2021年04月03日
山神の族 その9
山人と鬼
彼等は山中に住み世間に近からざる故に、世人其の眞相に通せず、往々一種の常人に異なるものの如くに誤解し、遂に中古の鬼の物語をも生ずるに至る。
此の鬼必ずしも惡鬼羅刹の鬼にはあらず。
當初はむしろ超人間の能力者として認められしものの如し。
されば後世に至りても、山間なほ往々鬼の子孫を以て自認する部落あり。
大和吉野山中の前鬼、山城高野川上の八瀬童子の如き是なり。
此の外大和の諸地方には、今に鬼筋と目せらるるものも住めるなり。
而も山人の或るものは、年と共に山間生活の困難となれるにより、屢々出でて里人を脅かし、物品を掠むるものもありて、爲に恐るべき妖怪變化の者として解せられ、はては天狗、山男、山姥等の、俗話の材料となるに至るなり。
されど又一方には、木地挽などの如く一定の職業を有して、山より山に渡り住し、或は傀儡子(かいらいし)などの如く、水草を逐うて轉居しつつ、俗間に交はりて其の生を全うするものも生じたり。
彼等は山中に住み世間に近からざる故に、世人其の眞相に通せず、往々一種の常人に異なるものの如くに誤解し、遂に中古の鬼の物語をも生ずるに至る。
此の鬼必ずしも惡鬼羅刹の鬼にはあらず。
當初はむしろ超人間の能力者として認められしものの如し。
されば後世に至りても、山間なほ往々鬼の子孫を以て自認する部落あり。
大和吉野山中の前鬼、山城高野川上の八瀬童子の如き是なり。
此の外大和の諸地方には、今に鬼筋と目せらるるものも住めるなり。
而も山人の或るものは、年と共に山間生活の困難となれるにより、屢々出でて里人を脅かし、物品を掠むるものもありて、爲に恐るべき妖怪變化の者として解せられ、はては天狗、山男、山姥等の、俗話の材料となるに至るなり。
されど又一方には、木地挽などの如く一定の職業を有して、山より山に渡り住し、或は傀儡子(かいらいし)などの如く、水草を逐うて轉居しつつ、俗間に交はりて其の生を全うするものも生じたり。
タグ:鬼
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