2010年01月31日
秒速5センチメートル 新海誠 メディアファクトリー
秒速5センチメートル 新海誠 メディアファクトリー
「ねえ、まるで雪みたいだね」と、明里は言った。(p4より抜粋)
映像美が他作品と一線を画す新海誠作品ですが、背景だけじゃありません。この人は文章も書けるんです! アニメーション映画『秒速5センチメートル』を原作として、新海誠監督自ら執筆。実にクリエイティブ!
小説を原作に映画を撮影することはあれども、映画を先に取ってから小説なんてかなり珍しいですね。映画の成功があってこその小説! というわけです。
本作は映画『秒速5センチメートル』のストーリーをそのままに、随所に補完要素が散りばめられています。桜花抄で明里が渡せなかった手紙の内容や、コスモナウトでの澄田の告白シーン、秒速5センチメートルで登場した水野さん……等々。
そして遠野貴樹の大学時代。映像では描かれていない彼らの関係と離れていく心が密やかに綴られています。
少年から大人へ。移ろいでいく彼と彼女を通して、変わっていくそれぞれの価値観。どこか忘れていた大切なものが、蘇ってきました。
小説でさらに濃く、切なくなっていく彼らの物語を、あなたももういちど覗いてみては?
掲載担当:ハジメ
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