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2015年07月18日

2015年7月17日(金)に、NHKラジオ第一「すっぴん!」「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーで紹介された本 その2









それでは二冊目の「戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫)」を紹介します。



昭和二十年三月二十九日、世界最大の不沈戦艦と誇った「大和」は、必敗の作戦へと呉軍港を出港した。吉田満は前年東大法科を繰り上げ卒業、海軍少尉、副電測士として「大和」に乗り組んでいた。「徳之島ノ北西洋上、「大和」轟沈シテ巨体四裂ス今ナオ埋没スル三千の骸 彼ラ終焉ノ胸中果シテ如何」戦後半世紀、いよいよ光芒を放つ名作の「決定稿」。
著者 吉田満
大正12年1月東京に生る。昭和18年12月、東京大学法学部に在学中、学徒出陣により海軍に入り、昭和20年4月、少尉、副電測士として戦艦大和に乗組み、沖縄特攻作戦に参加。終戦は高知県須崎の人間魚雷基地で迎えた。戦後日本銀行に入行。『青森讃歌』『戦艦大和ノ最期』『鎮魂戦艦大和』『提督伊藤整一の生涯』『死によって失われたもの』など、戦争体験に基づく作品を書いた。昭和54年9月死去。
高橋源一郎さんは番組の中で次のように話していました。

「野火」と並んで、戦争小説のツートップ。似ているのは、大岡昇平さんもフィリピンに行って、その経験を元に書いている。この『戦艦大和ノ最期』はまさに経験を描いたドキュメンタリーです。昭和20年3月29日、世界最大の不沈戦艦と誇った「大和」が沖縄に向かって行く。出港してから沈没するまでの航行記録なんです。「大和」に乗った吉田さんを含めて、若い乗組員たちのその時の思いが描かれていて、これもドキュメンタリーとして非常に貴重です。

有名なシーンなんですけど、沖縄に向かって行く、もうこれは戻ってこれない、ということをみんな知っているので、船の中で実はディスカッションするんですよね。兵士達がこういうことを話していたんだという、こういう部分があります。好きなところなんです。

痛烈なる必敗論議をかたわらに、哨戒長・臼淵大尉は薄暮の洋上にメガネを向けたまま、低くささやきこう言う。
「進歩のないものは決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。日本は進歩ということを軽んじ過ぎた。私的な潔癖や徳義にこだわって、本当の進歩を忘れていた。敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか。今目覚めずしていつ救われるのか。俺達はその先駆けとなるのだ。日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃないか。」

というようなシーンがあってですね、大和の乗組員たちが何を考えていたか、ああこれはもう負ける戦争なんだと、でも負けて日本が気がついてくれるはずだという、こういう話をしてたっていう、つまりなんのために自分たちが死ぬんだろうと思った時に、そこに一縷の望みをかけるしかなかったということですね。負けて気づいてくれっていうことを言っていて、だからこの吉田満さんもこの本をなぜ書いたかというと、いろいろ言われていますけど、この本180ページ近くあるんですけど、1日で書いたと言われています。それぐらい伝えたかったということです。

ほとんどの大和の乗組員は亡くなるわけですけど、生き残った吉田さんは同僚たちがなにを考えていたかを伝えるためにこの本を書いた。終戦の翌年に発表されています。これはまさに、戦場にいた人達の考えていたことが伝わるすばらしい本だと思います。


三冊目は『江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)』(著・江戸川乱歩)です。

「推理小説は、震災や戦争の後によく出る。なぜか? その理由は…」
明日紹介します。

「源ちゃんのゲンダイ国語」で取り上げた本をまとめてご紹介します。 
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