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2020年06月07日

「コロナの真実」解説(その2)

 最新作「コロナの真実」は、私のルシー・シリーズ久々の新エピソードとなります。

 新型コロナにまつわる世界情勢をニュースで観ていますと、なんとなく、この作品のような「裏の陰謀」が頭に浮かんできたのです。タイトル通り、ラストには、なぜ新型コロナが流行ったかの衝撃的な真相も判明します。もちろん、私のバカげた妄想に過ぎないとは思うのですが。

 本作は、新しい試みとして、ツイッター上で発表させていただきましたが、いくつかのミニエピソードは、大っぴらに披露するのは道徳的にヤバいかと思い、ツイッター公開版では省かせていただきました。いずれ、別の場所で、全てのエピソードが揃った完全版を掲載しようと思っています。

 AIロボットの爆発的社会進出と、それに伴うベーシックインカム政策の採用は、「拝啓、人工知能さま」にて、私がすでに予測してきた未来図です。それが、現実のコロナ禍による自粛やソーシャルディスタンスとも、きれいに繋がってしまった訳です。

 巨大化したロボット関連財閥が、自らの意思で、自分たちの財産を放棄するという展開は、ちょっと理想的すぎて、御都合主義だったかもしれません。しかし、財閥がよりエゴイストであったとしても、最終的には、AI政府に財産を根こそぎ没収されてしまうと言う展開を用意しておりました。だったら、少しでも「人間の内にある善意」を感じさせるようなパターンの方を、あえて、採用させてもらった次第です。人間の持つ、純粋な善性の存在を信じて。

 まあ、これがもっと娯楽的な小説でしたら、「実は、AIは人間に対して害意を持っていて・・・」みたいな方向に物語は続いていくのかもしれませんが、本作につきましては、そのようなストーリーにはしませんでした。そもそも、ルシー・シリーズ自体が、人間とAIの共存をテーマにしているからです。作者の私としては、むしろ、この小説に書いたような内容が、本当に実現してほしいと思っているぐらいなのであります。人間の統治者たちの愚かさは、もうウンザリするほど見てきましたので。

 なお、本作の姉妹編として、「実際にルシーが人間のパートナーになったら、どんな働きをしてくれるか?」を、様々なシチュエーションで描いた「ルシーのいる生活」なんて物語を書きたいとも思ったのですが、もし、これを作品化するならば、表現するのに適した媒体は、おそらく、マンガとなるでありましょう。

「コロナの真実」

posted by anu at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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