2013年05月11日
無精子症でも円形精子で妊娠|通常の顕微授精の成功率との比較
精子が無いから妊娠できない。
子供を諦めていた夫婦に新たな光が差し込みました。
無精子症という精子を作り出すことが出来ない男性の精巣から、
円形精子という精子になる直前の精子の卵のようなものを取り出して、
妊娠させる技術が発表されましたね。
専門的な技術は別として、やり方は顕微受精と同じようです。
違うのは成熟した精子を使うのか、その前段階の精子を使うのか。
今までは成熟前の精子を精巣から探し出すことが困難でしたが、
それを解決する技術が見つかったというわけです。
856人に対して実施し80人が妊娠成功したとのことで、
実用段階に入っています。
ところで確率的には10%弱ですが、この数値低いと思いますか?
成熟した精子を用いる今までの体外受精の成功率と比較してみましょう。
体外受精すれば誰でも高確率で妊娠できると思っているそこのアナタ。
ちょっとこの数字見てください。
体外受精には3種類あります。この違いを知ることから始めましょう。
一般的に体外受精と言われているものです。
別名「ふりかけ」なんて言われています。
取り出した卵に精子をパラパラとふりかけるイメージですね。
受精率は60〜70%です。
顕微鏡で確認しながら、一匹の精子を卵子の中に注射して受精します。
受精率は70〜80%と通常媒精よりは成功率が高いですが、
その後の育ち(受精卵がきちんと分割して子宮に戻せるようになるまで)は
通常媒精の方が成績が良いです。
卵が複数とれた時に行う受精方法で、通常媒精と顕微授精を同時に行います。
さて今回の様なケースの場合、受精に使える精子の数は限られているため、
自ずと顕微授精となります。
それでは顕微授精で妊娠が成立するまでの道のりを確認しましょう。
顕微授精によって卵子と精子が出会ったからといって、
それで即妊娠成立ではありません。
受精卵を子宮に戻せるようになるまで細胞分裂させる必要があります。
もちろん受精卵のすべてが立派に細胞分裂するわけではありません。
大体35%〜40%程が細胞分裂に成功します。
(40歳以上の卵子の場合は激減します)
細胞分裂に成功した段階の受精卵を「胚盤胞」と言います。
これを子宮の中に戻してあげます。
ここは医師の技術が問われる重要ポイント。
子宮内に胚盤胞を戻したからといって妊娠成立ではありません。
子宮にしっかりと根づいてもらわなければ、
せっかくの受精卵が外に流れていってしまいます。
ここで根付く確率は25%〜35%ほどです。(40歳以上の場合20%以下)
体外受精で自然妊娠の超初期段階と同等になるまで、
幾つもの関門をくぐり抜ける必要があります。
一番良い確率で単純に計算してみると
顕微授精の受精率:80%
胚盤胞まで到達する確率:40%
子宮に着床する確率:35%
かけあわせると:11.2%
ちなみにこれは卵1個の場合の確率です。
普通は複数個の卵子を用意して体外受精を行うので
確率は20%ほどまで上がります。
腕の良い施設では40%まで行くようです。
つまり、熟成前の精子の卵を使った時の成績は、
卵1個で顕微授精した時と同じ位の確率ということになりそうです。
ただし、今回の発表からは一人あたり何個採卵したのかわからないし、
妊娠成功率に多大な影響を与える女性の年齢が不明なため、
本当の確率はわからない点には注意です。
それでもこの確率は高いといえるのではないでしょうか。
0%で諦めていたのが、いきなり10%近くに跳ね上がるわけですから。
無精子症と診断された方でも3〜4割は精子の卵を持っているのです。
相当大きな前進だと感じます。
子供を諦めていた夫婦に新たな光が差し込みました。
無精子症という精子を作り出すことが出来ない男性の精巣から、
円形精子という精子になる直前の精子の卵のようなものを取り出して、
妊娠させる技術が発表されましたね。
専門的な技術は別として、やり方は顕微受精と同じようです。
違うのは成熟した精子を使うのか、その前段階の精子を使うのか。
今までは成熟前の精子を精巣から探し出すことが困難でしたが、
それを解決する技術が見つかったというわけです。
856人に対して実施し80人が妊娠成功したとのことで、
実用段階に入っています。
ところで確率的には10%弱ですが、この数値低いと思いますか?
成熟した精子を用いる今までの体外受精の成功率と比較してみましょう。
体外受精すれば誰でも高確率で妊娠できると思っているそこのアナタ。
ちょっとこの数字見てください。
体外受精の種類
体外受精には3種類あります。この違いを知ることから始めましょう。
通常媒精
一般的に体外受精と言われているものです。
別名「ふりかけ」なんて言われています。
取り出した卵に精子をパラパラとふりかけるイメージですね。
受精率は60〜70%です。
顕微授精
顕微鏡で確認しながら、一匹の精子を卵子の中に注射して受精します。
受精率は70〜80%と通常媒精よりは成功率が高いですが、
その後の育ち(受精卵がきちんと分割して子宮に戻せるようになるまで)は
通常媒精の方が成績が良いです。
スプリット
卵が複数とれた時に行う受精方法で、通常媒精と顕微授精を同時に行います。
顕微授精で妊娠するまで
さて今回の様なケースの場合、受精に使える精子の数は限られているため、
自ずと顕微授精となります。
それでは顕微授精で妊娠が成立するまでの道のりを確認しましょう。
受精卵を育てる
顕微授精によって卵子と精子が出会ったからといって、
それで即妊娠成立ではありません。
受精卵を子宮に戻せるようになるまで細胞分裂させる必要があります。
もちろん受精卵のすべてが立派に細胞分裂するわけではありません。
大体35%〜40%程が細胞分裂に成功します。
(40歳以上の卵子の場合は激減します)
立派に分裂した受精卵を子宮に戻す
細胞分裂に成功した段階の受精卵を「胚盤胞」と言います。
これを子宮の中に戻してあげます。
ここは医師の技術が問われる重要ポイント。
子宮内に胚盤胞を戻したからといって妊娠成立ではありません。
子宮にしっかりと根づいてもらわなければ、
せっかくの受精卵が外に流れていってしまいます。
ここで根付く確率は25%〜35%ほどです。(40歳以上の場合20%以下)
ようやく妊娠超初期に到達
体外受精で自然妊娠の超初期段階と同等になるまで、
幾つもの関門をくぐり抜ける必要があります。
一番良い確率で単純に計算してみると
顕微授精の受精率:80%
胚盤胞まで到達する確率:40%
子宮に着床する確率:35%
かけあわせると:11.2%
ちなみにこれは卵1個の場合の確率です。
普通は複数個の卵子を用意して体外受精を行うので
確率は20%ほどまで上がります。
腕の良い施設では40%まで行くようです。
つまり、熟成前の精子の卵を使った時の成績は、
卵1個で顕微授精した時と同じ位の確率ということになりそうです。
ただし、今回の発表からは一人あたり何個採卵したのかわからないし、
妊娠成功率に多大な影響を与える女性の年齢が不明なため、
本当の確率はわからない点には注意です。
それでもこの確率は高いといえるのではないでしょうか。
0%で諦めていたのが、いきなり10%近くに跳ね上がるわけですから。
無精子症と診断された方でも3〜4割は精子の卵を持っているのです。
相当大きな前進だと感じます。
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