2015年03月17日
アダムとイブ のしたことは本当に悪いことか
神は7日間で世界をつくった。
神は自分の姿に似せた動物をつくった。それが人間だ。
その最初の人間がアダム。その肋骨からつくったのがイブ。
2人は蛇にそそのかされ、神に禁止された禁断の果実を食べた。すると、2人は自分が裸であることに気づき、欲望や恥を学んだ。
2人は本当に悪いことをしたのか。禁止されていたことをしてしまうのは、確かに悪いことだ。
しかし、神は人間に世の中というものをその果実に込めたのではないだろうか。約束を破るスリルであったり、隠れて物事をするスリル。良いことだとは言わないが、それもまた人生だと言える。
悪が無ければ正義もない。
悲しみが無ければ、喜びもまた色気ないものになる。
悪を知っているからこそ、善がよりありがたく感じられる。あって欲しいとは思わないが、あればあればで人生を豊かにしてくれるものなのだ。
私の恩師は言った。
昔はコーヒーなんて苦いもんだと思ってた。だけど、大人になるにつれてコーヒーが美味く感じられるようになる。コーヒーの苦みは、俺らを大人にしてくれるんだよ、と。
以上は、アルジャーノンに花束を を読んで、私が感じたことである。
ダニエル・キイス原作の「アルジャーノンに花束を」は、先日、山下智久主演でドラマが始まった。
原作のあらすじとしては、生まれつき精神遅滞を抱え、パン屋で働かせてもらっている青年チャーリーが主人公だ。彼は常に笑顔で、みんなに愛されていたが、子供の頃、母親に見捨てられた過去があった。そして、賢くなれば、また母親に愛してもらえると信じていた。
そんな彼は、ある日大学教授から賢くなるための脳手術を受けさせてもらえることになった。
当時の彼は、動物実験で対象となったハツカネズミの「アルジャーノン」に迷路実験で負けてしまうほどの知能しかなかった。
手術は成功し、チャーリイのIQは68から185に達し、彼は天才となった。そして大学で勉強することを許されるが、その一方でこれまで友達だと信じていた仕事仲間にだまされいじめられていたこと、母親に捨てられたことなど、当時はわからなかった事実の意味を理解するようになる。
しかし、チャーリイの感情は未発達な幼児のままだった。突然に急成長を果たした天才的な知能とのバランスが取れず、正義感を振り回し、知らず知らず他人を見下すようになっていく。そして以前は仲良くしてくれていた周囲の人間が遠ざかっていった。
そんなある日、彼が世話をするようになっていたアルジャーノンに異変が起こる。チャーリイは自身でアルジャーノンの異変について調査を始め、手術に大きな欠陥があった事を突き止めてしまう。手術は一時的に知能を発達させるものの、ピークに達した知能は、やがて失われ元よりも低くなるものであることが明らかとなった。彼は失われ行く知能の中で、退行を引き止める手段を模索するが、もはや知能の退行を止めることはできず、ついにチャーリイは元の幼児並以下の知能を持った知的障害者に戻り、パン屋にすら戻れないと自覚した段階で障害者の収容施設に自ら赴く。
彼は経過報告日誌の最後に、正気を失ったまま寿命が尽きてしまったアルジャーノンの死を悼み、これを読むであろう大学教授に向けたメッセージ(「ついしん」)として、「うらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやてください」と締め括る。
神は自分の姿に似せた動物をつくった。それが人間だ。
その最初の人間がアダム。その肋骨からつくったのがイブ。
2人は蛇にそそのかされ、神に禁止された禁断の果実を食べた。すると、2人は自分が裸であることに気づき、欲望や恥を学んだ。
2人は本当に悪いことをしたのか。禁止されていたことをしてしまうのは、確かに悪いことだ。
しかし、神は人間に世の中というものをその果実に込めたのではないだろうか。約束を破るスリルであったり、隠れて物事をするスリル。良いことだとは言わないが、それもまた人生だと言える。
悪が無ければ正義もない。
悲しみが無ければ、喜びもまた色気ないものになる。
悪を知っているからこそ、善がよりありがたく感じられる。あって欲しいとは思わないが、あればあればで人生を豊かにしてくれるものなのだ。
私の恩師は言った。
昔はコーヒーなんて苦いもんだと思ってた。だけど、大人になるにつれてコーヒーが美味く感じられるようになる。コーヒーの苦みは、俺らを大人にしてくれるんだよ、と。
以上は、アルジャーノンに花束を を読んで、私が感じたことである。
ダニエル・キイス原作の「アルジャーノンに花束を」は、先日、山下智久主演でドラマが始まった。
原作のあらすじとしては、生まれつき精神遅滞を抱え、パン屋で働かせてもらっている青年チャーリーが主人公だ。彼は常に笑顔で、みんなに愛されていたが、子供の頃、母親に見捨てられた過去があった。そして、賢くなれば、また母親に愛してもらえると信じていた。
そんな彼は、ある日大学教授から賢くなるための脳手術を受けさせてもらえることになった。
当時の彼は、動物実験で対象となったハツカネズミの「アルジャーノン」に迷路実験で負けてしまうほどの知能しかなかった。
手術は成功し、チャーリイのIQは68から185に達し、彼は天才となった。そして大学で勉強することを許されるが、その一方でこれまで友達だと信じていた仕事仲間にだまされいじめられていたこと、母親に捨てられたことなど、当時はわからなかった事実の意味を理解するようになる。
しかし、チャーリイの感情は未発達な幼児のままだった。突然に急成長を果たした天才的な知能とのバランスが取れず、正義感を振り回し、知らず知らず他人を見下すようになっていく。そして以前は仲良くしてくれていた周囲の人間が遠ざかっていった。
そんなある日、彼が世話をするようになっていたアルジャーノンに異変が起こる。チャーリイは自身でアルジャーノンの異変について調査を始め、手術に大きな欠陥があった事を突き止めてしまう。手術は一時的に知能を発達させるものの、ピークに達した知能は、やがて失われ元よりも低くなるものであることが明らかとなった。彼は失われ行く知能の中で、退行を引き止める手段を模索するが、もはや知能の退行を止めることはできず、ついにチャーリイは元の幼児並以下の知能を持った知的障害者に戻り、パン屋にすら戻れないと自覚した段階で障害者の収容施設に自ら赴く。
彼は経過報告日誌の最後に、正気を失ったまま寿命が尽きてしまったアルジャーノンの死を悼み、これを読むであろう大学教授に向けたメッセージ(「ついしん」)として、「うらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやてください」と締め括る。
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