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2024年05月29日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その9)

 難易度1の超メジャー作品のパロディあれこれ

第5話「小豆あらい」 陸奥先生の締めのセリフは、宮崎アニメの「ルパン三世 カリオストロの城」。
第24話「屏風のぞき」 妖怪・屏風のぞきが車内覗きをする前に思い浮かべた妄想(マンガ絵)が富永一朗タッチ。
第31話「姑獲鳥」 旗に書かれた文字が「ばけものフレンズ」(「けものフレンズ」)。
第33話「加牟波理入道」 オチが、童話の「泣いた赤鬼」
第40話「人魚」 平木さんが、完全に、喪黒福造(アニメ「笑ゥせぇるすまん」)と化しています。
第47話「牛鬼」 「かわいそうなぞう」という有名な絵本のパロディ。
第66話「垢嘗」 妖怪・垢嘗を送り出す時の平木さんのセリフは、アニメ「あらいぐまラスカル」
第89話「高女」 バスケをするシーンで、さりげなく、漫画「SLAM DUNK」の名セリフ。
第96話「幽谷響」 「特に意味のない画像です」というコメントの下に、アニメ「ヤッターマン」が描かれていますが、本当に「ヤッターマン」だけでは意味はありません。じゃあ、どう意味なのかと言うと・・・。
第125話「ダイダラボッチ」 妖怪・ダイダラボッチが、かめはめ波(漫画「ドラゴンボール」)を披露。
第126話「紅孩児」 妖怪・餓者髑髏の合体シーンが、アニメ「マジンガーZ」のオープニング。
第133話「高速妖怪」 後半が、時代劇「必殺〇〇人」のパロディ。特に、エンディングは「必殺仕置人」
第154話「山男」 夜の山中で、ゲゲゲの歌「ゲゲゲの鬼太郎」)が聞こえているような・・・。
第159話「白骨夫人 その3」 妖怪・餓者髑髏の合体シーンが、アニメ「ゲッターロボ」のオープニング。

posted by anu at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月23日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その8)

妖怪13.jpg
 コミックス第13巻に登場するのは、比較的分かりやすい有名作品のパロディばかりです。

 第138話「ヴォジャノーイ」では、妖怪・濡れ女の夕立さんが、「大人気キャラ」(漫画「鬼滅の刃」禰豆子)に扮装。
 第141話「ぬりかべ」で、亞さんが思い浮かべた「死合い」は、「空手バカ一代」。それも、アニメのオープニングです。
 第142話「首かじり」では、1コマギャグで、目玉おやじ「ゲゲゲの鬼太郎」)や、「ククルス・ドアンの島」「機動戦士ガンダム」第15話)が登場。また、わざわざ「世代的にわからない」「ぎりぎりわかる世代」と書かれている妖怪・首かじりのセリフの元ネタは、昔の歯みがき粉(デンターライオン)のCMの決め台詞。
 第145話「白蔵主」は、全編が「ブラック・ジャック」の一編「古和医院」のパロディ。
 最後に「おまけ」の中にも、ねずみ男「ゲゲゲの鬼太郎」)が、さりげなく出演しています。

posted by anu at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月21日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その7)

第120話「迷い家」
 カラスの伝言「七国山」は、宮崎アニメ「となりのトトロ」に出てきた電報の文面。
 大林宣彦監督の「ハウス」(1977年)を「酷い映画」と評価した和桑久(わくわ ひさし)さんの名前の由来は、恐らく、NHKの子供向け番組「つくってあそぼ」ワクワクさん

第129話「水虎」
 陸奥先生曰く「特撮番組の悪の組織みたい」GONの本部マークは、もろ「仮面ライダー」ショッカーGONのメンバー(元「妖怪と生物の未来を考える会」)は、今回も、喋る時にジョジョ立ちしています。なお、念のために書いておきますが、「それが言いたかっただけですね?」と言われたオチは、童話の「ごんぎつね」です。

第130話「目目連」
 特撮とも漫画とも違うのですが、本話のヒロインの名前「稗田野亜麗」は、「古事記」の暗誦者・稗田阿礼が元ネタ。なぜ、作者さんが、この名前をつけたのかは分かりませんが、漫画「妖怪ハンター」(by 諸星大二郎)の主人公の名前も、稗田阿礼が元ネタとなっています。

第150話「女夜叉(前編)」
 鳥月さんと妖怪・雪女の寒菊さんの合言葉は、「お座敷小唄」(歌・和田弘とマヒナスターズ)の歌詞のモジリ。
 
posted by anu at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月18日

ロボットは人を殺せない?

 浦沢直樹氏のマンガ「PLUTO」を読みました。

 非常に綿密に出来たストーリーですが、一つ、引っかかった部分がありまして、それが「ロボットは人を殺せない」という設定でした。と言うのも、実際には、現実の世界では、ロボットやAI兵器は、戦場で、ガンガン人を殺しているからです。

 もっとも、この現実との乖離は、浦沢氏の着想が悪かったからじゃなくて、そもそも、手塚治虫氏の描いた原作マンガ「鉄腕アトム」が、すでにそう言う設定なのでした。そして、「鉄腕アトム」の設定は、ロボットSFの権威・アシモフの考案した「ロボット三原則」に準じているのであります。

 なぜ、SFの中のロボットが、「ロボット三原則」の「ロボットは人間に危害を加えてはならない」を厳守できるのかと言うと、それは、多分、これらのロボットが、そのようにプログラミングされているか、制御装置のたぐいが組み込まれているからなのでしょう。
 にも関わらず、人を殺せるロボットが現れたから、「PLUTO」の作品内では、深刻な問題にされたのだとも考えられそうなのです。

 普通に考えたら、人を殺せるロボットと言うのは、最初のプログラミングの時点で殺人を許可されていたか、あるいは、制御装置が壊れていたと言う事になるのでしょう。
 しかし、そうじゃないのに、人を殺せるロボットがいたとすれば、そのロボットは、自我がプログラミングや制御装置すらも超えていたと言う事になります。つまり、その電子頭脳は標準のロボット以上の域に達しており、人間とも同質だったと言う事になるのです。

 大体、人間自体が、生物の中では、かなり特殊な存在なのであります。生物の本能には、自殺的行動はあっても、明確な自殺(死なせる意図で、直接的に自分に暴力を加える行為)はありません。それでも、自分の意思で自由に自殺ができるのは、人間だけなのであります。人間の知能、自我は、神が与えし本能をも超えているのです。

posted by anu at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月16日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その6)

妖怪10.jpg
 コミックス第10巻は、あからさまなパロディから「もしかしてパロディ?」まで、オンパレードです。

 第105話「百々爺」は、最初の妖怪モブシーンからして「頭のてっぺんに毛が三本」「手塚治虫の漫画みたい」などのセリフが続出。妖怪・百々爺の脱走のくだりは、アニメ「ルパン三世」の第4話「脱獄のチャンスは一度」。陸奥先生も、露骨に「はかったなルパン!」と言っちゃってます。平木さんが言う「大人気妖怪漫画」とは、先の妖怪モブシーンで「やめろ、その歌は歌っちゃなんねえ」と言われたモノと同じです。続く「子供向け妖怪図鑑」と言うのも、恐らくは、水木しげる御大が編纂した妖怪図鑑のこと。

 第106話「産女」の、大源さんと巨大赤ちゃんのやり取りは、「大悟郎」(時代劇「子連れ狼」)なんてセリフも出て来ますが、むしろ、漫画「どろろ」(by 手塚治虫)のどろろと子ども妖怪の組み合わせを彷彿させます。オチの部分は、わざと、特撮もの「仮面ライダー」の本郷猛と蛇口のエピソード(第1話)に合わせたのでしょうか。

 第107話「手の目」では、またまた、「ウルトラマンレオ」の中より、伝説のジープ特訓(第6話)が使われています。

 第108話「毛羽毛現」における、妖怪・毛羽毛現の合体した姿は、ほぼ、怪獣ヘドラ(東宝映画「ゴジラ対ヘドラ」)。ちなみに、ヘドラも合体怪獣です。

 第109話「こそこそ岩」に出てくる借金取りの3人組は、実は、赤塚不二夫キャラのイヤミ、ハタ坊、デカパンをリアルに描き直したもの。彼らの事務所には「これでいいのだ」と書かれた額縁まで掛かっています。

 第110話「夜釜焚」には、水木しげる漫画タッチに、平木さんがビビビビビビンと平手打ちするシーンがありました。このビビビ叩きは、すでに、第84話「吸血鬼」の中でも使われています。

 第112話「枕返し」は、さりげなく、コブラ(漫画「コブラ」by 寺沢武一)がモブ出演していますので、皆さん、そちらにばかり目が向いてしまっているようなのですが、実は、本話の一部が「ブラック・ジャック」の一編「気が弱いシラノ」と被っています。

 第113話「ふくろさげ」には、「なんかいもよみがえるワニ」「破滅の刀」と、最近の大ヒット漫画(のパロディ)が二つも登場。どちらかと言うと、時事ネタと見なすべきか?

 とにかく、パロディが絶好調の巻でした。

posted by anu at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月13日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その5)

 コミックス第9巻より

第101話「山精」〜 第104話「なめくじら」
 確信犯のパロディだったのかどうかは分かりませんが、妖怪・山精のルックスが、マッドメンにそっくりです。この「マッドメン」は、諸星大二郎氏の漫画で有名ですが、それ以前に、実際に存在しています。
 なお、山精を捕まえようとする大源さんの後ろには、はっきりと「サザエさん」タマが描かれていました。
「妖怪と生物の未来を考える会」の会長がセリフを言う時、なぜか、ジョジョ立ち「ジョジョの奇妙な冒険」)をしています。
「千年ガマ」と言うネーミングは、巨大怪獣と言う設定とともに、特撮もの「仮面の忍者 赤影」(1967年)が初出。ただし、実際の伝承でも、千年生きたガマは変化すると言われています。
 今回の妖怪・餓者髑髏の合体シーンは、かなり凝った演出で描かれています。いろんな合体ロボットの合体シーンの演出を混ぜたのではないかと思われるのですが、具体的にどの作品なのは、私の方では割り出せませんでした。
 陸奥先生の締めのセリフは、「また医者っぽいセリフ」(大源さん談)どころか、完全に「ブラック・ジャック」の一編「ダーティー・ジャック」のラストのセリフの完コピです。この作者さん、ほんとに「ブラック・ジャック」がお好きなようです。

posted by anu at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月12日

女の子のポスター

 今から40年近くも前、まだ大学生だった私は、出前のアルバイトなどをしておりました。
 はっきり言って、ひ弱な文系男子だった私には、かなりキツい仕事でもあったのですが、色々あって、結局のところ、大学を卒業するまで、ずうっと、そのバイトを続けていたのでした。
 自転車に乗って、町中を走り回って、不得手な接待の業務もこなして、しんどい事だらけだったのですが、そんな中でも、ちょっとだけ、胸がときめく事もありました。

 それは、得意先のビルの何ヶ所かに、女の子が笑っているポスターが貼ってあったのです。それが妙に可愛らしく見えて、そのポスターを目にするたびに、疲れた私はほんのりと癒されたのでした。

 それは、消防のポスターでした。女の子は、ショートカットで、白いトレーナーを着ています。実は、この女の子とは、アイドルの酒井法子さんだったのでした。
 当時の私は、そこまでアイドルに精通していませんでしたので、それに気がつかずに、彼女の正体も知らずに、ただ「可愛いなあ」と思っていたのでした。

 その後、15年以上が経ち、インターネットの時代が来ると、ふと、私は、このポスターの事を思い出しました。「ひょっとして、あのポスターのことが、何か、分かるのでは?」と思って、ちょこちょこっと調べてみますと、すぐに、こうした真実が判明したのでした。
 同時に、辛いバイトの最中の私を癒してくれた問題のポスターとも再会する事ができたのです。(ちなみに、このポスターはネトオクに出品されていますので、その気になれば、現物も入手できます)

のりこポスター.png
 今、見直してみると、確かに、このポスターの子は酒井法子さんに違いないのですが、当時の私は、「一般公募のシロウトの子かな」などと妄想して、ほのかに恋心を抱いたりもしたのでした。

 まあ、なんとも甘酸っぱい青春時代の思い出の話でありました。

posted by anu at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 自分の事

2024年05月09日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その4)

妖怪8.jpg
 コミックス第8巻より

第88話「三吉鬼」
 本話の全編が、特撮もの「快傑ズバット」(1977年)のパロディになっています。妖怪・三吉鬼の「秋田では日本一」の設定を聞いたら、作者さんは、どうしても、このパロディを描きたくなってしまったのでしょう。
 昭和の特撮ファンでしたら、この回は、すぐに元ネタが分かって、ゲラゲラ笑えるのですが、今どきの読者は「ズバット」も知らないらしくて、ネットでそのような感想を見かけた時は、少しさびしく思いました。

 コミックス第9巻より

第94話「猫南瓜」
 本話のオチとなっている映画は、実際に存在する海外のB級ホラー映画のパロディ。あまりに有名な作品なので、あえて、ここには題名は書きません。
 また、妖怪・コロボックルのレルラさんが口にした「昔のこわ−い漫画」とは、短編「人くい一族」(by 古賀新一)のこと。少年チャンピオン・コミックス版「エコエコアザラク」の第19巻の巻末に収録されています。

第100話「疱瘡婆」
 秘密結社「氏名指名団」は、特撮もの「愛の戦士 レインボーマン」(1972年)に出てきた敵組織・死ね死ね団のパロディ。団員のコスチュームも、まるっきり同じです。

posted by anu at 10:11| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

2024年05月05日

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その3)

妖怪7.jpg
 コミックス第7巻より

第73話「蛟龍 その3」
 モブシーンの1コマが、なぜかギャグタッチ。実は、このコマに出ている3人のキャラは、全員、漫画「パーマン」(by 藤子不二雄)の主人公の家族です。元ネタ内でも、同じようなシーンがあったかどうかは、私の勉強不足で、ちょっと確認できませんでした。

第76話「ちんちろり」
 陸奥先生に「どっかで聞いたようなオチだな」と言われた締めの言葉は、特撮もの「ウルトラセブン」メトロン星人の回(第8話「狙われた街」)の有名なエンディングのパクリ。ちなみに、この「狙われた街」を監督したのは、第24話「屏風のぞき」にも名前が出てきた実相寺昭雄さんです。

第77話「砂かけ婆」
 平木さんが口にした「心理学の天才がホテルで働く漫画」とは、作者の藤栄道彦氏の漫画「コンシェルジュ プラチナム」自分の漫画の話をしているものだから、他のキャラも、ツッコまないで、ただ呆れています。

第80話「煙々羅」
 大源さんのセリフ「や〜れやれだぜ」は、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」(by 荒木飛呂彦)の主人公・空条承太郎の口ぐせ
「ジョジョの奇妙な冒険」を元ネタにしたギャグは、他にも、第52話「ぬらりひょん」の中などでも使われています。

posted by anu at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本

「妖怪の飼育員さん」のパロディの元ネタ(その2)

妖怪5.jpg
 コミックス第5巻より

第53話「臼負い婆」
 最後のページが、まるまる、漫画「ブラック・ジャック」(by 手塚治虫)の一編「水とあくたれ」のラストシーンのパロディ。セリフや絵の構図まで、ほぼ完コピです。その為か、本話公開時は、ネットニュースで盗作扱いまでされていました。
 そもそも、この作者さんは、「ブラック・ジャック」が、相当、お気に入りのようでして、この回の以前から、「ブラック・ジャック」を彷彿させるようなセリフや絵などが、ちらほらと散見していました。のちの第145話「白蔵主」なんて、全編が「ブラック・ジャック」の1エピソードのパロディとなっております。
 
第56話「ぬっぽり坊主」
 妖怪・ぬっぽり坊主が憧れるアニメ(恐らくは、「ルパン三世」)の話も出てきますが、本話の最大のパロディは、そこではありません。
 唐突に現れた平木さんのセリフ「その顔はなんだ!その目はなんだ!その涙はなんだ!」なのであります。このセリフは、実は、特撮もの「ウルトラマンレオ」(1974年)の中で使われた名ゼリフ(第4話)なのでした。ちなみに、このセリフをネットで検索してみても、きちんとヒットします。
「ウルトラマンレオ」がらみの小ネタとしては、他にも、第39話「九尾の狐(後編)」で、すでに、「ウルトラ念力」なんてワードが出てきていました。

posted by anu at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本
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