2018年06月19日
アクティブ少女式考察 太宰治を読み解く
「桜桃忌」を忌念して
奇しくも今日6/19は太宰治の70周忌「桜桃忌」ということで、
太宰治についての私の思考を述べようと思う。
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はじめに言っておくが、私は決して文学の専門家ではないし、
文学部の出身でもない。
ただの本好きでしかないので、参考までに。
代表作
まずは、太宰治が
どんな作品を遺したのか。私が読んだものだけ。(そんなに読んでないw)
・『走れメロス』:教科書で読んだことがある人も多いだろう。「メロスは激怒した。」で有名なとても読みやすい友情をテーマにしたマラソン物語。信じられぬと嘆くよりも信じて傷つくほうが良い。
走れメロス 太宰治短編集 (講談社青い鳥文庫) [ 太宰 治 ] 価格:702円 |
・『人間失格』:女と酒と薬に溺れた太宰治の人生を示した私小説。
人間失格/桜桃〔平成19年〕改 (角川文庫) [ 太宰治 ] 価格:308円 |
・『正義と微笑』:劇俳優を目指して、子どもから大人へ成長していく日記形式の話。
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・『パンドラの匣』:結核になり、健康道場とというところで同じ疾患を抱える仲間と、助手と呼ばれる看護婦たちとの闘病を文通形式で綴るが、ほとんどがコイバナ。
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・『斜陽』:貴族の家に生まれたが、父が死んだことで没落貴族に成り下がった母と兄と僕。母は肺炎にかかったが、日本で最後の貴婦人のようだった。身分が下がりきってしまったが、プライドもあり生活を捨てきれない虚しさに、死んだ方がマシだとも思う。しかし、自殺というのは母に申し訳がない。生と死、家族と自分、戦後の日本の没落を描いた作品。
こうしてみると
5作しか読んでないww
その程度の人間の考察なので…
太宰治という人間
青森県の名士の六男として生まれ、本名は津島修治(ツシマ シュウジ)。
津軽弁では、ツシマ は チシマ と発音しますが、 ダザイ は、津軽弁でもダザイなのです。
オサム は本名から来たのでしょうね。
太宰治は、芥川龍之介に憧れており、芥川龍之介と同じポーズで撮った写真が有名ですね。
ついでに映画で太宰治に扮したフルーツポンチの村上も
ちなみに、太宰治も芥川龍之介も東京帝国大学の学生でした。
太宰治は、中退したんですけどね。
この頃の文学者は東大出身とかが多いですね。
そして例に漏れず
結核に罹り、自殺。無理心中と言われています。が、直前で死ぬのが嫌になったらしい。が、一緒に死ぬ約束をしていた女性に、無理矢理心中させられたとか。
わたしが思う一番カッコいいダザイ。ちなみに真ん中ね。
太宰治という人間とその作風についての考察
作品形式
太宰治の作品には、日記・手紙形式のものが少なくない。
それは、本当の日記、手紙ではないのだが、あたかも自分に実際起こったことのように記している。
そこに表現されたその時の主人公の心情の投影、臨場感には脱帽せざるを得ない。まるで、自叙伝かと錯覚させられる。もちろん、自分の経験談もある程度は物語の基盤としてあるのだろうが、読み進めていくうちに、この物語の主人公は、太宰治自身である、と思わせるような、太宰治の生きた時代や彼の生活、思想を非常に華麗に描いている。
日記や手紙という形式では、
どうしても随筆的になり、単調になりがちである。
しかし、太宰治は、劇や俳句、詩と言った小説とはまた別の芸術的文化を盛り込み、単調な随筆からは脱却している。
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キリスト教
太宰治は、キリスト教に非常に興味を持っていた。
わたしの読んだものの中でも、聖書というキーワードがよく出てくる。
太宰治の生きた時代は、文明開化し、ヨーロッパに憧れ、欧米主義に傾倒していた。
そこから、日本古来の仏教と、新鮮なキリスト教の狭間で
多くの思想が生まれた。(ここに関しては、遠藤周作の「
」を読むと面白い)
宗教を出してくる人たちは、作家に限らず
自身の考えを持っていることが多い。
太宰治の小説として
@貫きたいもの=自己の正義
⇅
A周りとのギャップ(特に立場が上の人)
↓
@WIN→誇り、周りへの申し訳なさ
AWIN→・情けなさ、悔しさ
・死んだほうがマシ
・世間に埋もれる覚悟
・大人への一歩
文豪の自殺の理由
芥川龍之介と同じポーズで撮った写真があることからも、
太宰治が芥川龍之介に憧れていたことが分かる。
太宰治が自殺した、と上で述べたが、芥川龍之介も自殺している。
この時代の作家は非常に自殺が多い。
なぜか。
文豪の自殺の理由として
芥川龍之介の「ぼんやりとした不安」
川端康成の「ノーベル賞→新たな作品への自分の壁」
三島由紀夫の「大義のための死」
が考えられている。
が、太宰治に関しては、精神疾患だとか薬に溺れたから、だとか、理由がダサい。
この時代として、「自殺」というものは、今とは概念が違っていた。
自ら命を絶つ、ということが潔し とされていた時代であった。
生きるのがバカらしくなった
死んでも伝えたいことがある
これが、文 というものを極めた
頭脳明晰の彼らの出した答えかもしれない。
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