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2023年02月04日

ショウとツバゴロウ 1〜突然の出来事〜

ある日、少年のショウはツバメのツバゴロウと友達になり、毎日のように遊んでいました。

しかし、秋がやってきて、ツバゴロウは南の国へ行かなければなりません。

ショウはとても寂しかったのですが、仕方のないことだと思っていました。

彼は今まで一度も海外へ行ったことがなく、ツバゴロウを羨ましく思いました。

そんなある日の朝、ショウが目を覚ますと、部屋の中がとても大きくなっていることに気が付きました。

正確には自分の体が小さくなっていたのです。

彼はツバゴロウよりも小さくなっていて、何と会話ができるようになっていました。

「おはよう」
と、一人と一羽が挨拶を交わしました。

「今日、ボクは南の国へ向けて、出発するんだ」
と、ツバゴロウが言いました。

「ボクも連れてって!」
と、ショウは言いました。
 
彼は思いもかけない言葉を口走っていました。

「うん、いいよ」
と、ツバゴロウがあっさりと返事をしたので、ショウは驚きました。

「でも、ボクの体は小さいし、体力も自信がない。そこで、ボクのお兄さんの背中に乗っていくといいよ」
と、ツバゴロウが言いました。

ツバゴロウは五人兄弟の末っ子で甘えん坊です。

そんなところが、ツバゴロウがショウに懐き、気が合ったのかもしれません。

ツバゴロウの一番上の兄は、ツバタロウと言いました。

彼は体格が良く、見るからに力強そうでした。

「ツバゴロウの友達なら大歓迎さ」
と、ツバタロウは言いました。

ツバタロウの趣味は筋トレで、暇さえあれば、トレーニングをしていました。

彼はダイナミックでアクロバットな空中飛行が格好良く、ツバゴロウはそんな兄が自慢でした。

あっという間に、南の国行きが決まってしまい、ショウは内心、ドキドキしていました。


posted by えすさん at 15:24| ☆おはなし処☆
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