「木」で街を更新しようとしているのだ。
パリは「鉄」から「コンクリート」、そして「木」の街へと変容しつつあるのだ。
更にサステナブル(持続可能)な都市を目指すパリは、車の中心部への乗り入れを制限し、人が歩ける街へと変わろうとしている。
抑々街にコンクリートが大量に使われる様になった背景にはモータリゼーションがあるのだが、今後車が減ってコンクリートも減り、緑化が進むだろう。
緑化は、脱コンクリートの象徴でもあるのだ。
実は、パリ大会の予算は90億ユーロ(約1兆4600億円)で、東京大会と同程度である。
然し、新たに競技場を建てた東京とは違い、パリでは既存の建物を改修したり、仮設の観客席を設置したり、大会後には環境型住宅街として活用できる選手村を建設したりする事に予算を充てた。
詰まり、歴史都市の更新に投資したと言える。
今回の五輪は「街は歴史を積層しつつ、常に更新されていく」と言うパリの都市としての在り方を改めて示しているのだ。
追手門学院大 青島啓太准教授。 1982年静岡県生まれ。 専門は木質建築や建築文化など。
芝浦工業大大学院修了。 フランスを中心に欧州の建築や都市に関する調査研究を行っている。
愛媛新聞 寄稿「都市パリと五輪」から
東京は木を切ろうとしている。
それに比べるとパリは進んでいる。
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