2015年04月26日
SSD換装
≪前置き≫
本編に入る前に失敗談を一つ書こう。いや、一つではないかもしれない。そもそもこの「SSDに換装」に関してのブログを書こうと思った時すてに、SSD換装は終わっていた。そして快適な環境を享受していたのだ。順番が逆になってしまったのである。このままでも記事は書けるのだが、換装前後のデータの比較なしでは話が盛り上がらない。なので、前の環境=HDDに一度戻さなければならないが、現状が快適ゆえにずるずるとこの作業が先延ばしとなってしまった。これではいつまで経っても記事が書けない。やっとの思いで腰を上げ、HDDに戻しデータ取りをすることにした。
ところが、いざHDDに戻してみると、このHDDが読めない。取り外してから一ヶ月余りの休息を与えたらHDDは永眠に入ってしまったのである。このHDD、Western Digital製であるが、Western Digitalと言えば、使用中はぜんぜん問題なく動いてくれるのだが、電源から外ししばらく放置するとなぜか動かなくなることが何度かあった。これによって何個かHDDを駄目にした経験がある。なぜそうなるかは解らないが、今回駄目になってみて久しぶりにこの事実を思い出した。後の祭りだ。これではデータ取りが出来ない。
Western Digitalに換装する前のHDDが放置してあったのを見つけたので、このHDDで試して見ることにした。このHDDはSeagate製でもう二年近く回してないし再利用する予定も無かった。
しかし、Seagateは見事に立ち上がってくれた。Seagateも良く壊れたので当てにはしてなかったのだが動いてくれたので助かる。これでデータ取りが出来そうだ。HDDは生鮮食品に似たところがあり使用に気を遣わなければいけない。HDD環境が出来たのでデータ取りをすることにするが、時間的環境に隔たりがあるため同じテストが出来るかが心配である。
≪本編≫
購入してから5年ほど経つノートパソコン。最初は速いと感じていたi5だが、最近では立ち上げにもいらつくほどのスピードになってしまった。HDDのアクセスを表示するインジケータはいつも点滅しているか点灯している状態であり、プログラムを実行してもタイトルをなかなかスクリーンに表示してくれない。何か改善策はと考えた時、この点滅・点灯を解消すれば速くなる筈だと考えた。ならば機械的なHDDではなく電気的なSSDにすれば断然速くなると。
早速SSDを購入し換装に入る。
以下は換装作業の手順である。
換装前後の比較データは記事の最後に表で載せることにする。
機器のスペック
名称 | 型番 |
---|---|
ノートパソコン | Acer Aspire 3830T Intel Core i5 2430M 2.4GHz With Turbo Boost up to 3.0GHz 4GB DDR3 Memory Windows7 Home Premium |
SSD | Transcend SSD TS512GSSD370 512GB |
HDD1(現状の) | Western Digital Blue WD5000LPVX 500GB 5,400rpm |
HDD2(一つ前の) | Seagate Momentus 5400.6 500GB 5,400rpm |
ノートパソコン
Acer Aspire 3830T
HDDとSSD
左から Western Digital Blue HDD、Transcend SSD、Seagate Momentus HDD
1.HDD環境での作業
HDD環境でのデータ取りをする。
行った作業は、電源OFFからのWindows立ち上がり時間、通常画面からのプログラムの立ち上がり時間、CrystalDiskMarkを使ったベンチテスト、Windowsエクスペリエンス値数値の取得で結果は後述してある。
まず、HDDを取り外す前にSSDにシステムをコピーして置かなくてはならない。クローン作成ソフトをダウンロードしクローンを作成する。
TranscendのホームページにSSD製品向けに開発されたアプリがあるので、ダウンロードしクローンを作成する。
http://jp.transcend-info.com/Support/Software-10/
アプリを選択しダウンロード、SSDScopeSetup_v2.7.exeが保存されたらそれを実行し、アプリをインストールする。アプリの名前は「SSD Scope」である。
クローンの作成手順
@.SSDをUSB接続などで本体に接続する。私は、玄人志向の「USB変換ユニット」で接続した。
A.SSD Scope(先ほどダウンロードしたソフト)を立ち上げる。
B.表示されたメニューの9番目にある「System Clone」を選択すると、クローン作成処理が始まる。
SSD Scope start screen
SSD Scope system clone screen
C作成先ドライブ(SSD)を指定し、「Start」ボタンを押すとクローン作成が始まる。元ドライブにパーティションが切ってある場合も同じ様に作成してくれる。
Dクローンが作成できたらプログラムを終了し、Windowsを止め電源を切る。
2.HDDの取り外しとSSDの取り付け
@電源ケーブルを抜く
A本体を裏返し、裏蓋のネジ1本を外す
BHDDを停めているネジ2本を外し、SATAケーブルを抜く
ネジはゴムブッシュで固定されているので、マイナスドライバなどで持ち上げ引き抜く
CHDDから「取り付け金具」のネジを緩め金具を外す。
下の写真は処理の流れと一致していないが、HDDは真ん中に写っている「取り付け金具」で固定されている。「取り付け金具」とは両端が金属で作られておりそれがHDDにネジ止めされ、両端の金具の間にフィルムが着いており絶縁されている。
D外した「取り付け金具」をSSDにネジ止めし金具を固定する。
ESSDを本体にセットする。
SATAコネクタを接続し、金具に着いているネジクッション用ゴムブッシュをねじ穴にねじ込む。SATAケーブルはガイドに沿って押し込む。
コネクタ部分側をエンドとすると、トップ側に爪が出ているのでその爪を本体の溝に差し入れる。
F「取り付け金具」を本体にネジ止めする。
G本体を裏返し、裏蓋のネジ1本を締めて換装終了。
3.SSD環境での作業
SSD環境でのデータ取りをする。
4.データの比較
データ取りの種類
・電源OFFからの立ち上がり時間(パスワード画面表示まで)
・パスワード入力からWindowsの立ち上がりまで(どこで区切るか難しいが)
・スリープモードからの立ち上がり時間(パスワード画面表示まで)
・パスワード入力からWindowsの立ち上がりまで
・通常画面からのプログラムの立ち上がり時間
・CrystalDiskMarkを使ったベンチテスト
・Windowsエクスペリエンス値
結論:
CrystalDiskMarkからも解るように圧倒的な速さとなった。
Windowsの立ち上げに疲れることも無く、プログラムもサクサクと動く。
驚いたのはDreamweaverとPhotoshopを同時に使うことが出来るし、起動も普通のプラグラムのようにすぐ立ち上がった。HDDの時は、この二つはかなり重いプログラムであり、いつ立ち上がるのかいつも不安で良く固まっていた。アクセススピードとフリーズの関係は何なんだろうか。多分、OSがギブアップしてしまうのだろう。
≪後書き≫
データ取りをする為にハードを元の状態(HDD)に戻すなどの一仕事を作ってしまったが、作業終了後にもハプニングが起きた。SSDに再置き換えして換装作業を終了したが、システムが起動しなくなってしまった。起動時のBIOSメッセージを表示後、System Read Errorが発生し先に進まない。またトラブルか、もしかしてSSDが壊れたとか。データ取りの環境を作る為にハードを付けたり外したりでパソコンに負荷を掛け壊してしまったのか。
常套手段のクリーニング作業に入る。SATAケーブルを外し、コネクタのソケットとプラグ両方に接点復活剤を噴射しウエスで磨く。余分な油分はティッシュで拭き取る。メモリカードも外し、これもカードの差し込み側の金属部分とパソコン本体のソット部分に接点復活剤を噴霧し、やはり余分な油分を拭き取る。ノートパソコンだと取り外せる部分はこのくらいしか無い。
裏ぶたを閉め、電源を投入する。
システムは無事起動した。結構クリーニングは効果的なのだ。処理スピードが前より少し速くなった気がする。たぶん、徐々にSATAソケットに接触不良が起き始めていて、リトライが発生していたのかもしれない。それが今回のクリーニングで無くなり速くなったと感じたのだろう。
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