2009年05月04日
慢性前立腺炎に対する医療用漢方薬
前回、慢性前立腺炎概論(私見含む)および生薬について解説したが、ブログに登録できる文字数をオーバーしてしまったため、漢方についてを追記として記載したいと思う。
医療用漢方
医療用漢方と一般薬の漢方とがあるが、同名のものでも医療用漢方の方が薬効成分が多く、漢方を使うのであれば医療用漢方をおすすめする。主に猪苓湯または八味丸系統(六味丸・八味地黄丸・牛車腎気丸)を使うことが多い。
特に推奨しているのは牛車腎気丸である。オピオイド受容体刺激及び痛覚感知部位における一酸化窒素(NO)産生促進の二つの機序により抗侵害受容(鎮痛)作用をもたらすとされている。
この作用は八味地黄丸では見られず、ゴシツまたはシャゼンシに有効成分があるのではないかとされるが、実際は六味丸や八味地黄丸でも効く患者がいるので、これら以外の作用が存在するのではないかとされる。
六味丸は、ジオウ・サンヤク・ブクリョウ・タクシャ・サンシュユ・ボタンピ。八味地黄丸は六味丸にケイヒ・ブシを加えたもの。牛車腎気丸は八味地黄丸にゴシツ・シャゼンシを加えたものである。成分の種類は牛車腎気丸が多いが、一剤あたり含有量は薄くなる。一方、六味丸は成分の種類が少ないが濃くなる。漢方を使うようになって初めて知ったことだが、漢方薬とはそういうものらしい。使用の使い分けとしては、広く浅く使うものが牛車腎気丸で、狭くとも濃厚に使うものが六味丸であるのだが、まがいなりにも実証らしきデータのある牛車腎気丸をまずは使いたい。
猪苓湯はチョレイ・ブクリョウ・タクシャ・アキョウ・カッセキから成る。チョレイ・ブクリョウ・タクシャは共通であるが、八味丸系統とは別と考えた方がよい。
ツムラ猪苓湯エキス顆粒(40):42包(14日分)
ツムラ八味地黄丸エキス顆粒(7):42包(14日分)
ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(107):42包(14日分)
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医療用漢方
医療用漢方と一般薬の漢方とがあるが、同名のものでも医療用漢方の方が薬効成分が多く、漢方を使うのであれば医療用漢方をおすすめする。主に猪苓湯または八味丸系統(六味丸・八味地黄丸・牛車腎気丸)を使うことが多い。
特に推奨しているのは牛車腎気丸である。オピオイド受容体刺激及び痛覚感知部位における一酸化窒素(NO)産生促進の二つの機序により抗侵害受容(鎮痛)作用をもたらすとされている。
この作用は八味地黄丸では見られず、ゴシツまたはシャゼンシに有効成分があるのではないかとされるが、実際は六味丸や八味地黄丸でも効く患者がいるので、これら以外の作用が存在するのではないかとされる。
六味丸は、ジオウ・サンヤク・ブクリョウ・タクシャ・サンシュユ・ボタンピ。八味地黄丸は六味丸にケイヒ・ブシを加えたもの。牛車腎気丸は八味地黄丸にゴシツ・シャゼンシを加えたものである。成分の種類は牛車腎気丸が多いが、一剤あたり含有量は薄くなる。一方、六味丸は成分の種類が少ないが濃くなる。漢方を使うようになって初めて知ったことだが、漢方薬とはそういうものらしい。使用の使い分けとしては、広く浅く使うものが牛車腎気丸で、狭くとも濃厚に使うものが六味丸であるのだが、まがいなりにも実証らしきデータのある牛車腎気丸をまずは使いたい。
猪苓湯はチョレイ・ブクリョウ・タクシャ・アキョウ・カッセキから成る。チョレイ・ブクリョウ・タクシャは共通であるが、八味丸系統とは別と考えた方がよい。
ツムラ猪苓湯エキス顆粒(40):42包(14日分)
ツムラ八味地黄丸エキス顆粒(7):42包(14日分)
ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(107):42包(14日分)
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