ショウは冬に雪が降る地域で育ちましたが、暑い夏が好きな少年でした。
彼は小さい頃から、年中暖かい南の国に憧れていました。
その為、いつか南の国へ行ってみたいと思っていました。
南へ向かう旅はいつも順風満帆というわけではありませんでした。
途中、嵐がやってきて、彼らは雨宿りを余儀なくされました。
それでも晴れた日は青空が広がり、爽快な気分で飛ぶことができました。
長旅で体が汚れてくると、途中でキレイな川へ寄り、そこで水浴びをしました。
これはショウにとっても楽しい時間でした。
ショウはプールや海で泳ぐことが大好きでした。
そこで彼は川でも泳ぎました。
体が小さいので、流されないように気をつけました。
危ない時もありましたが、ツバタロウやツバゴロウが助けてくれました。
彼らはいろいろな街へ行き、上空からそれぞれの街の様子を眺めました。
実りの秋の収穫、秋祭り、時には夜空に上がる花火を楽しみました。
ショウは人間の話をツバタロウやツバゴロウにしました。
お互い、言葉が通じない間柄だった為、身近にいても知らないことだらけでした。
ツバメは建造物を利用してはいるものの、人間に対して警戒心は強いようです。
というのも、現代ではツバメの巣があると、フンが落ちてくるのが嫌だと言って、巣を撤去してしまう人間が増えたからのようです。
その為、彼らは巣を作る場所に四苦八苦しているようでした。
長年使われている巣は居心地が良さそうですが、先住ツバメが居るので、立ち入ることができません。
新たな巣を作る為の場所を確保するには、さまざまな条件が必要で、適所を見つけるのが大変そうでした。
今年生まれたツバタロウやツバゴロウも、来年の春はどこかに巣を作らなければなりません。
その為にも、南へ移動していきながら、巣作りに良さそうな場所をチェックしているようでした。
ショウはツバメと人間の関係を改めて考えさせられました。
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