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2017年09月16日

7「ありふれた日常に怒りと悲しみそして喜び、苦痛」

7「ありふれた日常に怒りと悲しみそして喜び、苦痛」

俺は欠陥した人間だ。
アキラは鏡を見つめながら、そんなことを思う。

いや、結論から言うと、「らしい。」だ。


親が言うには、突然倒れて中三の夏休みから冬になるまでずーっと入院していたと。
目を覚ました時、俺は病院のベットの上だった。
そして中学校にいた時の記憶がところどころ曖昧だった。
人間関係の内容が頭からすっぽり抜けていたのだ。

自分が誰と親しかったのか全く記憶になかった。

それがわかってからはその中学校にはいける許可がなぜか親から降りなかった。
幸い勉強などは覚えていたし、推薦ももらっていたということで
高校には問題なく受験できて今に至るわけだが、
倒れた理由は教えてもらえなかった。
怖くて吐き気を催した時期もあったけど、覚えていないものはどうしようもない。
あきらめる、という選択肢を覚えてからはずいぶんと気が楽になった。
それで特に問題なく過ごしてきて、今に至る。

「う〜んどうしよう、、、ナツのこと。」

最近の悩み。。というか急に男にキスされるって。

「いや、てか。・・なんの罰ゲームだよ。」

ファーストキスが男って、、、おいおい。

「はぁ〜もーやめやめ、寝よ。」

あきらめることでストレスは簡単に回避できる。
何かに固執するから人は気が狂いそうになるんだ。

普通に生きていれば困ったことなんてないと思う。

悪い人間なんて簡単には見つからないから安心していい。
今日もいい天気だ。











posted by れな。 at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

6「ありふれた日常に怒りと悲しみそして喜び」

6「ありふれた日常に怒りと悲しみそして喜び」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー2年前。秋。


里中は吹奏楽部だった。
フルートを担当していたが、そこで出会った先輩が塩川だった。

塩川先輩はとてもおしとやかな性格で、やさしい人で、里中のあこがれだった。
そのころ先輩は軽音部の曽根川先輩と付き合っていて、たまに部活終わりに迎えに来る明るい曽根川先輩と塩川先輩は、まるでお似合いの二人だったように思う。
でもたまにあの二人の間の視界にはいる人がいた。

それが片瀬だった。

片瀬はずっと二人を見ていた。
片瀬は中学時代から目立っていたからすぐ目についた。

帰宅部なのに教室から音楽室を眺めていたのが最初。
私と目は一度もあったことがない。


でもある日、塩川先輩と片瀬が二人でいるところを部活終わりの放課後に一度だけ見かけた。
忘れ物を取りに来た私は、
ああ、そうゆうことかと思った。片瀬は塩川先輩のことが好きなんだと。

片思いをしているのかと。

でもその次の日に塩川先輩が交通事故で、、、
その時までは何もかも疑うことなんてなかった。

「事故死」というところまでは。

塩川先輩のお葬式で、
私はなんだか少し様子が心配気になって片瀬を盗み見た。

みんなが涙を流している中ーーー

片瀬の口元は笑ってた。

恐怖と違和感を覚えた私はすぐに塩川先輩の事故の原因を突き止めようとした。
そうすると次から次へと違和感だらけになっていった。

曽根川先輩のことも。
遅かれ早かれ私は違和感を覚えただろう。

あの笑みがすべての始まり。わたしが 片瀬ナツを嫌いになった日ーー。


ーーーーーーーーーーーとある放課後、

「お前いい加減にしろよっ!」

突然、片瀬の取り巻き数人に捕まってしまって屋上に連れていかれた私は、

当然、怒りを覚えた。

「急になにすんのよあんたら!」

「あんたがしつこく死んだ先輩のことで片瀬君に付きまとってるみたいだから、
私がかわりに聞いてあげたわよ。」

一人の取り巻きが自分の髪の毛をいじりながら話す。

「は?ああ、片瀬のファンってやつ?あんたら。」

「片瀬君、こないだ初めて話したって言ってた。自分の好きなピアノの曲弾いてたから声かけただけって。」

「・・・私たちはもうすぐコンクールなのよ、先輩はピアノ弾くより練習するはずよ!でたらめばっか!」

「ってゆうかさ〜なんであんたがそんな片瀬君の行動を尾行してんのよ。」

「それは私もその時忘れ物を取りに行ったからでっ、」

「あんたのほうがずっと怪しいんだけど?」

「・・・っどうゆう意味?」

「たまたま見たって?あんたこそ片瀬君のストーカーなんじゃないの?しらじらしい。」

「・・ふざけんな!」

「前から後付けてたんじゃないの?今回の件を理由に近寄るとか・・・最低。」

思いっきり上から鞄を投げつけられた。

「・・・・・・違う!私は片瀬に興味なんてないって!」

「あんたこそこれ以上片瀬君に付きまとったら、警察に連絡してやるから。」

そういって取り巻きは去っていった。

「....っ!」

ひとりきりになった里中は勢いよく地面を蹴り上げる。
片瀬という男は必ず何かした。

「必ずあいつの本性を掴んでやる。」

あいつだけ何かを知っているーー。そう確信していた。



posted by れな。 at 02:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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