心気症とは、自分が命にかかわる重篤な病気になっているのではないかなどと
過度に自分の健康を心配し、不安感や恐怖感が収まらない神経症の一種である。
そのような状態だと仕事や生活での必要なこと、やらなければいけないことに支障がでる。
やらなくてはいけないことに集中ができなくなる。
私もうつ病の際にそのような症状を経験した。
特に最近はインターネットで医学に関する情報がすぐ手に入るために、
自分の体に些細な痛みや不調があると重篤な命にかかわる病気になっているのではと
強い不安感で夜眠れなくなったことがあった。
最近はネットでの情報が生活に役立つ反面、中途半端な知識だと、
自分の症状は癌などの重篤な症状の前触れではと逆に不安感が増大することにあんることもあると思う。
私の場合、以下の症状があった。
1、2年前に食べ物を食べる際に虫歯の横に違和感を感じて2週間ほどしたので、
鏡で歯茎を見ると肉が盛り上がったように大きく腫れて、大変だと思った。
早速、インターネットで歯茎の癌の写真を見たら、自分の歯茎の腫れに似ており、
癌だったらと考えると不安で朝まで一睡もできなかった。
丁度その少し前にある有名人が歯茎の癌を告白した時期でもあった。
私はその後、歯科医に行ったら、レントゲンを撮られて、ばい菌が歯茎に入ったことによるものだと説明された。
それで、一安心したのだった。
2、これは1年半前くらいのこと、以前健康診断で尿にたんぱくが陽性だったことがあって、
1か月後に背中に痛みが出て、顔が朝むくみ、尿の色が濃くなっていったいなぜかと考えた際に
また、インターネットで調べた中で腎臓病の初期症状である可能性があるとのことで
大変不安になり、泌尿器科を訪れて、尿検査と血液検査をした。
5日後に結果が出るまで、不安感でいっぱいで気が気でなかった。
5日後に診断結果を医師から聞いたら、たんぱくは陰性で、腎臓の働きの
クレアチニンも正常の範囲内であるので心配ないとの説明で納得し、不安感がだいぶ楽になった。
3、1年前に胃痛が3週間も続き、その間、市販のいろんな胃腸薬を3種類試したが
ほとんど効果がなかった。
もしや胃がんではと心配になり、胃腸科を訪れたら、2週間後に予約で胃カメラを飲むことにした。
胃腸科から空腹時に胃酸が出ない薬をもらい多少は効果があった。
しかし、友人の同級生が40歳で胃がんで胃のほとんどを摘出する手術を10年以上前に受けて
いたことで、自分は50歳半ばなので、胃がんになっても不思議でない年齢なので大変心配で気分が
うつ状態だった。
2週間後に胃カメラを飲んで検査した結果、ピロリ菌もいないということと、
単なる胃炎であることが判明した。
それで不安感はなくなったら、胃腸の調子も治ったのだった。
私はちょうどその頃、就職活動である会社を面接予定であったので緊張が原因だったのだと思う。
4、昨年12月、コロナ感染症の患者が市内にも連日でるようになり、
その中で食料品や灯油などの買い物のために、人で込み合う街へ何度が出かけた。
その後にのどの痛みと咳、寒気を感じて、自分はコロナに感染しているのではと大変不安になった。
それから3日程度して、症状が治り、コロナでないと確信して、一段落した。
5、今年の冬は正月からマイナス14度であり、連日寒かった。
その中で、市役所待合室にある血圧計で測ったら155もあった。
その数日後に、朝起床時に心臓のあたりが苦しい感じを感じた。
もしかして自分は心筋梗塞で死ぬのではと不安になり、次の日から寒い外へ出るのが怖くなった。
私は上記のような心気症がうつ病が治った後も時々おきる。
ただ、私の場合、医師にレントゲンや血液検査数値で説明されると、それで安心すると
いつの間にか症状が治ってしまうのだった。
そこで、私は心理学の勉強をした。
なぜ、私が過度に不安感を感じるのかを、紙に箇条書きで書いてみた。
それで自覚したことは、私は「死」をすごく恐れているということだ。
死が怖いから、すべて小さい症状でも強い不安を感じていたのだ。
よって、死を恐れないことに決めて腹をくくることにした。
どうせ、人はどんな人でも必ず死ぬ。
生きることにこだわりすぎないことと、自分の完全主義の性格に原因があるのではと気が付いた。
完全主義だから、少しの体の不調を重篤な病気の前触れだと過剰に心配するのだと知った。
今は、なるべく死を恐れず、人は死ぬのが自然の道理であると考え、死を意識しない。
頭に浮かんでも、これは心気症という病気のためだと、自分に言い聞かせると不安感が一挙に減った。
いつ死んでもよいように、人や社会の役に立つように生きよう。
人に親切に、言葉使いもきれいに、生きようと思って生きている。
死を怖がらずに自然の理として受け入れて、気にしない。
しかし、自ら命をじじめるような行動や習慣はしない。
生きることに過度に執着心を持たないが、かといって自殺など絶対しない。
例えば癌やいろんな病気のリスクが高い、喫煙は辞めているし、酒もほとんど飲まない、
野菜を多く食べ肥満に気をつける、炭水化物や甘い食べ物、清涼飲料水や間食は控える。
適度に運動をする。長時間の座りっぱなしは避ける。
などを習慣にして、それでも癌や心臓疾患、脳梗塞、など命にかかわる病気になって死ぬならそれは運命だと
あきらめ,受容するしかない。
自分は損した人生はダメだ。
そういえば杞憂という言葉があり、それは昔の中国で空がいつか落ちてきたらどうしようと
死ぬまでそのことをいつも心配して、何も手に就かずに、老いて死を迎えた人の逸話を思いだした。
私の病気は心気症であり、自分の健康状態が気になってしかたなくなり、不安感や恐怖感が強く出る
病気の傾向にあるのが悪い癖だと認識しただけで、不安感がだいぶ楽になった。
その際に、仏教が参考になった。
仏教では観音様や千手観音様、不動明王、阿弥陀如来、薬師如来、釈迦如来など苦しんでいる人を
深い慈悲で一生懸命に救済するのが仏さまであり
仏さまは苦悩する人が助けを求めれば、救済するためにおられることを知ったら、
私は仏さまに助けてもらえると思ったら気が楽になり、不安感がやわらいだ。
こころの中で助けを求めれば、千手観音のように漏れることなく、苦悩を救うために千本の手をもって
救済するとの教えだった。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image