2012年12月22日
日曜中山〜第57回有馬記念(GT)
注目のゴールドシップは7枠13番に入った。
そして、ここがラストランとなる(とされる)ルーラーシップ(5枠9番)は、残念ながら先入れの奇数枠になってしまった。
いよいよ例の「出遅れ防止馬具」の本格導入もうわさされている。
ラストランになるかもしれないというのに、奇数枠に入ってしまったことで陣営にあせりの色が見える。
そして内枠を引きたかった人気のルルーシュと伏兵ナカヤマナイトはそろって大外枠、それぞれ16番、15番枠に入った。
行くと思われるビートブラックは7枠14番、そしてアーネストリーは好枠の4番枠を引き当てた。
天気予報からはおそらく稍重〜良といったところになりそうで、最終週だけに、良でも多少力が要る馬場になりそう。
とすると、内枠は引きたくなかったゴールドシップが理想の枠を引き、しかも馬場も味方しそうということで、今のところ風はゴールドシップに吹いている。
有馬記念の一番の難しさは、とにかくトリッキーなコースだけに、誰がどこで動くかによって展開や位置取りそのものがまるで変わってしまうというところ。
このレースで先行馬が有利に働くのは、昔に比べて馬場が良くなったこともそうだが、それ以上に、自分でレースの流れを決定することができるというのが、「コーナー6回」の有馬記念では何よりも大きな根拠となる。
で、注目されるゴールドシップの位置取りはどうか。
内田騎手は「逃げても一番後ろからでもいい」という不敵なコメントを発しているが、これは、ゴールドシップが人気になってみなにマークされても、「自分で流れを作ってしまいますよ」という気持ちの表れだろう。
であれば、このレースは昨年、一昨年のような生易しいペースにはならない。
これに対し、厳しい流れになってしまうと、人気しているルーラーシップは、たとえまともに出たとしても、消耗戦を経験していないという意味で非常に苦しくなる。
ルーラーシップはそもそもがスピードタイプで、不器用ではあるけれど重さはない。
ウイリアムズの強気が裏目に出る可能性が大きいのではないか。
とすると、ゴールドシップの位置取りは確かに難しいが、結果的に一番楽ができるのは先に行っている組。
「ゴールドシップが来るまで」は終始ラクができる計算は成り立つ。
しかし、来られてしまってからでは、そのときはもうすでにレースが一番厳しい流れになっている。
できればゴールドシップよりも前にいて、そしてゴールドシップよりも早く(ゴールドシップが来る前に)自らスパートできる馬を狙いたい。
今年の有馬記念は、人気薄が予想されるダイワファルコン(4枠7番)にした。
ひと昔前では「厳しい流れの先行」で展開面の利など絶対に望めなかったが、今の馬場ではそれが十分可能。
このコースは、最近の三冠馬2頭を除けば、とにかく早く抜けだした者が有利である。
陣営は「勝つつもりで強気に」というコメント、そしてさらに注目したいのが、この馬の成長である。
福島記念というレースは裏開催のハンデ重賞であり、ハンデ戦である以上、レースの時点での力が横一線であるにもかかわらず、実績上位の馬が自然と重いハンデを背負わされてしまうため、トップハンデの馬たちはほとんど勝つことを許されないレースである。
それはそうだ。
他よりも重いハンデを背負って勝てるようなレベルの馬たちは、秋競馬の一番盛り上がる時期に裏開催の福島をわざわざ使いにいく意味はない。
で、ダイワファルコンは、当然この血統だからデビュー前から大きな注目を集めていたが、これまでは気性的に難しいところがあって、その片鱗を見せながらも力が出し切れないというややもどかしい競馬を繰り返してきた。
しかしこの秋、道悪のオールカマーを強気な競馬で2着、そして福島記念ではまるで見違えるような強さで重賞初制覇と、これは完全に本格化したのではないか、と思われるシーンが随所にみられた。
天皇賞は重かったがそれほど負けておらず、しかも、もしも狙いがその当時から「有馬記念一本」だったとすると、実はその太目残りまでピタリと計算されつくしていることになる。
人気薄でこれだけ条件がそろうのであれば、私はゴールドシップを負かす可能性に賭けてみたい。
福島の七夕賞を、トップハンデではなかったものの2番目に重いハンデの1番人気で圧勝したミヤビランベリも、ドリームジャーニーが勝った有馬記念で本命にしたことがあったが、ダイワファルコンはトップハンデの1番人気での優勝、こちらのほうが価値があるのかもしれない。
相手はゴールドシップで文句なし。
以前は走るたびにいわゆる「ズブさ」を見せていたが、菊花賞の内容を見れば、そういうズブいというかズルいというか、適当に走ってゴマカシてしまうという悪いクセが完全に消えていた。
みなが一番苦しいところでただ1頭だけ普通にピッチを上げていき、低調とされたメンバーの菊花賞を「超GT」の流れにしてしまったこの馬の力は本物だろう。
ただ、火曜日に触れたように、少し前の運びには注目しなければならないことと、それと個人的には筋骨隆々に映ったダービーのデキよりも、ゆるやかな曲線を描いていた菊花賞のつくりのほうがこの馬には合っている気がしていたところにきて、「今回は筋力アップを主眼の仕上げ」という陣営のコメントが入った分、少し評価を下げることにした。
それと、ゴールドシップ自身いくら強くても、力通りに決まらないことが普通に起こるのが有馬記念である。
その波乱を起こすのが、ダイワファルコン・・・という狙いなのだが、まあ、どんな形で出てこようが、人気である以上本命にはできないのである。
そして単穴。
これはもう非常に難しい判断を迫られた。
こういうときにはほとんどと言っていいほど馬券が的中することはない。
ということで、ここはもうタイプ的に好きなオーシャンブルー(3枠6番)にした。
正直ゴールドシップに勝つことがあるのか、という自問自答には、「ウーン・・・」と唸ってしまうのだが、しかしステイゴールド産駒特有の、ある一時期に急激に成長するという特性から、前走よりもさらに上昇がある可能性も捨てきれないと思う。
ルメール騎手なら昨年2着のソツのない競馬を今年もしてくれるのではないかという部分にも大いに期待して、この馬の「頭」まで視野に入れることにする。
そして押さえは、馬場が少し心配でも、いちおうビートブラック、そして内枠を引いて昨年の競馬ができそうなエイシンフラッシュ(1枠2番)とミルコ=デムーロ、さらには中山巧者は間違いないスカイディグニティ(2枠3番)、それから復活の可能性にかけてアーネストリー(2枠4番)、そして、最近どうも引っかかってしまう最内のローズキングダムは、正直岩田騎手とは手が合わない気もするが(たぶん今回の出走馬では岩田騎手と一番合うのがゴールドシップ)、これも実はコース巧者であると見ているだけに、こちらも復活に期待する。
ルーラーシップは、もちろんラストくらいはいいところを見せてもらいたい気持ちもあるが、奇数枠という理由ではなく、ポテンシャルの面で言われているほど・・・という印象がどうにもぬぐえず、中山巧者のナカヤマナイトは枠順に完全に見放された形で、この2頭は今のところ軽視する予定。
ということで、おそらく3着以内にこの2頭はほぼ確実に入線することになるだろう。
まあ、あとは追い切り次第である。
さて、今年最後の大一番、いよいよ結論が出たところで、ボクはこれからちょっと・・・
ウンコしてきます・・・
◎ ダイワファルコン
〇 ゴールドシップ
▲ オーシャンブルー
△ ビートブラック
△ エイシンフラッシュ
△ スカイディグニティ
△ アーネストリー
△ ローズキングダム
そして、ここがラストランとなる(とされる)ルーラーシップ(5枠9番)は、残念ながら先入れの奇数枠になってしまった。
いよいよ例の「出遅れ防止馬具」の本格導入もうわさされている。
ラストランになるかもしれないというのに、奇数枠に入ってしまったことで陣営にあせりの色が見える。
そして内枠を引きたかった人気のルルーシュと伏兵ナカヤマナイトはそろって大外枠、それぞれ16番、15番枠に入った。
行くと思われるビートブラックは7枠14番、そしてアーネストリーは好枠の4番枠を引き当てた。
天気予報からはおそらく稍重〜良といったところになりそうで、最終週だけに、良でも多少力が要る馬場になりそう。
とすると、内枠は引きたくなかったゴールドシップが理想の枠を引き、しかも馬場も味方しそうということで、今のところ風はゴールドシップに吹いている。
有馬記念の一番の難しさは、とにかくトリッキーなコースだけに、誰がどこで動くかによって展開や位置取りそのものがまるで変わってしまうというところ。
このレースで先行馬が有利に働くのは、昔に比べて馬場が良くなったこともそうだが、それ以上に、自分でレースの流れを決定することができるというのが、「コーナー6回」の有馬記念では何よりも大きな根拠となる。
で、注目されるゴールドシップの位置取りはどうか。
内田騎手は「逃げても一番後ろからでもいい」という不敵なコメントを発しているが、これは、ゴールドシップが人気になってみなにマークされても、「自分で流れを作ってしまいますよ」という気持ちの表れだろう。
であれば、このレースは昨年、一昨年のような生易しいペースにはならない。
これに対し、厳しい流れになってしまうと、人気しているルーラーシップは、たとえまともに出たとしても、消耗戦を経験していないという意味で非常に苦しくなる。
ルーラーシップはそもそもがスピードタイプで、不器用ではあるけれど重さはない。
ウイリアムズの強気が裏目に出る可能性が大きいのではないか。
とすると、ゴールドシップの位置取りは確かに難しいが、結果的に一番楽ができるのは先に行っている組。
「ゴールドシップが来るまで」は終始ラクができる計算は成り立つ。
しかし、来られてしまってからでは、そのときはもうすでにレースが一番厳しい流れになっている。
できればゴールドシップよりも前にいて、そしてゴールドシップよりも早く(ゴールドシップが来る前に)自らスパートできる馬を狙いたい。
今年の有馬記念は、人気薄が予想されるダイワファルコン(4枠7番)にした。
ひと昔前では「厳しい流れの先行」で展開面の利など絶対に望めなかったが、今の馬場ではそれが十分可能。
このコースは、最近の三冠馬2頭を除けば、とにかく早く抜けだした者が有利である。
陣営は「勝つつもりで強気に」というコメント、そしてさらに注目したいのが、この馬の成長である。
福島記念というレースは裏開催のハンデ重賞であり、ハンデ戦である以上、レースの時点での力が横一線であるにもかかわらず、実績上位の馬が自然と重いハンデを背負わされてしまうため、トップハンデの馬たちはほとんど勝つことを許されないレースである。
それはそうだ。
他よりも重いハンデを背負って勝てるようなレベルの馬たちは、秋競馬の一番盛り上がる時期に裏開催の福島をわざわざ使いにいく意味はない。
で、ダイワファルコンは、当然この血統だからデビュー前から大きな注目を集めていたが、これまでは気性的に難しいところがあって、その片鱗を見せながらも力が出し切れないというややもどかしい競馬を繰り返してきた。
しかしこの秋、道悪のオールカマーを強気な競馬で2着、そして福島記念ではまるで見違えるような強さで重賞初制覇と、これは完全に本格化したのではないか、と思われるシーンが随所にみられた。
天皇賞は重かったがそれほど負けておらず、しかも、もしも狙いがその当時から「有馬記念一本」だったとすると、実はその太目残りまでピタリと計算されつくしていることになる。
人気薄でこれだけ条件がそろうのであれば、私はゴールドシップを負かす可能性に賭けてみたい。
福島の七夕賞を、トップハンデではなかったものの2番目に重いハンデの1番人気で圧勝したミヤビランベリも、ドリームジャーニーが勝った有馬記念で本命にしたことがあったが、ダイワファルコンはトップハンデの1番人気での優勝、こちらのほうが価値があるのかもしれない。
相手はゴールドシップで文句なし。
以前は走るたびにいわゆる「ズブさ」を見せていたが、菊花賞の内容を見れば、そういうズブいというかズルいというか、適当に走ってゴマカシてしまうという悪いクセが完全に消えていた。
みなが一番苦しいところでただ1頭だけ普通にピッチを上げていき、低調とされたメンバーの菊花賞を「超GT」の流れにしてしまったこの馬の力は本物だろう。
ただ、火曜日に触れたように、少し前の運びには注目しなければならないことと、それと個人的には筋骨隆々に映ったダービーのデキよりも、ゆるやかな曲線を描いていた菊花賞のつくりのほうがこの馬には合っている気がしていたところにきて、「今回は筋力アップを主眼の仕上げ」という陣営のコメントが入った分、少し評価を下げることにした。
それと、ゴールドシップ自身いくら強くても、力通りに決まらないことが普通に起こるのが有馬記念である。
その波乱を起こすのが、ダイワファルコン・・・という狙いなのだが、まあ、どんな形で出てこようが、人気である以上本命にはできないのである。
そして単穴。
これはもう非常に難しい判断を迫られた。
こういうときにはほとんどと言っていいほど馬券が的中することはない。
ということで、ここはもうタイプ的に好きなオーシャンブルー(3枠6番)にした。
正直ゴールドシップに勝つことがあるのか、という自問自答には、「ウーン・・・」と唸ってしまうのだが、しかしステイゴールド産駒特有の、ある一時期に急激に成長するという特性から、前走よりもさらに上昇がある可能性も捨てきれないと思う。
ルメール騎手なら昨年2着のソツのない競馬を今年もしてくれるのではないかという部分にも大いに期待して、この馬の「頭」まで視野に入れることにする。
そして押さえは、馬場が少し心配でも、いちおうビートブラック、そして内枠を引いて昨年の競馬ができそうなエイシンフラッシュ(1枠2番)とミルコ=デムーロ、さらには中山巧者は間違いないスカイディグニティ(2枠3番)、それから復活の可能性にかけてアーネストリー(2枠4番)、そして、最近どうも引っかかってしまう最内のローズキングダムは、正直岩田騎手とは手が合わない気もするが(たぶん今回の出走馬では岩田騎手と一番合うのがゴールドシップ)、これも実はコース巧者であると見ているだけに、こちらも復活に期待する。
ルーラーシップは、もちろんラストくらいはいいところを見せてもらいたい気持ちもあるが、奇数枠という理由ではなく、ポテンシャルの面で言われているほど・・・という印象がどうにもぬぐえず、中山巧者のナカヤマナイトは枠順に完全に見放された形で、この2頭は今のところ軽視する予定。
ということで、おそらく3着以内にこの2頭はほぼ確実に入線することになるだろう。
まあ、あとは追い切り次第である。
さて、今年最後の大一番、いよいよ結論が出たところで、ボクはこれからちょっと・・・
ウンコしてきます・・・
◎ ダイワファルコン
〇 ゴールドシップ
▲ オーシャンブルー
△ ビートブラック
△ エイシンフラッシュ
△ スカイディグニティ
△ アーネストリー
△ ローズキングダム