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2013年12月24日

中国の人と日本の人の考え方の違い

僕の勤務先は深センの日系企業です。
日本の本社やグループ会社から派遣された日本人駐在員が、結構います。

中国に進出している日系企業の多くは、
日本から駐在員が派遣されると、
即管理職とすることが多いですね。

むろん、それももっともなことです。
日系企業なのですから、本社の意思を現地で実行する為には、
本社の方針を理解して,本社で経験,知識を蓄えた日本人が、
現地の業務を指揮するというのは、不思議な話ではありません。

一部の現地スタッフには不満を感じる人もいるでしょうが、
大抵の場合はみな理解し、数年毎に上司が入れ替わることに慣れています。

しかし中国では、この管理職に対する考え方が、
日本のそれとはかなり異なっています。

小さいグループでも大きいグループでも、そのグループを束ねる長は、
グループのメンバーにしてみれば、「老板(オーナー)」です。

「老板」ですから、極端な言い方をすれば、
部下に対してどんな要求をしてもいい。

お茶くみをさせてもいいし、
自分の出張旅費の清算をさせてもいい。
部下は会社の為というよりは、むしろその「老板」の為に、
指示された仕事をこなそうとします。

ところが、日本人の感覚ではこのへんがちょっと違います。

確かに自分は管理職だが、それは会社の命令で駐在し、
あてがわれたのがその職位だっただけのこと。

部下を指示する権限も、
あくまで会社の方針に従っているからこそ与えられている権限であって、
むやみに乱用するべきではない。

こう考える日本人が多いでしょう。
だからグループの長であっても、「老板」ではない。
サラリーマンなんですね。

しかしそのへんをなかなか理解ができないメンバーが多い。

見解の相違が如実に表れるのが、年に一二度ある昇給や昇進です。

日本人管理職からすれば、今年の昇進枠が会社で定められていたら、
当然その範疇でしか部下の昇進推薦できないと考えるでしょう。

しかしここではメンバーたちは、最大限の要求をしてきます。
会社の業績が悪かったから、昇給,昇進を推薦できる枠にも限度がある。
などという言い訳には耳を貸しません。

「自分はあなたの為にこれだけ頑張った。
だから私はそれに見合う報酬を受ける権利がある。
あなたは会社にかけ合って、特別枠でわたしを推薦するべきだ。
推薦してくれないのは、あなたの熱意が足りないからだ。」

違うよ、業績悪くて枠が足りないんだよ。
と諭したところで、永遠に平行線です。


管理職は遣う人、部下は遣われる人。
中国の会社で働く人たちには、こういう意識が根強い。
向くべきは、自分の上司。

一方の日本人にとっては、管理職でもサラリーマン。
現地会社のTOPであっても、サラリーマン。
向くべきは、会社の業績。

どちらがいいのでしょう、とはいえません。
どちらも長所短所があるはずです。

月並みな言い方ですが、
中国人と日本人、よく話し合い、理解し合うことが大切ですね。











posted by 月雲の父 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国
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月雲の父
神奈川県葉山町生まれ。 子供の頃からレゴに親しむ。 特技:合気道,中国語。 趣味:レゴで遊ぶこと,コーヒーを飲むこと。 1999年より中国広東省深セン市に居住。 現地採用社員として日系企業に勤務。 娘:月と息子:雲の父。
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