だが、本当に戦争は「終わった」のだろうか。
17年前、私にこの問いを突き付けたのが太平洋のマーシャル諸島だった。
前年夏、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡を訪ねた。
日本人ガイドから戦争やホロコーストの要因は日常の中に潜み、未来にも起こり得ると教わった。
だが勝手に戦争を始めた日本が責任を果たさないまま問題を放置し、後世に影響を及ぼしている。
戦争は全く「終わっていない」のだとマーシャルは示している。
「平和」と言う言葉は便利だが、時に平和の名の下で戦争や虐殺が行われてきた。
暴力によらない対話の積み重ねが未来の戦争を防ぐ事に繋がる筈だ。
映画監督 大川 史織さん 1988年、神奈川県生まれ。
2018年公開「タリナイ」と関連著書で山本美香記念国際ジャーナリスト賞奨励賞受賞。
愛媛新聞 戦後79年特別評論から
「タリナイ」はマーシャル語で「戦争」を意味するらしい。
意思疎通を図る事が戦争を防ぐ事に繋がるらしい。
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