加工技術
工作物の材料は、金属、樹脂、木材など、性質や硬度が異なる様々なものがあるため、材料の種類や作業環境に適した加工方法を用いる必要がある。
ウォータージェット切断(超高圧水流切断)
液体を加圧して微小穴から噴射し、工作物に衝突させることによって工作物を微小破砕させて、主として切断を行う加工法である。
レーザ加工
レーザ加工は、波長や位相がよくそろった光を、レンズとミラーで微小スポットに集束させ、このときに得られる高いエネルギー密度を利用して工作物の切断、溶接などを行う加工法である。レーザ加工は、レンズ等を用いて波長や位相がそろった光を微小スポットに集束させ、極めて高いエネルギーによって金属等の切断や溶接を行うことができる。高融点材料や高硬度材料の加工も可能で、非接触の加工であるため工作物への負荷がなく、薄板やガラスなどの加工も可能である。レーザの焦点距離はレンズによって変化させられるため、1つの機械で切断から溶接といった複数の加工ができる。また、金型が不要であるため多品種少量に向いていることも大きな特徴である。 レーザー光は位相の揃った単一波長の光である。このレーザー光が加工物に吸収され、加工物温度が融解温度あるいは蒸発温度以上になることを利用したのがレーザー加工である。微小スポットに集束でき、高エネルギー密度が得られる。
プラズマ加工
プラズマ加工は、気体を極めて高温にさせ、気体原子を陽イオンと自由電子に解離しイオン化させ、この状態を利用して切断、穴あけ、溶接などを行う加工法である。プラズマ加工は、極めて高温の気体によって切断や溶接などの加工を行う技術である。気体が超高温になると、気体原子が自由電子とイオンに分離し、電離気体となり、この状態がプラズマと呼ばれる状態である。プラズマ加工は、超高温の加工熱により切断、穴開け、溶接などを行う技術であり、タングステン合金など高融点材料の加工で利用が進んでいる。
電子ビーム加工
電子ビーム加工は、電子を高電圧によって加速し工作物に衝突させ、発生する熱エネルギーを利用して工作物を溶融させて除去する加工法である。電子ビーム加工は、高電圧によって加速させた電子の束である「電子ビーム」を工作物に照射し、発生する熱を利用することによって照射部分を溶融させ加工を行う技術である。
鍛造(たんぞう)設備
鍛造(たんぞう)設備は、金属を加熱して高温にした状態で力を加え、変形させることによって製品をつくる設備である。鍛造とは加工物に対して、ハンマーなどで叩いたり、大きな力を加えて変形させることで、目的とする形状に加工する方法である。
鋳造(ちゅうぞう)設備
鋳造(ちゅうぞう)設備は、溶解した金属を型に流し込んで冷却することによって製品をつくる設備である。鋳造とは、アルミニウム合金などの金属材料を溶解し、砂型・金型などの各種鋳型に注湯・凝固させることによって、目的の形状・寸法を有する製品を得る加工方法である。
旋盤(せんばん)
旋盤は、工作物に回転運動を与え、固定した切削用バイトなどの工具に当てて加工物を切削する工作機械の一つである。
フライス盤
フライス盤は、切削用バイトに回転運動を与え、固定した工作物に当てて、平面や溝などの切削加工を行う工作機械である。 旋盤は工作物を回転させて工具を当てるのに対し、スライス盤は工具を回転させて工作物に当てて加工する。
ボール盤
ボール盤は、ドリルに回転運動を与えつつ上下に送り運動を与えることにより、工作物に加工を施す工作機械である。主軸に装着したドリルに回転運動を与え、加工対象物の材料を送り、固定された加工物に穴をあける機械である。
研削盤
研削盤は、研削盤は、加工物を固定し、回転運動を与えた砥石で研磨する機械である。
切削加工
切削加工は、工作物の不要な部分を切削工具で除去し、必要な形状や寸法にする加工方法である。切削工具と工作物との間の相対運動によって不要な部分を削り取り、工作物を所定の形状・寸法に仕上げる加工法である。
放電加工
放電加工は、絶縁体を有する液体中で電極と工作物の間にアーク放電を発生させ、その熱を利用して工作物を溶融・除去する熱加工である。導電性のある材料ならば硬さに関係なく加工でき、電極と加工物が接触しないので、薄物や脆弱な材料の加工に適している。
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