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2015年08月16日
『ある決闘』 第5回 探偵作家クラブ賞(現 日本推理作家協会賞)受賞(1952年)著者 水谷準(みずたに じゅん)
怪奇探偵小説名作選〈3〉水谷準集―お・それ・みを (ちくま文庫)
探偵クラブ賞受賞作の「ある決闘」は、人死にを出した決闘事件の背後にある意思の働きを探るが、敢えて告発はしないがための余韻がある。
女を賭けてある決闘が行われた。仲間どうしで死人が出ても自殺となるようにと仕組んだ。
「ある決闘」は怪奇探偵小説名作選〈3〉水谷準集―お・それ・みを (ちくま文庫) の中に収録されている。
著者 水谷 準
1904(明37)年、北海道生まれ。本名・納谷三千男。早稲田高等学院在学中の22(大11)年、『新青年』の探偵小説募集に「好敵手」が入選してデビュー。早大仏文科在学中には『探偵趣味』の編集を担当し、「恋人を喰べる話」(26)「お・それ・みお」(同)などを執筆。卒業後の28(昭3)年からは『新青年』の編集に従事。戦後は作家専業となり「R夫人の横顔」(47)「カナカナ姫」(同)などを発表した。「ある決闘」(51)で第5回探偵作家クラブ賞受賞。
横溝正史とは、新青年編集部以来の親友であり、1934年に彼の結核が悪化した際には友人代表として転地療養を勧めている。1977年毎日新聞社刊の横溝のエッセイ『真説金田一耕助』には、この前年来の横溝の日記が収録されているが(文庫版では削除)、空前のブームで多忙な中、水谷とは頻繁な行き来が記録されている。水谷夫人の病状が悪化していく時期であり、水谷が献身的に看病しながらも疲弊していく様子や、横溝が我がことのように心を痛め続ける様子が綴られている。
『ウィキペディア』より引用