2024年11月24日
【戸籍改名】『裁判所で名前を変えた時の話』
僕は名前を変えたことがある。
家庭裁判所への
「戸籍改名の申し立て」が受理され、
読み方はそのままで漢字だけ変えた。
刑事ドラマみたいな大裁判をするわけではない。
裁判所へ行って書類を出し、担当者と面談、
後日の結果を待つという手軽さ。
ただ、
SNSのニックネームを変えるのとは違うので、
相応の理由がなければ却下される。
僕の申し立て理由は
「外敵である父親からの精神的苦痛を吹っ切るため、
父親が付けた名前を捨てたいから」
父親はおそらく中〜重度の発達障害だった。
『アスペルガー症候群』といって、
人の気持ちの想像や空気読みができない人だった。
彼は公共の場でも
大声や強い言葉を平気で使ったが、
「静かにした方がいい場所」
「公共の場で怒鳴られた側の気持ち」
が理解できないので、
僕は5歳くらいで父親を「傷つけてくる外敵」と認定した。
父親に悪気はなかっただろう。
むしろ
『オレは正しいことを言っているだけなのに、
なぜアイツは離れていくんだ?』
と困惑していたんじゃないだろうか。
新しい名前になってしばらくの間は
罪悪感との闘いになる。
どんなに関係が悪くても親は親なので、
「親が希望を込めて付けた名前を捨てた」
という罪悪感に打ち勝つ胆力が必要。
それを乗り越えると、彼らを
「親という肩書き抜きで」見られるようになる。
ただの不完全な人間同士、
たまたま相性が合わなかっただけ、
たまたま関係が親子だっただけ。
今なら少しだけ自信を持ってこう言える。
「名前を変えたことに後悔はない。
僕は自分で付けた名前で、自分の人生を生きる。」
⇒他記事
【短編小説】『天に抗うカサンドラ』全3話
【短編小説】『あなたの後悔、死神が癒します』全2話
⇒参考書籍
家庭裁判所への
「戸籍改名の申し立て」が受理され、
読み方はそのままで漢字だけ変えた。
刑事ドラマみたいな大裁判をするわけではない。
裁判所へ行って書類を出し、担当者と面談、
後日の結果を待つという手軽さ。
ただ、
SNSのニックネームを変えるのとは違うので、
相応の理由がなければ却下される。
僕の申し立て理由は
「外敵である父親からの精神的苦痛を吹っ切るため、
父親が付けた名前を捨てたいから」
父親はおそらく中〜重度の発達障害だった。
『アスペルガー症候群』といって、
人の気持ちの想像や空気読みができない人だった。
彼は公共の場でも
大声や強い言葉を平気で使ったが、
「静かにした方がいい場所」
「公共の場で怒鳴られた側の気持ち」
が理解できないので、
僕は5歳くらいで父親を「傷つけてくる外敵」と認定した。
父親に悪気はなかっただろう。
むしろ
『オレは正しいことを言っているだけなのに、
なぜアイツは離れていくんだ?』
と困惑していたんじゃないだろうか。
新しい名前になってしばらくの間は
罪悪感との闘いになる。
どんなに関係が悪くても親は親なので、
「親が希望を込めて付けた名前を捨てた」
という罪悪感に打ち勝つ胆力が必要。
それを乗り越えると、彼らを
「親という肩書き抜きで」見られるようになる。
ただの不完全な人間同士、
たまたま相性が合わなかっただけ、
たまたま関係が親子だっただけ。
今なら少しだけ自信を持ってこう言える。
「名前を変えたことに後悔はない。
僕は自分で付けた名前で、自分の人生を生きる。」
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【短編小説】『天に抗うカサンドラ』全3話
【短編小説】『あなたの後悔、死神が癒します』全2話
⇒参考書籍
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