2009年05月03日
自宅で尿失禁治療 骨盤底筋体操と干渉低周波治療
女性の尿失禁(尿もれ)は様々なタイプ(腹圧性、切迫性、混合性、その他の神経疾患によるものなど)に分類されます。治療法には薬物療法、骨盤低筋訓練法、干渉低周波(ウロマスター)、手術(尿道粘膜下コラーゲン注入法、TVTスリング手術 TOT手術)があります。薬物療法は失禁のタイプ別に異なりますし、手術は基本的に切迫性尿失禁に限られます。一方、骨盤低筋訓練法や、干渉低周波(ウロマスター)は、たいていの尿失禁に効果が期待できます。
ドクターズ・アイ 医者がすすめる専門医Vol.72 尿失禁・性器脱【DVD】
骨盤底筋体操は、肛門と膣をキュッと締めることによって、骨盤底筋群を鍛えます。特に腹圧性の尿失禁は出産・分娩歴などに伴う骨盤底筋群のダメージによって生じる事が多く、効果的です。その他の尿失禁にも応用でき、男性(特に前立腺全摘除術の手術後尿失禁)にも応用できます。毎日つづける事が重要となりますが、継続できる方が少ないのが難点でした。
干渉低周波は骨盤底筋運動と近年まで自費診療でしたが、保険改正によって近年は保険診療での適応があり、週2回までは病院・医院で治療ができます。病院・医院向け製品として販売されている 「ウロマスター」を導入している施設が多いですが、最近は家庭用の干渉低周波治療器(perfect4000:ヒロセ電器)を導入している施設も増えています。家庭用干渉低周波治療器は、肩こり・腰痛やダイエット用として利用されていますが、電極の位置によって骨盤底筋トレーニングが可能です。逆に 「ウロマスター」も干渉低周波治療器ですので、「尿失禁用」とはされていても電極の位置をかえれば「肩こり」に効きます。
下:家庭用干渉低周波治療器 perfect4000:ヒロセ電器
家庭用では初となる4000Hzもの高い周波数を実現。2つの異なった中周波によるEMS=干渉波で、広範囲の深い筋肉まで届き効果を発揮する
干渉低周波電流による電気刺激療法は1948年にオーストラリアの医師ハンス・メネック博士により、痛みや筋刺激療法の優れた手段として紹介されました。干渉低周波治療器は理学療法治療など整形外科領域で開発がすすみ、病院・クリニックなど医療分野で活用されている。医療機器としての干渉低周波は「痛み」「コリ」「筋刺激療法」としての整形外科領域(肩、腰、ひじ、ひざ等、及び身体各筋肉の消炎、鎮痛作用)がメインであるが、近年では泌尿器科領域(骨盤底筋刺激による尿失禁治療)でも使われるようになった。
干渉低周波は皮膚表面での刺激抵抗の少ない、異なる2種類の中周波電流(4000Hz〜4100Hz)を体内で交差(干渉)させ位相差で生じる「うねり」周波のことを言います。例えば、4000Hzと4050Hzを体内で干渉させると50Hzの新たな低周波が生まれます。周波数の低い10Hz領域では麻痺した筋肉に刺激を与え、100Hz領域では興奮した筋肉の鎮静がもたらされる効果があります。膀胱周辺の排尿筋、骨盤底筋に刺激を与えることで、頻尿・尿失禁の治療を行います。
干渉波低周波装置”とよく間違えて使われる言葉に“低周波装置”があります。似ていますがまったく違った電流です。市販されている多くのリハビリ用(整形外科領域?)の低周波治療器は、100Hz以下ですが、この“低周波”を使って身体に効果を与えようとすると、非常に多くの場合、感じるのは「ピリピリと痛い」です。表面の筋肉・神経の刺激には使用できるとは思いますが、干渉低周波とは全く別物ですし尿失禁治療(骨盤底筋トレーニング)には無効です。
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骨盤底筋体操は、肛門と膣をキュッと締めることによって、骨盤底筋群を鍛えます。特に腹圧性の尿失禁は出産・分娩歴などに伴う骨盤底筋群のダメージによって生じる事が多く、効果的です。その他の尿失禁にも応用でき、男性(特に前立腺全摘除術の手術後尿失禁)にも応用できます。毎日つづける事が重要となりますが、継続できる方が少ないのが難点でした。
干渉低周波は骨盤底筋運動と近年まで自費診療でしたが、保険改正によって近年は保険診療での適応があり、週2回までは病院・医院で治療ができます。病院・医院向け製品として販売されている 「ウロマスター」を導入している施設が多いですが、最近は家庭用の干渉低周波治療器(perfect4000:ヒロセ電器)を導入している施設も増えています。家庭用干渉低周波治療器は、肩こり・腰痛やダイエット用として利用されていますが、電極の位置によって骨盤底筋トレーニングが可能です。逆に 「ウロマスター」も干渉低周波治療器ですので、「尿失禁用」とはされていても電極の位置をかえれば「肩こり」に効きます。
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家庭用では初となる4000Hzもの高い周波数を実現。2つの異なった中周波によるEMS=干渉波で、広範囲の深い筋肉まで届き効果を発揮する
干渉低周波電流による電気刺激療法は1948年にオーストラリアの医師ハンス・メネック博士により、痛みや筋刺激療法の優れた手段として紹介されました。干渉低周波治療器は理学療法治療など整形外科領域で開発がすすみ、病院・クリニックなど医療分野で活用されている。医療機器としての干渉低周波は「痛み」「コリ」「筋刺激療法」としての整形外科領域(肩、腰、ひじ、ひざ等、及び身体各筋肉の消炎、鎮痛作用)がメインであるが、近年では泌尿器科領域(骨盤底筋刺激による尿失禁治療)でも使われるようになった。
干渉低周波は皮膚表面での刺激抵抗の少ない、異なる2種類の中周波電流(4000Hz〜4100Hz)を体内で交差(干渉)させ位相差で生じる「うねり」周波のことを言います。例えば、4000Hzと4050Hzを体内で干渉させると50Hzの新たな低周波が生まれます。周波数の低い10Hz領域では麻痺した筋肉に刺激を与え、100Hz領域では興奮した筋肉の鎮静がもたらされる効果があります。膀胱周辺の排尿筋、骨盤底筋に刺激を与えることで、頻尿・尿失禁の治療を行います。
干渉波低周波装置”とよく間違えて使われる言葉に“低周波装置”があります。似ていますがまったく違った電流です。市販されている多くのリハビリ用(整形外科領域?)の低周波治療器は、100Hz以下ですが、この“低周波”を使って身体に効果を与えようとすると、非常に多くの場合、感じるのは「ピリピリと痛い」です。表面の筋肉・神経の刺激には使用できるとは思いますが、干渉低周波とは全く別物ですし尿失禁治療(骨盤底筋トレーニング)には無効です。
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