副題は「富裕層だけが知ったている1%の金利の魔法」で、多くの経済本を
書いている皆さんご存じの加谷珪一氏の著作です。
加谷氏の本は私も今までに結構読んでおり、いろいろ参考にさせていただい
て来ましたが、今回の著作は「金利」というテーマに特化した、とても素晴
らしい内容です。但し、後半はすごくマニアックで、私も全て理解できたわ
けではありませんが、何度も読み返す度に理解が深まりそうな感じです。
お金持ちと貧乏な人の違いはいろいろなポイントから指摘することができま
すが、1つはお金持ちは40-50年先を見つめるが、貧乏な人は目先しか見ない
と言われます。もちろんお金持ちが40-50年先を見つめるからと言って、そん
な将来を見通せるわけではありませんが、しかし視点は未来に置き、見通せ
ないまでも自分の生涯設計を考えているという事です。
さて話を金利に戻しますが、生涯設計を考える上で、金利を無視する事はで
きません。100万円の金融資産の人にとって1%は高々1万円かもしれませんが、
100億円の資産家にとっては1%は1億円で、お金持ちになればなる程、金利を
無視する事が出来なくなるという事です。
次は複利の魔術です。本書でも「複利は宇宙最強の力である」と言っているよ
うに、長期投資に於ける複利の爆発力、1%の金利の違いの大きさ、これらを肌
で感じられるかどうかも、お金持ちになる為の試金石と言えるでしょう。
そして金利と経済の関係。なぜお金の市場が物の値段に影響されるのか。お金
持ちは金利に合わせてどう行動しているのか。国家は金利で経済をどうコント
ロールしているのか。
金利の本質については、利率と利回りの違いや短期より長期のほうが利率が高
い訳。なぜ物価は上昇するのか。金利の動きと経済の関係は。この辺からはか
なり学問的な解説になってきます。
第4章は「金利の魔力でお金を増やす」具体的なテーマが展開されます。外国
為替の着目点、米国の利上げと株価上昇のシナリオ、株式vs債券、割安株vs
成長株などなど。
「金利」をテーマに金利と過去・現在・未来の経済との関係、金利といろいろ
な経済指標との関わり,そして金利の変化に対応する具体策、資産を拡大しつつ
できるだけ安全に管理する為の考え方が述べられている。投資本でチャートの
見方を勉強する事も1つの方法だが、もっと広い視点に立って長期の資産活用を
考える事は更に重要と考えさせられた。それでは又。
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