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2020年05月26日

妖虫


 古賀新一(1936年8月18日 - 2018年3月1日)。ホラー漫画家。

ホラー漫画といってもいくつかジャンルがあると思います。
心霊系だと、つのだじろうさん。妖怪だと水木しげる。古賀新一は楳図かずおさんに近い、怪奇系なのだと思います。“エコエコアザラク”が代表作です。

 ※今日は少し、グロい話です。自己責任でお読みください。

彼の作品に“妖虫”という作品があります。
大屋敷に住む青年、秀夫は昨年母を亡くし、いじめられるからと仕事にも就かないでいました。
秀夫は昆虫が大好きで家の中にも放し飼いにしています。

ある日、秀夫は傷口から綿が出てくる奇病に侵され動かなくなり、そのままサナギになります。
サナギから出てきたものは、、妖怪。妖怪は犬に襲われ片手をかみ切られます。
かみ切られた片手を拾った少年は老化して死亡。

かかわった研究者はミイラ化して変態。
妖怪に変態した秀夫は人間を丸呑みし、やがてまた人間に変態。
今度は子供に退行していき、人間の生き血を吸い、最後は胎児になり死んでしまいます。

Amazonの書籍紹介ではトラウマ作品というくらい、読んでいてもグロテスクで、かなりおぞましい作品。
私がこの作品と出逢ったのは小学生の頃。まさにトラウマ作品でした。
初版は1975年。単行本で買いました。

「古賀新一 妖虫」でググれば、表紙写真が出てきます。それだけでも相当グロい。
それでも今読んだら昔ほどの恐怖感はないと思います。

ただ、恐ろしいだけの漫画であれば、すぐに捨てていたでしょう。
しかし秀夫は加奈ちゃんという女の子に恋をしていました。
その姿が哀れで、それだけで捨てられなかった私。

捨てられなくとも、また読むかどうかは別問題です。
中学か高校だったある日、私は久しぶりに妖虫の単行本を手に取って読もうとしました。

すると、

途中のページに蛾の死体が挟まっていました。
4〜5pはあろうかという大きな蛾。
ペッタンコになって。

誰が、何のために?

ちょっとした悪意だったとしても、そんな気持ち悪いことできます?
蛾を取ってきて、さらにトラウマ本に挟むなんてこと。
人の出入りもない物置部屋にあった本。

もちろん単行本はそのまま捨てました。

私には誰かがやったこととは思えません。
ではいったい誰が?いや、何が?












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