「時代が移り変わるにつれて意味が変化した物も少なくありません。例えば『二足の草鞋』。
今は異なる職業を掛け持ちする、多彩な人への褒め言葉として使われています。
けれど江戸時代には、博打をしながら取り締まりを兼ねる人を非難する意味でした。
又『喉から手が出る』など、実際にはあり得ない、突飛な発想の物もあります」
----------時代を反映する側面もあるのですね。
「その通りです。時間と共に姿を消した物もあれば、或る時期から頻出する物もあります。
『和を以て貴しと為す』は江戸期や明治期に用例は殆どないのに、戦後になって目立って使われる様になります。
それは高度経済成長期に社訓などで活用された事も影響しているのではないかと推測しています。
----------生きる上で、杖となり光となる様な諺を教えてください。
「困難を前にした時には『断じて行えば鬼神もこれを避ける』『当たって砕けろ』など、背中を押してくれる物。
『冬来たりなば春遠からじ』は、悲嘆に暮れた時に寄り添ってくれます」
----------諺から学べる物とは何でしょうか。
「物事の多面性に気付き、複眼的な思考ができる様になる事だと私は考えます。
『渡る世間に鬼はない』と『人を見たら泥棒と思え』は正反対の事を説いていますが、夫々に道理がある。
大切なのは、夫々の人が自分で感じ取り、生かしていく事。主体的に言葉と接していく姿勢があれば、諺は心強い味方になってくれるでしょう」
時田 昌瑞 日本諺文化学副会長 1945年、千葉県生まれ。 諺・いろはカルタ研究家。
著書に「岩波いろはカルタ辞典」「絵で楽しむ江戸の諺」など。
明治大学図書館・博物館に「時田昌瑞諺コレクション」がある。
愛媛新聞 教えて達人!暮らし UP 術から
自分の精神の根幹、考え方の尺度にできる筈らしい。
一石二鳥、氷山の一角、三度目の正直、目から鱗、太鼓判を押す、寝耳に水、白羽の矢の立つ、疑心暗鬼、
背水の陣、飛ぶ鳥を落とす、台風の目、あるらしい。
後ろ千里の前吃驚、知ってますか?。
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