考えてみるとこちらはweb小説として執筆されたものであり、本編の文体をそっくりそのまま持ってくると、逆に読みにくくなってしまうのかなと考えなおしました。
 本編での詩的で叙情的、童話的な文章は、声と共に読み上げるからこそ味わい深くなるんだと。きっと目で追って想像で読むなら、読み辛いと思います。
 このお話は、どうやら本シリーズを跨いだ世界観を垣間見る構成のようらしく、360には存在しないこの作品群の過去シリーズの世界が出てくるため、ぶっちゃけ半分は意味不明だったりします。たくさんの世界観用語が出てきますから。
 ただ、プレイヤーの立場は主人公と同じ立ち位置なので、「ふーん、ほおほお」といった軽い気持ちで読み進めて問題ありません。その分、たくさんの歴史が詰まっていて、たくさんの物語、世界があるのだと、本作だけの世界にとどまらず、自分の中のソナーニルイメージを広げてくれるものとして非常に面白いお話でした。

 続く二つ目のお話は本編の味そのままの文体で、どこかほっとしたような、とても安心感のある作りです(笑)
 本作を締めくくるお話として、やっぱりここで終わりじゃない世界観の広がりを感じさせつつ、余韻を楽しむ極上のお話でしたね。

 極端なことを言えば、本編をクリアし、ネタバレありきのお話なので、ちょっと厨二臭いというか、そんなところもありますが……。

 もともとは男性向け作品でありながら、家庭用に移植されたこと、作品の雰囲気やAやルチアーノといった登場人物のこともあり、乙女チックな雰囲気や要素もあり、これだけでもかなり稀有な作品ですよね。
 お薦めしたい。うん。お勧めしたい。

2016年現在、Xbox360版、PSP版があります。VitaにてPSP版をプレイあるいはDLすることも可能ですが、ここでは360のみとしておきます。


この記事へのコメント
本文中のリンク先(だから、探すなって。さん)がトップページになっていたのを、ソナーニルのレビューページへと設定しなおしました。
これじゃ迷子になっちゃうからね、失礼しました。

なお、サイドバーのリンクはトップページへ飛びます。
Posted by あるへ at 2016年09月02日 14:18
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